エル特急「いしかり」
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「カムイ (列車)」の記事における「エル特急「いしかり」」の解説
札幌駅 - 旭川駅間のエル特急「いしかり」は、1975年(昭和50年)7月18日のダイヤ改正で急行「かむい」および「さちかぜ」を特急に格上げする形で運転を開始した(7往復)。列車名は、北海道中西部を流れる一級河川の石狩川が由来となっており、ヘッドマークが絵入りになった際は白地に川を表す青い線が大きく蛇行するデザインとなった。 北海道で最初に登場したエル特急であり、北海道における他の特急列車が全列車座席指定だった時代に、普通車のみの6両、そのうち5両が自由席という編成で、異彩を放った。また、当時グリーン車の連結がない唯一の国鉄昼行特急でもあった。また、7往復のうち1往復は、それまでの急行「さちかぜ」を継承し、ノンストップ運転の設定となった。 この列車のために新製された485系1500番台は、国鉄特急形電車の標準となっていた485系に冬の北海道を想定した耐極寒・耐雪装備を加味した仕様で落成したものの、最初の冬から故障の頻出で定時運行に支障を来たしたため、1976年(昭和51年)の冬から1979年(昭和54年)春まで、計画運休による整備時間の捻出に加え、予備車確保の目的で中間1ユニットを抜いた4両編成で運転された。1978年11月に781系の試作車(900番台)6両編成1本が落成し、冬季試験の後、翌1979年(昭和54年)3月から「いしかり」として運用を開始し、485系の運用に余裕ができた。このため、その年から冬季の計画運休と減車は解消した。 1980年(昭和55年)6月に781系の量産車6両編成3本(18両)が投入され、同月中に485系を完全に置き換えた。同年10月1日のダイヤ改正で「いしかり」はエル特急「ライラック」に変更され、廃止された。
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