ランダーとは? わかりやすく解説

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lander

別表記:ランダー

「lander」の意味・「lander」とは

「lander」は、宇宙探査において、惑星衛星表面着陸するための装置機器を指す英語の単語である。これは、地球以外の天体表面直接調査するために使用される例えば、月面着陸船Lunar Lander)は、アポロ計画使われた「lander」の一種である。

「lander」の発音・読み方

「lander」の発音は、IPA表記では /ˈlændər/ となる。IPAカタカナ読みでは「ランダー」、日本人発音するカタカナ英語では「ランダー」と読む。この単語発音によって意味や品詞が変わるものではない。

「lander」の定義を英語で解説

A "lander" is a spacecraft designed to land on the surface of a planet or moon. These are used for direct exploration of surfaces of celestial bodies other than Earth. For instance, the Lunar Lander used in the Apollo missions is a type of "lander".

「lander」の類語

「lander」の類語としては、「spacecraft」や「probe」がある。これらも宇宙探査使用される機器を指す言葉であるが、「lander」は特に着陸機能を持つものを指す。

「lander」に関連する用語・表現

「lander」に関連する用語としては、「rover」や「orbiter」がある。「rover」は、着陸した後に天体表面移動する装置指し、「orbiter」は天体周回する装置を指す。

「lander」の例文

以下に、「lander」を用いた例文10提示する1. The Mars lander successfully touched down on the red planet.(火星ランダーは無事に赤い惑星着陸した。) 2. The lunar lander was a critical component of the Apollo missions.(月面着陸船アポロ計画重要な要素であった。) 3. The lander carried a rover for further exploration of the planet's surface.(ランダーは惑星表面さらなる探査のためにローバー運んだ。) 4. The lander was designed to withstand the harsh conditions of the planet's surface.(ランダーは惑星表面厳しい環境に耐えられるように設計された。) 5. The lander sent back valuable data about the planet's atmosphere.(ランダーは惑星大気についての貴重なデータ送り返した。) 6. The lander's mission was to search for signs of life.(ランダーの任務生命兆候探すことであった。) 7. The lander was equipped with a variety of scientific instruments.(ランダーは様々な科学的な装置備えていた。) 8. The lander's descent to the planet's surface was a tense moment.(ランダーの惑星表面への降下緊張瞬間であった。) 9. The lander was launched from the orbiter.(ランダーはオービターから打ち上げられた。) 10. The lander's successful landing marked a major milestone in space exploration.(ランダーの成功した着陸は、宇宙探査大きな節目示した。)

ランダー Lander


ランダー

名前 LanderLandor; Landar

ランダー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/29 07:58 UTC 版)

マーズ・パスファインダーのエアバッグテスト

ランダーLander)、もしくは着陸船(ちゃくりくせん)とは、天体の表面に着陸し、静止することが出来る宇宙機

大気圏が存在する天体の場合、着陸船は突入速度を減少させるため、空力ブレーキパラシュートを使用する。着陸の際の衝撃をさらに緩和させるため、着陸直前に小さな着陸用ロケットを点火する場合もある。他にも、マーズ・パスファインダーでは膨張型エアバッグが使用された。

なお、表面に到達する際の速度が非常に速いものはインパクター(impactor)と呼ばれる[1]

火星金星タイタンといった天体はランダーやインパクターの対象天体となってきた。太陽系の地球型惑星において、水星のみが未だ宇宙機による着陸が行われていない。

ランダー

火星表面から送られてきた初の写真(バイキング1号ランダー、1976年)
スピリットを火星表面に運んだランダー
サーベイヤーランダー。地上で撮影
2005年、着陸後にホイヘンスから送られてきたタイタンの写真。

火星

1973年、ソ連のマルス2号は火星表面に達した初の探査機となったが、大気圏突入後にシステムが正常に動作せず、パラシュートも開かれなかった。その後のマルス3号マルス5号マルス6号英語版は衝突、ないしは火星の大気圏に突入する前に故障した。これら4つのランダーは全てルナ9号のランダーを元に開発され、大気圏突入の際はエアロシェルに類似した熱シールドを展開した。

バイキング1号と2号はそれぞれ1975年の8月と9月に打ち上げられ、オービター部分とランダー部分から構成されていた。バイキング1号、2号のランダーはそれぞれ1976年の7月と9月に着陸を果たした。2つのランダーが機能停止した後、バイキング計画は1983年5月に終了した。

マーズ・パスファインダーは1996年12月に打ち上げられ、1997年7月に初の火星ローバーソジャーナが展開された。ローバーはおそらく低温による電気障害が原因で、1997年9月に故障した。

マーズ・ポーラー・ランダーは火星表面に到着する前の1999年12月3日に通信が途絶した。

欧州のビーグル2号ランダーはマーズ・エクスプレスから正常に切り離されたが、2003年12月25日に来るはずだった着陸を確認する信号が受信されなかった。その後も通信は行われず、2004年2月6日にビーグル2号のロストが宣言された。

マーズ・エクスプロレーション・ローバースピリットオポチュニティが2003年の6月と7月に打ち上げられた。この2機のローバーは2004年1月にエアバッグとパラシュートを併用したランダーによって火星表面に到達した。設計寿命は3ヵ月だったが[2]、スピリットは2010年まで、オポチュニティは2019年まで運用された。

2008年5月25日にフェニックスがパラシュートとロケット降下エンジンを使用して火星軟着陸に成功した。

中国の天問一号は2020年7月23日には海南省の文昌航天ロケット発射場から長征5号により打ち上げられ、2021年2月10日20時頃 (CST) - 火星周回軌道投入、5月15日午前-火星への軟着陸に成功し、探査車「祝融」で、火星表面の気候や土壌などを調査する予定である。

ソ連のルナ計画やアメリカのレインジャー計画といった多くの月探査機はミッション終了後、月面に衝突している。

ソ連のルナ9号は月面軟着陸に成功し、地球に写真データを送信した初の探査機である。アメリカのサーベイヤー計画はアポロ計画における着陸船の着陸地を決定する目的があったので、無人で月面に軟着陸し月の土壌サンプルを入手、そして月の粉塵層の厚さを調べることが要求された。これらはサーベイヤー計画以前では未知のことだった。

アポロ月着陸船ルノホートランダー宇宙飛行士月面ローバーために、ロケット降下エンジンを使用して月面軟着陸を行った。ソ連の有人着陸船LKは地球軌道上での試験に成功するが、実際に月に送られることはなかった。

NASAが計画していたコンステレーション計画の一部である2020年の月面着陸にはアルタイルの使用が予定されていた。

中華人民共和国は、資源の採取、特に地球のエネルギー源になりうるヘリウム3の採取の可能性を研究する嫦娥計画を開始し、2007年10月24日に月周回衛星嫦娥1号を打ち上げた。嫦娥1号は1年以上にわたって月周回軌道で観測を続け、2009年3月に月面に衝突したとされる。2010年10月1日には嫦娥2号を打ち上げた。そして2013年12月1日に嫦娥3号を打ち上げ、同月14日に月面に軟着陸、月面探査機(無人月面車の「玉兎」)を切り離したことを発表した。嫦娥4号の計画概要は2016年1月に公開された。地球と月のラグランジュ点に中継衛星を配置し、月の裏側に嫦娥4号と玉兔2号を軟着陸させる、というものである。 嫦娥4号は2018年12月8日に打ち上げられ、2019年1月3日、月の裏側・東経177.6度、南緯45.5度に着地したことで、人類史上初の月の裏側への着陸となった(これで計画の第一段階がまず成功)。植物や植物の種、ミバエの卵やイースト菌といった生物が搭載され、実験が行われている。嫦娥5号は2020年11月に打ち上げられ、12月06日に中国初の、月軌道上でのドッキングに成功、12月17日に帰還機は地球に着陸し、合計1731gのサンプルが確認され、中国初のサンプルリターンに成功した。

タイタン

2005年1月14日、ESAホイヘンス・プローブ土星衛星であるタイタンに着陸を果たした。ホイヘンス・プローブは大気圏突入後3つのパラシュートを展開し、着陸場所が陸地でも海上でも、問題なく動作できるように設計されていた。着陸後の観測時間は30分ほどと予想されていたが、実際には2時間にわたって観測を行った。

金星

ソ連のベネラ計画では多くのランダーが計画され、いくつかは着陸に成功した。ソ連のベガ計画では金星大気圏に2つの気球を展開した。

水星

水星探査計画ベピ・コロンボミッション内で、ESAは当初、水星着陸機(MSE: Mercury Surface Element)の打ち上げを予定していたが、2003年の計画見直しにおいてキャンセルされた。

彗星・小惑星

2004年3月2日、ロゼッタが打ち上げられた。この探査機は2014年にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星フィラエを投下した。彗星のような天体は非常に引力が小さいので、着陸システムには天体表面とケーブルで固定し、ケーブルをつたって着陸を行うハープーンランチャーが採用されたが、正常に動作しなかった。

同様のケースとして、NEARシューメーカー小惑星エロスに着陸を行っている。ただし、もともとNEARは着陸能力を有した設計はされていなかった。

日本のはやぶさも小惑星イトカワに何度か着陸・離陸を行っている。ただしローバー(ミネルバ)の投下には失敗した。はやぶさ2リュウグウへの着陸離陸に成功し、他に4機のローバーMASCOT、ミネルバ-Ⅱ1(アウル、イブー)、ミネルバ-Ⅱ2を搭載していた。そのうち3機は無事に着陸することができ、メインコンピューターが作動しなかったミネルバ-Ⅱ2に関しても小惑星を周回させた後に着陸することに成功した。

インパクター

マーズ・ディープ・スペース2号

ディープ・スペース2号インパクターは地球以外の惑星の表面を貫通する初の探査機となるはずだった。しかし、1999年12月3日に分離し大気圏突入後に着陸を果たしたようだが、通信は行われず失敗に終わった。

ディープ・インパクト

2005年7月3日、NASAのディープ・インパクトテンペル第1彗星に88万キロメートルの地点まで接近し、約370キログラムのインパクターを発射した。インパクターは翌日に彗星と衝突し、ケイ酸塩炭酸塩粘土鉱物無定形炭素多環芳香族炭化水素の存在が確認された。

はやぶさ2

2019年4月5日、全体重量 18キログラム、火薬 4.7キログラム 弾頭 約2キログラムの自己鍛造弾であるスモールキャリーオンインパクター(SCI)をリュウグウへ投下し、分離カメラ(DCAM3)により衝突の確認に成功した。

参考文献

  1. ^ Phil Davis; Kirk Munsell (2009年1月23日). “Deep Impact Legacy Site: Technology - Impactor”. Solar System Exploration. NASA / JPL. 2009年4月22日閲覧。
  2. ^ “Meteorite Found on Mars Yields Clues About Planet's Past”. NASA. (2009年8月10日). http://marsrovers.nasa.gov/newsroom/pressreleases/20090810a.html 2009年9月8日閲覧。 

関連項目

著名な着陸地
  • はやぶさ2の小惑星リュウグウのタッチダウンポイント:(1回目)たまてばこ(2回目)うちでのこづち
  • 火星探査機 キュリオシティ火星軟着陸地点は「ブラッドベリ・ランディング(Bradbury Landing、ブラッドベリ着陸点」と命名された。
  • 火星探査機パーサヴィアランスが着陸した地点の名前:オクティヴィア・E・バトラー着陸点英語版

ランダー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/10 05:49 UTC 版)

バイキング1号」の記事における「ランダー」の解説

1976年7月20日 08:51 UT に、ランダー(と防護殻)がオービタから分離した分離時点で、ランダーの速度は 4km/s 程度であった分離後ロケット噴射して、ランダーの軌道離脱開始された。数時間後の高度約300kmで、再突入のために方向転換した大気圏通過に伴い蒸発性の耐熱シールドによる防護殻で減速し、この時並行して突入時の科学実験行なわれた。高度 6km 、速度 250m/s 程の時点直径 16m のパラシュート展開された。7秒後に防護殻を投棄、その8秒後に3本着陸脚が伸張しパラシュートにより45秒で 60m/s まで減速した。高度 1.5km で逆推進ロケット点火され40秒後に約2.4m/s で着陸するまで噴射された。着陸ロケットには18本のノズルがあり、水素窒素排気拡散させる設計になっていた。これは、表面温度の上昇を摂氏1度以下に抑え表面物質を1mm以上吹き飛ばさないようにである。 バイキング1号のランダーは、クリュセ平原英語版)の西部北緯22.697度、西経48.222度、赤道半径が3397.2kmで扁平率が0.0105の準拠楕円体からの標高-2.69 km地点惑星座標北緯22.480度、西経47.967度)へ 11:53:06 UT火星地方時16:13 )に着陸した着陸時には約22kgの推進剤残っていた。 着陸25秒後から、最初表面映像送信されてきた。地震計取り出すことができず、標本採取器のロックピンが動かずアーム広げるのに5日間を要したが、それ以外は、名目上全ての実験が行なわれた。バイキング1号のランダーは、バイキング画像チームリーダー記念して1982年1月に「トーマス・マッチ記念ステーション」と名付けられた。 1982年11月13日地上管制から間違ったコマンド送ってしまい通信途絶するまで、ランダーは2245太陽日運用された。このコマンドは、ランダーの劣化したバッテリー能力改善するために新しバッテリー充電ソフトウェアアップリンクようとしていたのだが、不注意によりアンテナ指向ソフトウェアデータ領域上書きしてしまった。続く4ヵ月間、推定されアンテナ位置基づいてランダーとの通信試みられたが、失敗終わった2006年に、マーズ・リコネッサンス・オービターから火星表面バイキング1号のランダーが撮影された。 バイキング1号打上げ。(1975年8月20日火星表面バイキング1号のランダーから初め送られてきた映像フットパッド映っている。 クリュセ平原日の入り太陽水平線から2度下にある。空の縞状模様は、カメラ輝度上げたために生じたアーチファクトである。着陸から30日太陽日)後の 19:13現地時間)に撮影された。 土壌調査様子。 1番カメラ撮影され映像中央左にある大きな岩は幅が約2mあり、科学者から「ビッグ・ジョー」と名付けられた。赤い土壌覆われているが、それ以外部分地球玄武岩似た色をしている。従って、衝突クレーターから放出され溶岩流破片である可能性がある。 バイキング1号オービタから撮影され火星の人面岩。(1976年7月25日2006年12月マーズ・リコネッサンス・オービターから撮影されバイキング1号のランダー。

※この「ランダー」の解説は、「バイキング1号」の解説の一部です。
「ランダー」を含む「バイキング1号」の記事については、「バイキング1号」の概要を参照ください。

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