全力学園高等学校
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不屈闘志(ふくつ とうし) 声:櫻井孝宏 5番ピッチャー、背番号1、3年生 主人公。左投右打。 全力学園高校野球部キャプテン。その名の通り不屈の闘志を持ち、逆境に追い込まれるたびその力を増大させる。部員を強引なまでに引っぱる熱血漢だが、その性格上、窮地で励まされると弱気になり、逆に諦めの言葉に反応し、打ち消そうと奮起する(月田曰く「あまのじゃく」な)一面もある。地区大会3回戦前後、誤解からキャプテンの座を降ろされ補欠となる(背番号10)が、地区大会準決勝戦でピッチャーに返り咲く。襲いかかる逆境の中で「男球」「全力スペクトル」等の魔球を生み出した。本選決勝直前に記憶喪失になるが、さらに男として大きく成長する。 初期ではノックのシーンや、夢の中では左打だったが、駄麻下商業戦から右打に変わっていた。鉛筆は右手、食事の際は左手を使う描写がある為、両利きだと思われる。 作中に不屈が4番を打った描写は無いが、なぜか終盤「ピッチャーで4番」と発言した。(新装版では「ピッチャーで5番」と修正されている) サカキバラ・ゴウ 声:池田秀一 顧問 「特に実践の歴史を得意とする」社会科教師。野球については門外漢だが、不屈に実践的かつ豊富な人生訓知識をかわれ部長として指名される。校長も一目置く男だが、酒を飲むと手が付けられない酒乱。大会中に強力学園に転勤となり、全力ナインのライバルとして立ちふさがる。 後に、本作の担当編集者はこの名前をもじって自分のペンネームとし、ササキバラ・ゴウとして評論家デビューした。 校長 声:内海賢二 全力学園の校長で、生徒に対して常に妥協と怠惰を許さない。たるんだ野球部に廃部を突きつけるが、逆境をものともしない不屈の闘志にほれ込み、その成長を厳しくかつ暖かく見守る。 ハギワラ・リョウ 声:諏訪部順一 控えピッチャー、背番号11、2年生 親の都合で黒風高校から転校(当時はキャプテン、ピッチャーで背番号1)。右投右打。黒風高校時代に全力ナインと練習試合で熱戦を繰り広げ、以来不屈と意気投合する。侠気あふれる男だが、けんかっ早く、時には不屈以上に無茶な行動を取って周囲をひやひやさせる。カント曰く「不屈に匹敵する速球の持ち主」であり、不屈の不在時にはピッチャーを務め好投。本選決勝では男球を身に付けた。不屈補欠時代は背番号1番。月田明子とは中学時代の同級生で友達以上恋人未満の関係。家が貧しいせいか、荒っぽい性格の割りに金銭感覚は堅実。 新屋敷章(しんやしき あきら) 声:伊藤健太郎 1番→2番ショート、背番号6→2番セカンド、背番号4、3年生 右投右打。自宅の窓に大々と「恋人募集中!!」と自身の連絡先を貼るなど、野球部きっての好色漢で、野球よりも女性をとるタイプ。しかし不屈とともに熱戦を超える中で、野球魂に開眼していく。 山下鉄男(やました てつお) 声:羽多野渉 9番→7番、ライト、背番号9、1年生 右投右打。小柄で犬顔、関西弁の部のマスコット的存在だが走力は抜群。練習をサボってまでテスト勉強をすることもあったが、それが功を奏して野球部6人が脱落した中間テストを悠々突破したことも。 前述の中間テスト後、校内レース対決を挑んできた平と山根に持ち前の走力で勝利し、二人を入部まで漕ぎ着ける。 モデルは作者のアシスタント(当時)で、後に「少年マガジン」でデビューした山下てつお。 日の出商戦では、気絶した不屈に代わりピッチャーをつとめた。 亀谷万念(かめや まんねん) 3番ファースト、背番号3、3年生 右投右打。王貞治の熱狂的ファンで、好物は亀屋万年堂の「ナボナ」「森の詩」、アサヒ飲料の「J.O.」、更にはボールボーイだった父親を経由して王が現役時代に使用していたバットを所有している。抜群の野球センスを持ちながら「野球は観る主義」だったが、不屈との一打席勝負に敗れてからは、「王二世」として王の精神・生きざまを追い、さらには追い抜く事を決意し、野球部に入部する。以降は全力学園の主砲として、一本足打法(ただし右打ち)を武器に3試合10本塁打の活躍でチームの決勝進出に貢献、高田からも「いやなバッターだ」と一目置かれる強打者となる。 モデルも王貞治本人で、好物も王が出演したCMにちなむもの。名前も同じく亀屋万年堂から。 長嶋茂(ながしま しげる) 4番サード、背番号5、2年生 右投右打。亀谷の同士で、同じように長嶋茂雄の熱狂的ファンだったが、亀谷の入部後、彼の「869本目の本塁打」に掛ける熱い決意にほれて後を追うように野球部に入部。 亀谷と比べて試合での描写は少ないが、日の出商戦では長嶋を彷彿とさせる豪快な三塁守備を披露する。 やはり、モデルは長嶋茂雄本人。 月田明子(つきた あきこ) 声:堀江由衣 マネージャー、2年生 快活で責任感もあるが、やや天然ボケ。かつて帰宅部時代、練習のしすぎで倒れた不屈を保健室に運んだ際に、彼女の器を見込んだ不屈に誘われマネージャーに就任した。 普段は浮き沈みの激しい不屈の言動に振り回されるが、彼女の行動が(意図と異なる形ながら)不屈の奮起に繋がる事もあり、結果的に不屈の数少ない制御役も果たしている。 桑原真実子(くわばら まみこ) 声:田中理恵 不屈が一目惚れした美少女。不屈かかりつけの医者の娘だった関係から不屈と親しくなり周囲にあらぬ誤解を生みもしたが、後に不屈に想いを寄せる。 モデルは酒井法子。名前と性格のモデルは当時打ち合わせに使っていたファミレスのウェイトレス(作者が性格の良さに惚れ込んだらしい)。 源完人(みなもと かんと) 6番キャッチャー、背番号2 右投右打。通称カント。校長の甥で、部員不足の折にどこからともなく現われ入部した。不屈の補欠時代はチームきっての理性派としてナインを率いるが、日の出商戦を前に自分の限界を知り、以後は裏方に徹する。 安藤トロワ(あんどう トロワ) 部長 社会科教師。軽薄な性格の美人で、不屈らに水をさす発言が多い。産休をとっていた(ただの勘違い)。甲子園出場のお祭り騒ぎに慌てて復職したが、結果的に産休補助だったサカキバラを他校に追い出す形となり、新たなピンチを呼んた。名前はコミックスには登場しないが、連載中の人物紹介欄では名前が表示されていた。 山根小太郎(やまね こたろう) 8番レフト、背番号7 右投右打。通称ネコ。山下との校内レース対決に敗れるも意気投合し、野球部に入部。猫のような外見と本当に猫科動物のような行状で親に心配をかけたが、野生の力を野球に転化して名プレイヤーとなる。両親も猫そっくりな外見に描かれている。 平棚彦(たいら たなひこ) 1番センター、背番号8 右投右打。元はバイク狂だったが、山下との校内レース対決に敗れ意気投合し、野球部に入部。バイクは売り払われた。 花 9番ショート、背番号6 右投。 部員不足のおりにどこからともなく現われ入部した。作中では最後まで影が薄く、名前すらはっきりとしていない。 後藤健(ごとう たけし) 声:吉野貴宏 2番ファースト、背番号3、2年生 右投。 男らしい外見と言動をするが、不屈の「三倍練習」に根を上げて休むなど、案外意志は弱い。中間テストで赤点を取り、補習のため高校野球大会から脱落。特に活躍しないまま消えていった。 大石倉助(おおいし くらすけ) 声:平勝伊 4番キャッチャー、背番号2、3年生 右投右打。不屈の事を「闘志」と唯一、下の名前で呼ぶ親密な関係を持つ、女房役。中間テストで赤点を取り、補習のため高校野球大会から脱落。以後ほとんど登場せず。 小林孝志(こばやし たかし) 声:河野裕 7番セカンド、背番号4→背番号10、3年生 右投右打。中間テストで赤点を取り、補習のため高校野球大会から脱落するも他の部員より早く復帰。地区予選決勝からメンバーに戻るが、不屈の復帰後は補欠に。 古家秀明(ふるや ひであき) 声:武藤正史 5番レフト、背番号7、1年生 右投右打。全力ナイン唯一の美少年。中間テストで赤点を取り、補習のため高校野球大会から脱落。以後登場せず。映画では、脱落せず試合に出ている。 南洋(みなみ ひろし) 声:根津貴行 6番サード、背番号5、1年生 右投。数学で赤点をとり、大事な試合にあわや登板できない事態となり不屈の肝を冷やさせた。その後の中間テストでも赤点を取り、補習のため高校野球大会から脱落。以後登場せず。 横山直也(よこやま なおや) 声:田島裕也 8番センター、背番号8、1年生 右投。不屈のためにバイトを蹴って店長からクビを言い渡される。後に中間テストで赤点を取り、補習のため高校野球大会から脱落。以後登場せず。
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