エアロシェルとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > エアロシェルの意味・解説 

エアロシェル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/10 08:58 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
バイキングオービターがエアロシェルクラッド・ランダーを分離しているイメージ図

エアロシェル: Aeroshell)とは宇宙機大気圏突入時に受ける圧力から機体を保護し、突入速度を減少させる熱シールドシェルのこと。宇宙飛行時にデブリから機体を保護する役割を持つものもある。シェルの後方にはミッションに使用する機器のほかに、パラシュートロケットエンジン計測機器(パラシュートで降下する際にシェルの方向を測定する慣性計測装置など)といったの重要な部品を搭載している。

エアロシェルは惑星間宇宙ミッションの重要な構成要素であり、アポロ計画バイキング計画マーズ・パスファインダーマーズ・エクスプロレーション・ローバーマーズ・フェニックスといった数々のミッションに使用されている。マーズ・サイエンス・ラボラトリーにも使用された。

NASAの試験

ホワイトサンズ・ミサイル実験場のミサイルパークに一般展示されているUSAFのエアロシェル "Flying Saucer"

NASAの惑星突入パラシュート計画(Planetary Entry Parachute Program, PEPP)のエアロシェルはボイジャー計画 (火星)英語版による火星着陸のためのパラシュート試験を目的に作成され、1966年試験を行った。希薄な火星大気を再現するためにパラシュート試験は地球の高度160,000フィート以上の高度で行われる必要があった。まず、ロズウェルからバルーンによってエアロシェルを上昇させ、次にバルーンを西のホワイトサンズ・ミサイル実験場まで漂わせ、そこでエアロシェルを投下し、機体下のロケットエンジンがパラシュートを展開する予定の高度まで上昇させた。

ボイジャー計画は後にキャンセルされ、数年後により小規模なバイキング計画に置き換えられた。NASAはボイジャーの名を火星のボイジャー計画とは何の関係性もなかったボイジャー計画ボイジャー1号ボイジャー2号)に再使用している。

ホワイトサンズ・ミサイル実験場にはPEPPのエアロシェルが現在も一つ残されている。

参考文献

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「エアロシェル」の関連用語

エアロシェルのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



エアロシェルのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエアロシェル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS