エル特急
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 09:51 UTC 版)
エル特急(エルとっきゅう)とは、日本国有鉄道(国鉄)から、かつて使われていた昼行で運行本数の多い在来線の特急列車の愛称である[2]。特急料金は特急と同額。
注釈
- ^ “(「エル特急」の「エル」は)特別の意味を持つ言葉の頭の文字をとったものではありませんが、新しい感覚で『快適な列車』のイメージを、これから作り出してゆこうという狙いをもって名付けたものです”[2]。
- ^ 21世紀の現在と異なり当時はインターネットがなく電話予約についても新幹線など一部列車に限られており、特急券の購入にはターミナル駅のみどりの窓口まで行かなければならなかった
- ^ ただし「白山」の事例は上野駅 - 長野駅間を運行するエル特急「あさま」の一員という位置づけと見ることも出来るため、このような形でのエル特急指定は国鉄時代にも見られた。例として1978年(昭和53年)10月2日実施のダイヤ改正で指定された「つばさ」「やまばと」がある。
- ^ なお、「ひだ」は気動車特急で全国に先駆けてイラストヘッドマークが採用されたが、エル特急のロゴマークは入っていなかった。
- ^ 2017年(平成29年)3月4日より運行されている「ライラック」は、「スーパーカムイ」から再度列車名変更により復活したものであり、「ライラック」としては一旦途絶えている。また、復活後はエル特急の指定を受けていない。
- ^ 2000年(平成12年)3月11日から2002年(平成14年)12月1日までは、「はつかり」のうちE751系電車で運行される速達型列車が「スーパーはつかり」の列車名で運転されていた。
- ^ a b c d e 1985年(昭和63年)3月14日のダイヤ改正から2002年(平成14年)12月1日のダイヤ改正まで「新特急」の愛称を冠していた。
- ^ 同日より「なすの」は東北新幹線の列車名として使用されている。
- ^ a b 「つばさ」の場合、1961年(昭和36年)10月1日以来の上野駅 - 秋田駅間奥羽本線特急列車が在来線特急列車としての最終期まで1往復が設定されていた。しかし、1982年(昭和57年)11月15日の上越新幹線開業に際して登場した福島駅発着の「つばさ」が1985年(昭和60年)3月14日の東北新幹線上野駅乗り入れ以降、運行本数の大多数を占めるようになった。この新幹線接続特急への変更を以て奥羽特急「つばさ」・「やまばと」は廃止、新幹線連絡特急「つばさ」と上野(暫定)乗り入れの「つばさ」・「やまばと」とみなす事例が多い。なお、「つばさ」・「やまばと」のエル特急指定は、「つばさ」の電車化による増発、運用共用化を受けてのものである。こちらも参照されたい。
- ^ 「いなほ」は1969年(昭和44年)10月1日に上野駅 - 秋田駅間(羽越本線経由)の特急として運行を開始したが、1982年(昭和57年)11月15日の上越新幹線(大宮駅 - 新潟駅間)開業に伴い現在の運行系統となる以前はエル特急の指定を受けていなかった。
- ^ 定期運行は終了したが、臨時列車としては現在も設定されている。
- ^ 特急「白根」は1971年(昭和46年)4月20日に臨時特急として運行を開始し、1982年(昭和57年)11月15日から定期列車に変更された。
- ^ 「白山」の直江津駅 - 金沢駅間はJR西日本の管轄区間。
- ^ 「白山」は1985年(昭和60年)3月14日以降は削減され、1994年(平成6年)3月14日以降は1往復のみとなるが、「あさま」と同一の運行系統であるとして指定を受けていた。
- ^ 2015年(平成27年)3月14日より運行されている「ひたち」は、「スーパーひたち」と「フレッシュひたち」から再度列車名変更により復活したものであり、「ひたち」としては一旦途絶えている。また、復活後はエル特急の指定を受けていない。
- ^ 「踊り子」の熱海駅 - 三島駅間はJR東海、伊東駅 - 伊豆急下田駅間は伊豆急行、三島駅 - 修善寺駅間は伊豆箱根鉄道の管轄区間
- ^ 特急「しなの」の塩尻駅 - 長野駅間および臨時列車が乗り入れる松本駅 - 白馬駅間はJR東日本の管轄区間。また、2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正まで大阪駅発着の列車も設定されており、大阪駅 - 米原駅間はJR西日本の管轄区間を走行していた。
- ^ a b 1996年(平成8年)7月25日よりJR東海の新規製造車両を使用する列車に「ワイドビュー」の呼称を冠するが、これはエル特急指定とは異なる。
- ^ 「ひだ」の大阪駅 - 米原駅間と猪谷駅 - 富山駅間はJR西日本の管轄区間。
- ^ 特急「しらさぎ」の名古屋駅 - 米原駅間はJR東海の管轄区間。
- ^ a b 特急「しおかぜ」「うずしお」の岡山駅 - 児島駅間はJR西日本の管轄区間。
- ^ 「南風」は1972年(昭和47年)3月15日から高松駅 - 中村駅間で運行を開始したが、1988年(昭和63年)4月10日に岡山駅発着に変更されるまでの期間はエル特急に指定されていない。
- ^ a b c 特急「南風」の岡山駅 - 児島駅間はJR西日本の管轄区間。また、「南風」「しまんと」「あしずり」の窪川駅 - 中村駅 - 宿毛駅間は土佐くろしお鉄道の管轄区間。なお、「あしずり」は2003年(平成15年)10月1日から2011年3月12日(指定解除日)まで、下り1本のみ(号数表示なし)の運行だった。
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac 運行開始。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac エル特急指定。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag エル特急指定解除。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 運行終了。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm bn bo bp bq br bs bt bu bv エル特急指定事由。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm bn bo bp bq br bs bt bu bv エル特急指定解除事由。
新聞記事
- ^ a b c d e f 「営業豆辞典」『国鉄線』29(4)(299)、交通協力会、1974年4月、30頁、doi:10.11501/2262806。
- ^ a b 「本社からお知らせ」『国鉄線』27(10)(281)、交通協力会、1972年10月、44頁、doi:10.11501/2263081。
- ^ a b エル特急大図鑑 2022, pp. 6–7.
- ^ エル特急大図鑑 2022, p. 15.
- ^ エル特急大図鑑 2022, pp. 12–14.
- ^ a b c “「エル特急」消滅へ 国鉄の面影がまたひとつ、役割薄れひっそりと”. 乗りものニュース. メディア・ヴァーグ (2017年12月20日). 2018年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月4日閲覧。
- ^ エル特急大図鑑 2022.
- ^ 『平成29年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2016年12月16日。 オリジナルの2016年12月16日時点におけるアーカイブ 。2018年8月4日閲覧。
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