竜女とは? わかりやすく解説

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りゅう‐にょ【竜女】

読み方:りゅうにょ

竜宮にいる竜王娘。特に、沙羯羅(しゃがら)竜王娘。8歳悟り開き男子生まれ変わって成仏したという。


竜女

読み方:リュウジョ(ryuujo)

初演 延宝5.5(江戸大和守邸)


竜女

読み方:リュウジョ(ryuujo)

初演 元禄12(京・藤十郎座)


善女竜王

(竜女 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/05/05 06:45 UTC 版)

善女龍王像 長谷川等伯・画 安土桃山時代 七尾美術館

善女龍王(ぜんにょりゅうおう)は雨乞いの対象である竜王のうちの一尊。「善如龍王」とも表記される。

奈良時代神泉苑において空海が執り行ったなど雨乞いの際、召喚されたと記される。

伝承

824年(天長元年)、時の帝、淳和天皇は長引く干ばつに対して興福寺西寺とも)の守敏東寺空海に対して祈雨の修法を命じた。守敏が7日間にわたって修法を行うも効果少なく、次に空海が当時大内裏に南接していた神泉苑にて修法を行うが1滴の降雨もない。調べると空海の名声を妬む守敏により国中の龍神が瓶に閉じ込められていた。しかしただ1体、善女龍王だけは守敏の手から逃れていたので天竺の無熱池(むねっち)から呼び寄せて国中に大雨を降らせたという[1]

この弘法(空海)の雨乞いの際にやってきた善女龍王は、八大竜王のひとり阿那婆達多龍王の一族で、 阿耨達池 あのくだっち[注 1]より[3]阿那婆達多によって連れてこられたとされる[4]

今昔物語集』の第14巻、「弘法大師修請雨経法降雨語第四十一」にもこのことの記述がある。干ばつがおこり、天皇の命により空海が神泉苑において多数の高僧と共に請雨経の法を執り行った。祈祷が7日間に及んだ時、祭壇の上に五尺ほどの蛇が出現したが、その蛇は頭に五寸ほどの金色の蛇を載せており、すぐに池に入っていった。空海の他は4人の高僧だけがこの蛇を見た。空海は彼らに、天竺の阿耨達池(あのくだっち)にいる善如龍王が請雨経の法の霊力を顕すために現れたと説いた。まもなく空が曇って雨となり、国中が潤ったという[5][6]

この時空海の前に現れた善女龍王は「高野大師行状図画」に九(270cm)の大の頭の上に乗る八寸(24cm)の小さな金色蛇として描かれている[1][7] § 善女龍王像参照)。

さらに時代は下って江戸時代1771年明和8年)に干ばつが起こり民衆が苦しんでいた。そのため、瑞相院の僧、慈光により高野山にある「蓮池」の中州に善女龍王像と仏舎利を祀ったところ、たちまち霊験が現れたという。この祠堂は今でも善女龍王社として高野山金剛峯寺の蓮池にある[8]

神泉苑、金剛峯寺では鎮守社に祀られている。醍醐寺に鎮守として祀られる「清瀧権現」と同一視される[要出典]

善女龍王像

図像

「善女」とあるが、像容は男神像で表現されることもあり女神であるとは限らない。高野山には平安末期の絵師、定智による中国官服を着た男神として描かれた善女龍王像(国宝)があり[7]室生寺や醍醐寺にも写本がある[9]。一方で、安土桃山時代の画家、長谷川等伯による「善女龍王像」は女童風に表されている。

木像

本山寺における木造彫像で男神像、桧の寄木造で玉眼、腰をひねり両袖をひるがえして飛雲上に乗り顔は青く長い顎ひげをつけ爪の長い左手には宝珠を持つ、服装の前面に装飾があり載金金泥盛上手法などを交えた入念な彩色が残る。光背は三方火焔付輪光、台座は須弥座の上に岩座および雲座を重ね像高47.5cm製作年代は南北朝時代とされている(香川県指定有形文化財)。12年に一度の開帳で最新は2024年。

娑竭羅龍王女

他にも竜女については、八大竜王の一尊、娑竭羅龍王英語版(しゃかつらりゅうおう)[注 2]には、三人の娘がおり[注 3]その三女は牛頭天王に嫁いだ婆梨妻女とされる[10]。日本では(中世以降)この牛頭天王とスサノオが習合・同一視され、すなわち婆梨妻女が櫛稲田姫とみなされもした[11]。(異説あり。蘇民将来伝説参照)。

上述のとおり、善女龍王は、同じ八大竜王の阿那婆達多の一族なので[3]、娑竭羅の娘らとは別系統として区別される[12]。しかしながら善女龍王と、沙掲羅龍王の第三王女とされる方位神「歳徳神」とは関係が深い[要出典] 。神泉苑では善女龍王社のすぐそばの恵方社に歳徳神が祀られている。

法華経第五巻提婆達多品第十二の中で「娑竭羅龍王女 年始八歳 (娑竭羅龍王の娘8歳)智慧利根 善知衆生 諸根行業 得陀羅尼 諸仏所説 甚深秘蔵 悉能受持 深入禅定 了達諸法 於刹那頃 発菩提心 得不退転 弁才無礙 慈念衆生 猶如赤子 功徳具足 心念口演 微妙広大 慈悲仁譲 志意和雅 能至菩提」云々のの記述がある。これは、娑竭羅龍王の娘が女性に生まれたが、成仏が成就しない(悟りが開かれない)ので、宝珠を奉納したところ、男性に性転換し、願いがかなった、という説法だと解釈される[13][14]

注釈

  1. 阿耨達智池とも。
  2. 「娑伽羅」「沙羯羅」「娑竭羅」と標記されることもある。
  3. 長女は金毘羅女、次女は 皈命 きみょう/きめい[4]

脚注

  1. 1 2 善女龍王像とは
  2. 物集高見 編「神泉苑(しんせんえん)」『広文庫』第9巻、広文庫刊行会、829頁、1922年
  3. 1 2 『廣文庫』所引、神社考詳節31[2]
  4. 1 2 3 4 泡沫道人『仏菩薩一斑』田中元三郎、1917年。NDLJP:943614
  5. 図説・龍の歴史大事典』 pp. 130-131.
  6. 瓜と龍蛇』 pp. 360-361.
  7. 1 2 善女龍王図
  8. 名所のご案内 「蓮池」
  9. 木造善女龍王像
  10. 牛頭天王の祭文:上田市マルチメディア情報センター
  11. 泡沫道人、所引『 簠簋内伝 ほきないでん[4]
  12. 泡沫道人の著書では、娑竭羅龍王の三女と、善女龍王は別扱いである[4]
  13. 廿四世観世左近海士・鞍馬天狗・定家・咸陽宮・東岸居士』桧書店、1932年、3表頁。NDLJP:1104140(能楽の『海士(あま)』の解説)
  14. 南条文雄泉芳璟 訳『新訳法華経 : 梵漢対照』真宗大谷大学尋源会出版部、1913年、294–297頁。NDLJP:943446

参考文献

書籍

ウェブサイト

関連項目




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