外伝 第三部
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「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の記事における「外伝 第三部」の解説
外伝 第10巻 時系列は本編9巻から本編11巻に相当する。 アイズは地上に出現した竜女を庇うベルの行動と、互いに庇い合う武装したモンスターたちのあってはならない姿に懊悩する。フィンはウラノスとヘルメスが理知のあるモンスターを囲っていることを見抜き、全てを捨てる覚悟で竜女を庇ったベルの愚直な行動を尊いと感じる自身に対して憂鬱になる。 フィンは自身の推測をリヴェリアとガレスにだけは打ち明けるが、自身の成り立ちと感情からモンスターとの結託を拒否、鍵の入手を目的とした、モンスターの確保とそれを囮にして闇派閥を釣り出すための二面作戦を立案し、ダイダロス通りの地上と扉へファミリアを布陣する。ラウルの布陣の綻びがリリの仕業だと見破ったフィンは、アキに命じてリリの身柄を確保させ、その変身魔法を利用して闇派閥を釣り出し、クノッソスの鍵を入手する。 地上では、一度は地下に逃げ込んだ石竜が再び現れ、衆目の前でベルと対峙する。石竜を最後まで信じたベルの愚しいほど眩しい行動を目撃したフィンは再び衝撃を受け、ベルに感化されたことを自覚の上、これまでの自分を捨てて本物の英雄となる決意をする。 アキから鍵を託されたリヴェリアの妖精部隊はクノッソスを速攻で蹂躙し、闇派閥から新たな鍵を手に入れ、ダンジョン12階層の扉を発見した後も進攻を深める。一方、ヘルメスはクノッソスの扉に陣取るクルスと交渉し、フレイヤから譲り受けた鍵を渡す代わりにクルスたちを撤退させ、フェルズと異端児たちをクノッソスへ導く。これを知ったタナトスはクノッソスの扉を操作して異端児たちと妖精部隊を遭遇させ、その場に闇派閥とレヴィスも加わって乱戦が始まる。乱戦の中、歌人鳥が身を挺してレヴィスの剣からアリシアを庇い、妖精部隊のエルフたちは衝撃を受ける。レヴィスが追撃を仕掛けた瞬間、間一髪でフィンやガレスが駆け付け、フェルズたちにも同行を促しつつ素早くその場から撤退する。新たな決意を得たフィンは歌人鳥の治療を指示し、フェルズと異端児に向かって共闘を呼びかける。 リューを振り切ったアイズは竜女を守るベルと戦闘になるが、ベルを庇った竜女は自身の爪や翼を折り、自身の想いをアイズに告げる。竜女の行動と言葉に自身の過去を投影したアイズは竜女を見逃してしまう。アイズは自身の誓いを初めて破ったことに衝撃を受け、雨に打たれながら立ち尽くす。 外伝11巻 時系列は本編12巻前から本編14巻に相当する。 クノッソスの鍵を確保したフィンは、ウラノスと異端児の協力関係を得て、クノッソスへの本格的な進攻作戦を計る。自身の誓いを破ったことに苦しんでいたアイズは、前に進む決心を固め、フレイヤへの借りを代償にオッタルとの訓練に臨む。ヘルメスはこの件からベルを遠ざけるためにヘスティア・ファミリアへの強制任務をウラノスへ要求する。ロキはディオニュソスから自身とその眷族たちの作戦への同行を依頼され、同意する。 囮として12階層から進攻したアイズが唯一の懸念であるレヴィスを抑え、ダンジョン18階層から異端児が、地上からフィンたちがクノッソスへ進攻する。進攻部隊がクノッソスを攻略する中、隠密行動のアスフィらがバルカを追い詰め、ついに「ダイダロスの手記」を手に入れる。これによりフィンたちはクノッソスの構造を完全に掌握し、タナトスと闇派閥の幹部たちを包囲する。観念したバルカは自身に宝玉の胎児を寄生させて異形の怪物へ変わり果て、その強力な呪詛にフィンたちは苦戦するが、アミッドの全癒魔法によりバルカだったものは絶命する。 ロキはタナトスと対峙して最期を言い渡すが、ディオニュソスの不在に気付き、慌てて眼晶で呼びかける。眼晶に前後不覚のディオニュソスがエニュオに殺害された様子が伝わり、神の強制送還の衝撃が届いた瞬間、クノッソス内部に全てを飲み込む緑肉が爆発的に発生する。主神の送還により常人となったフィルヴィスは、レフィーヤの目前でエインに首を折られて緑肉に飲み込まれ、ディオニュソスの眷族も逃げ遅れて全員死亡する。その他の進攻部隊は撤退に成功するが、ロキとフィンたちは逃げ場を失う。タナトスがエニュオに踊らさせられていた腹癒せに自刃し、神の送還で穿たれた穴からロキたちに逃げろと告げる。ロキたちは慌てて撤退し、逃げ遅れたフィンもレイにより間一髪で助け出される。 クノソッスから撤退後、ロキとヘルメスはディオニュソスを黒幕と推理していたと互いに打ち明ける。ヘルメスは悔しさを滲ませ、元凶探しに走る。感傷的になっていたロキの前に偶然ソーマが現れてロキから神酒の匂いを察知する。ディオニュソス・ファミリアの本拠に向かったロキは、神でさえ酔わすことができる葡萄酒を発見し、とある神を思い浮かべる。 外伝 第12巻 時系列は本編14巻後から本編15巻前に相当する。 ギルド本部に向う道中でアイズたちは左腕に妙な鎧を装着したベルと出会い、レフィーヤがクノッソスで見た絵画の題材が、精霊とニーズホッグとのお伽噺であると知らされる。フィンは敵の狙いが六体の精霊の分身を用いた大秘術「精霊の六円環」によるオラリオの破壊であると各派閥の代表者に告げ、進攻作戦の要諦を伝える。ロキはヘルメスにエニュオの正体に関する推理を説明し、それを受けてヘルメスは女神デメテルの追跡に向かう。拠点に戻ったロキはフィルヴィスの死に直面して心を閉ざしたレフィーヤにも自身の推理を伝え、その内容を知ったレフィーヤは真実を確かめるために再起する。 オラリオの各派閥と異端児による部隊がクノッソスへ進攻を開始し、これらの部隊が六体の精霊の分身と対峙する中、フェルズが魔力回路を破壊してクノッソスの防御力を奪う。これによりフレイヤやカーリーの眷族、アステリオス、ヘスティアの眷族が援軍として参戦し、精霊の分身を追い込んでゆく。地上では作戦に参加しなかった冒険者やニョルズの眷族も、暴れ回る食人花を退治する。アイズは、スキル復讐姫と魔法エアリエルを結合した黒き力でレヴィスを12階層へ落として一騎打ちを仕掛ける。エインによりベートと共に12階層まで落とされたレフィーヤは、ロキの推理をエインに語り、正体を明かしたエインと対峙する。その場に、援軍としてアスフィとリュー、アイシャと春姫が駆け付ける。 ヘルメスがベオル山地の隠し小屋でデメテルを見つけ、貴女はエニュオではないと告げる一方、ロキはクノッソスの隠し通路の先でエニュオと一人で対峙し、自身の推理を語る。ついにエニュオは正体を明かし、子供たちが狂い叫ぶ時代の復活を目的とし、怪人や闇派閥と手を結んでこの動乱を15年前から進めていたと暴露し、七体目の精霊の分身(ニーズホッグ)による冒険者たちの殲滅こそが本命だと笑い出す。フィンには既に打つ手が無かったが、神の思惑に対抗するための「未知」を閃き、ベルをニーズホッグの下に運ぶようにレイに命令する。ベルはニーズホッグと対峙し、全力で英雄願望の蓄力を始め、クノッソスに大鐘楼の音が響き渡る。 アイズは消耗戦となりつつあるレヴィスとの戦闘で、さらに自身の黒き復讐心に頼ろうとするが、そこにベルの鐘の音が響き渡り、復讐心に飲み込まれる直前で踏み止まる。一方、エインとの戦闘で深傷を負っていたベートたちも、ベルの鐘の音が切っ掛けで起ち上がる。春姫の魔法によりLv.7の力を得たベートはエインに挑むものの決定打に欠け、最後の手段である魔法を詠唱する。その間、レフィーヤやリューたちがエインの攻撃を受け止め、ベートが完成した魔法を付与した拳をエインに叩きつける。 ニーズホッグはベルの英雄願望により消滅し、レヴィスはアイズの白き一撃で止めを刺され、弱体化したエインはレフィーヤにより魔石を砕かれる。打つ手の無いエニュオをロキが容赦無く叩きのめす中、灰化が進むエインの片割れが駆け付ける。エインの片割れはエニュオから歪んだ愛を語られて満足して逝き、エニュオは最期にダンジョンはもう限界だと言い残し、自刃して天界に送還される。アイズはベルの下に向かい、精神疲弊したベルに感謝の言葉を告げ、その隣で休息を取る。レフィーヤは灰化するもう一方のエインの片割れと最期の言葉を交わし、レフィーヤの慟哭がクノッソスに轟き、エニュオによる動乱は幕を閉じる。
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