鍵のかかる部屋
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『鍵のかかる部屋』(かぎのかかるへや)は、三島由紀夫の短編小説。戦後まもない日本の混乱期における一青年の頽廃的な内面を描いた作品である。敗戦から2年半の無秩序な雰囲気が漂う時代、財務省(当時は大蔵省だが、作中で「財務省」となっている)に入省したばかりのエリート官吏の青年が、あるコケティッシュな少女へサディスティックな幻想を抱く物語。現代人の疎外感を内的に描き、時代精神をも表現している作品である[1][2][3]。
- ^ a b c d e f g h i j k l 「『潮騒』と『鍵のかかる部屋』の矛盾」(奥野 2000, pp. 280–316)
- ^ a b c 田中美代子「解説」(鍵部屋 1980, pp. 310–316)
- ^ a b c d e f 「あとがき」(『三島由紀夫短篇全集・5』講談社、1965年7月)。33巻 2003, pp. 411–414
- ^ 田中美代子「解題――鍵のかかる部屋」(19巻 2002, pp. 786–788)
- ^ 井上隆史「作品目録――昭和29年」(42巻 2005, pp. 403–406)
- ^ a b 山中剛史「著書目録――目次」(42巻 2005, pp. 540–561)
- ^ 山中剛史「著書目録」(42巻 2005, pp. 611–612)
- ^ 松本鶴雄「鍵のかかる部屋」(事典 2000, pp. 56–57)
- ^ 奥野健男「三島由紀夫論」(文學界 1954年3月号)。奥野 2000, p. 305-315
- ^ 「裸体と衣裳――日記 昭和34年6月29日(月)」(新潮 1959年9月号)。30巻 2003, pp. 236–240
- ^ a b 田中美代子「“言葉と肉体”の主題」(『三島由紀夫短篇全集・5』月報 講談社、1965年7月)。事典 2000, p. 57
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