ほっきょくかい‐こうろ〔ホクキヨクカイカウロ〕【北極海航路】
北極海航路
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北極海航路(ほっきょくかいこうろ、英語: Northern Sea Route、NSR、ロシア語: Се́верный морско́й путь、ラテン転記例:Severnii Morskoi Put)は、ユーラシア大陸北方(ロシア連邦シベリア沖)の北極海を通って大西洋側と太平洋側を結ぶ航路である。
注釈
出典
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- ^ https://sudostroenie.info/novosti/29125.html
- 1 北極海航路とは
- 2 北極海航路の概要
- 3 他航路との距離の比較
- 4 参考文献
北極海航路
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北極海を経由してヨーロッパとアジアを結ぶ航路は、16世紀以降幾度も構想され、ユーラシア大陸北岸を通る北東航路、北アメリカ大陸北岸を通る北西航路の二つを目指して、多くの探検家たちが航海を行ってきた。しかしかつて北極海は通年氷に閉ざされており、商業航路の開設はほぼ不可能であった。北東航路に関しては、旧ソヴィエト連邦時代には、ほぼソヴィエトの沿岸のみを通る航路として北極海航路は重視され、北極航路総管理局のもとで砕氷船とともに定期船もなんとか運行されてきたが、ソ連崩壊とともに多額の運航費用のかかるこの航路はほぼ消滅し、コラ半島からオビ川までの航路はなんとか維持されたものの、それ以東はレナ川河口までがまれに航行が行われる程度で、レナ川以東はほぼ商船の航行が途絶えてしまった。また、北西航路に関しては、カナダ政府にこれを商業化する意思は全くなく、航路整備は全く行われてこなかった。 しかし、近年の地球温暖化により北極海の海氷が急減し、それにともない北極海を通る航路が注目を集めている。北極海を経由した場合、例えばロンドンから大阪へと航行する場合は、パナマ運河経由が23300㎞、スエズ運河経由が21200㎞もかかるのに対し、北極海北西航路であれば15700㎞で済み、時間・運航費用的に非常に経済的な航路となりうる。そのうえ、この航路はすべて通常の海域であり、パナマ運河やスエズ運河のような人工運河を経由しないため、パナマックスやスエズマックスといった、運河のサイズに合わせた船舶サイズ制限が一切不要となる。さらに、この海域は大国の沿岸海域であるうえに人口が非常に少ない地域であるため、ソマリア沖やマラッカ海峡のような海賊の出没を考慮する必要がないこともメリットとして挙げられる。 しかし、この海域はもともと氷で閉ざされていた地域であり、一時期氷から解放されていたとしても、氷解時期のずれや流氷などの脅威は常に付きまとうため、砕氷船の同行などが必要となり、これがコスト高の要因となりうる。また、北極海地域はこれまで商業航路としてほぼ利用されてこなかったため、他海域に比べて商業航路運行上の法整備が圧倒的に立ち遅れている。特に北西航路においては、地形的にカナダ領北極諸島の南側を抜けるルートを取ることとなるが、ここはカナダ領に挟まれた海峡であり、このルートをカナダの領海であり内水であると主張するカナダと、国際海峡であるとみなしているアメリカや欧州連合諸国との間で対立が生じている。また、同じ理由で北極海沿岸には商用利用できる商港を持つ大都市が非常に少なく、これも不安定要因となる。
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