鍵のかかった部屋
鍵のかかった部屋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 15:10 UTC 版)
「鍵のかかった部屋 (貴志祐介)」の記事における「鍵のかかった部屋」の解説
初出:『野性時代』2008年12月号 5年の刑期を終えて出所後、亡き姉の家を訪ねた元泥棒の会田愛一郎は、姉の息子で甥の大樹が自分の部屋で練炭自殺を図って死亡していた現場に遭遇する。内側から鍵を掛けられ、窓やドアはビニールテープで密閉され誰も入れない状態にあったことから大樹の死を自殺として結論付けたが、納得できない会田は知人の榎本と共に純子に事件の再調査の協力を依頼する。榎本は事件は自殺ではなく他殺で、大樹の継父・高澤なら犯行は可能だと確信する。大樹の妹の美樹の協力を得て高澤家に来訪した榎本と純子は高澤が仕掛けた密室トリックの謎を追う。 会田 愛一郎 元泥棒。本名は「松蔵愛一郎」で開業医一族の下で生まれ、医師を目指して勉強させられるが、そんな環境に反発して家出、自分に声を掛けた空き巣狙いから空き巣のノウハウを伝授し、空き巣狙いの養子となった。「アイアイの中指」というサムターン回しを独自に開発し、『サムターンの魔術師』の異名を持った凄腕だったが、5年前に侵入した家で殺人衝動を抱えた引きこもりの息子と争い死なせたことで服役し、足を洗った。自分を慕ってくれた姉の子供である大樹と美樹を家族のように愛着を持っている。 高澤 芳男 会田の姉・みどりの再婚相手で美樹と大樹の継父。美樹の通う中学校の理科の教師で、でんじろうみたいな実験も行うことから生徒や父兄からの人気は高い。趣味は手品で学生時代には奇術同好会に入っていた。普段は愛想も人当たり良いが、感情を読み取らせない目をした不気味さがあり、彼の周囲ではホームレスやカラスといった彼が不快に感じたものが不可解にいなくなる出来事が起きている。 高澤 美樹 会田の姪。中学3年生。利発で機転が利く。大樹の死に動揺し、会田が泥棒としての腕で死んだ大樹の部屋の鍵を開けたことを警察に嘘をついたところを目撃したことから、会田の間に溝が生まれてしまう。高校2年で引きこもりの兄の大樹と助け合ってきたため、大樹の死が自殺じゃないと確信している。大樹が引きこもった原因が高澤の正体を見て、先生を信じられなくなったからだと純子に語る。
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