憂国とは?

ゆう‐こく〔イウ‐〕【憂国】

国の現状将来について心を痛めること。「憂国の士」「憂国の情


ゆう‐こく イウ‥ 【憂国】

〔名〕 自分の国の現状将来を心配すること。

信長記(1622)一上「憂国(ユウコク)の学問をつとめたる真儒を」〔漢書成帝紀〕


憂国

作者三島由紀夫

収載図書昭和文学全集 15
出版社小学館
刊行年月1987.2

収載図書三島由紀夫短篇全集
出版社新潮社
刊行年月1987.11

収載図書決定版 三島由紀夫全集 20 短編小説
出版社新潮社
刊行年月2002.7

収載図書英霊の聲オリジナル
出版社河出書房新社
刊行年月2005.10
シリーズ名河出文庫

収載図書三島由紀夫
出版社新学社
刊行年月2007.7
シリーズ名新学社近代浪漫派文庫


憂国

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/06 00:33 UTC 版)

憂国』(ゆうこく)は、三島由紀夫短編小説。原題は旧漢字の『憂國』である。仲間から決起に誘われなかった新婚の中尉が、叛乱軍とされた仲間を逆に討伐せねばならなくなった立場に懊悩し、妻と共に心中する物語。三島の代表作の一つで、二・二六事件の外伝的作品である[1]1961年(昭和36年)1月の小説発表の4年後には、三島自身が監督主演などを務めた映画も制作され、ツール国際短編映画祭劇映画部門第2位を受賞した[2][3]




注釈

  1. ^ なお、前年の1960年(昭和35年)10月、ギリシャ研究・同性愛の会「アドニス会」の機関紙『ADONIS』の別冊小説集「APOLLO(アポロ)」5集に、三島は榊山保名義で『愛の処刑』という切腹をモチーフにした劇画風の短編小説を投稿している[10]
  2. ^ 三島自身は武山中尉の境遇を〈冷飯を喰はされてゐる地位〉に置きたかったために、改訂には多少未練があったとしている[4]。一般的に、旧日本軍においては、輜重兵(現在の後方支援部隊)は冷遇されており、同部隊への配属は左遷に等しい人事とみなされた。
  3. ^ 市川雷蔵の仕事仲間でもあった。
  4. ^ 著書に堂本 2005がある。

出典

  1. ^ a b 「あとがき」(『三島由紀夫短篇全集6』講談社 ロマンブックス、1965年8月)。33巻 2003, pp. 414-416に所収
  2. ^ a b c d e f g 「製作意図及び経過」(『憂國 映画版』 新潮社、1966年4月)。34巻 2003, pp. 35-64
  3. ^ a b c d e f 藤井浩明「映画『憂国』の歩んだ道」(別巻 2006ブックレット内)
  4. ^ a b c d e f 「二・二六事件と私」(『英霊の聲河出書房新社、1966年6月)。34巻 2003, pp. 107-119
  5. ^ a b 「世界の破滅に抗して」(徹 2010, pp. 118-131)
  6. ^ a b c d 「第一章 哲学者の三島由紀夫論 5 エロティシズムの美学」(伊藤 2006, pp. 41-44)
  7. ^ 井上隆史「作品目録――昭和36年」(42巻 2005, pp. 424-427)
  8. ^ a b c 山中剛史「著書目録――目次」(42巻 2005, pp. 540-561)
  9. ^ a b c d 田中美代子「解題――憂国」(20巻 2002, pp. 791-795)
  10. ^ 井上隆史「作品目録――昭和35年」(42巻 2005, pp. 422-424)
  11. ^ 久保田裕子「三島由紀夫翻訳書目」(事典 2000, pp. 695-729)
  12. ^ 「第五章 文と武の人」(佐藤 2006, pp. 144-205)
  13. ^ 堂本正樹「『憂国・映画版』」(事典 2000, pp. 386-388)
  14. ^ a b c 「解説」(『花ざかりの森・憂国――自選短編集』新潮文庫、1968年9月)。花・憂国 1992, pp. 281-286、35巻 2003, pp. 172-176に所収
  15. ^ a b 磯田光一「解説」(『日本文学全集27・三島由紀夫』河出書房、1967年)。論集II 2001, pp. 238-239
  16. ^ 「第二部 三島由紀夫と私 一 出会い」(原 2004, pp. 54-62)
  17. ^ a b c d 和田克徳『切腹』(青葉書房、1943年9月)。20巻 2002, pp. 791-792
  18. ^ 小笠原賢二「『幸福』という存在論―『美徳とよろめき』を中心に―」(論集I 2001, pp. 239-260)
  19. ^ 山本健吉「文芸時評」(三社連合 北海道新聞中部日本新聞西日本新聞 1960年12月27日号)。山本時評 1969, p. 237に所収。論集II 2001, pp. 236-237
  20. ^ 古林尚「『憂國』にみる三島由紀夫の危険な美学」(文学的立場 七 1966年7・8月合併号)。論集II 2001, p. 238
  21. ^ 花田清輝江藤淳寺田透「創作合評」(群像 1961年2月号)。論集II 2001, p. 237
  22. ^ 神谷忠孝「逆説としての殉死『憂國』」(論集II 2001, pp. 236-249)
  23. ^ 「第九章 失われた時への出発――結び・『豊饒の海』にふれて――」(野口 1968, pp. 221-243)
  24. ^ a b 田中美代子「憂國」(『観賞日本現代文学23・三島由紀夫』角川書店、1980年)。事典 2000, p. 386
  25. ^ a b 江藤淳「エロスと政治の作品」(『文芸時評・下』朝日新聞 1960年12月20日)。江藤淳『全文芸時評』上巻(新潮社、1989年)に所収。論集II 2001, p. 236
  26. ^ 磯田光一「殉教の美学――第四章 政治・エロス・美」(文學界 1964年2-4月号)。磯田 1979, pp. 55-69に所収
  27. ^ 「『エロチシズム』―ジョルジュ・バタイユ室淳介訳」(声 1960年4月号)。31巻 2003, pp. 411-415に所収
  28. ^ a b 鎌田広巳「『憂国』およびその自評について―エロティシズムのゆくえ―」(国文学研究ノート第22号、1988年)。佐藤秀明編『三島由紀夫・美とエロスの論理』(有精堂、1991年)に所収。事典 2000, pp. 385-386
  29. ^ a b c d e 佐々木幸綱「在る筈のない〈絶対〉へ―「憂国」について」(ユリイカ 1976年10月号)。論集II 2001, p. 244
  30. ^ 「『憂国』製作、道楽ではない――火曜インタビュー」(日刊スポーツ 1966年1月18日号)。33巻 2003, pp. 627-629に所収
  31. ^ 「受賞を逸した三島の『憂国』 盛会だったツール映画祭」(朝日新聞夕刊 1966年2月3日号)。別巻 2006ブックレットpp.47-48に所収
  32. ^ 澁澤龍彦「戦りつすべき映画の詩」(東京新聞・夕刊 1966年3月22日)。別巻 2006ブックレットpp.54-55に所収。論集II 2001, p. 237
  33. ^ a b 安部公房「『憂国』」(週刊読書人 1966年5月号)。群像18 1990, pp. 153-155
  34. ^ 伊藤文学「三島由紀夫『憂国』秘話・薔薇族周辺のゲイ・エロティックアート03」 [1]
  35. ^ 「憂国」フィルム発見…焼却処分とされた“幻”の作品 http://www.zakzak.co.jp/gei/2005_08/g2005081909.html




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