光通信
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「東北大学電気通信研究所」の記事における「光通信」の解説
光通信の三要素である発光素子(半導体レーザー)、光伝送路(グレーディッドインデックス(GI)型光ファイバー)、受光素子(アバランシェフォトダイオード)は本研究所で発明された成果である。 その後も光信号デバイス、光信号処理方式の研究は続き、2012年に光ナイキストパルスが開発され、2020年に1波で15.4Tbps、150㎞の信号伝送に成功している。
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光通信
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「シリコンフォトニクス」の記事における「光通信」の解説
典型的な光リンクでは、データを電気信号からまず光信号へと変換する際、電気光学変調器もしくは直接変調レーザを用いる。電気光学変調器は光キャリアの強度や位相を変化させるための機器であるが、シリコンフォトニクスにおいては、自由電荷キャリアの密度を変化させることにより光を変調する形式のものが一般的である。Sorefと Bennettの経験則にあるように、電子密度およびホール密度を変化させることでシリコンの複素屈折率を制御することができ、ここに光を通すことにより光変調が可能である。具体的には順バイアスPINダイオードおよび逆バイアスPN接合ダイオードを用いて光変調器を構成することができる。また、ゲルマニウム検出器と一体化されたマイクロリング変調器を備えたプロトタイプの光学的相互接続が実証されている。通信・データ通信分野で通常用いられるマッハ・ツェンダー干渉計などの非共振変調器は典型的にミリメートル程度の寸法で製造されるが、リング共振器のような共振デバイスは数十マイクロメートル程度の小ささで製造することができ、占有面積を節約できる。2013年、標準的なSOI CMOS製造プロセスを用いて製造可能な共振欠乏変調器が実証されている。SOIではなく、バルクCMOSでも同様のデバイスが実証されている。 受信機側では、光信号は典型的には半導体光検出器を用いて電気領域に戻される。キャリア生成に使用される半導体は、通常、光子エネルギーよりも小さいバンドギャップを有し、最も一般的には純ゲルマニウムが選ばれる。ほとんどの検出器はキャリア抽出にPN接合を使用するが、金属半導体接合(半導体としてゲルマニウムを使用)に基づく検出器もシリコン導波路に組み込まれている。より最近では、40 Gbit/sで動作可能なシリコン・ゲルマニウムアバランシェフォトダイオードが製造されている。完全なトランシーバは、アクティブな光ケーブルの形で商業化されている。 光通信はリンク長によって便宜的に分類される。シリコンフォトニック通信の大部分はいままでのところ、通信距離が数キロメートルの通信用途、もしくは数メートルの通信データ通信用途に限られていた。 しかし、シリコンフォトニクスは光リンクがセンチメートルからメートルの範囲で到達するコンピュータ内通信[訳語疑問点]においても重要な役割を果たすことが期待されている。実際、コンピュータ技術の進歩(およびムーアの法則の維持)はマイクロチップ間および内のより高速なデータ転送にますます依存してきている。光インターコネクト(英語版)は、技術進歩の方向性の1候補であり、シリコンフォトニクスは標準的なシリコンチップ上に集積することができれば、非常に有用となりうる。2006年、インテルの前上席副社長のPat Gelsingerは「今日、オプティクスはニッチ技術にすぎない。将来、オプティクスは我々が製造するすべてのチップの主流となる」と述べている。 光入出力(I/O)を備えた最初のマイクロプロセッサは、「ゼロ変化」CMOSフォトニクスと呼ばれる手法を用いて2015年12月に実証された。この最初の実証は45 nm SOIノードに基づいており、2×2.5 Gbit/sの速度で双方向チップ間リンクを動作させた。リンクの総エネルギー消費量は16 pJ/bと計算され、このほとんどがオフチップレーザの寄与であった。 オンチップレーザ光源が必要と考えている研究者もいれば、熱の問題(量子効率は温度が上がるにつれて下がるが、コンピュータチップは通常熱い)およびCMOS互換性の問題のために、オフチップにとどまるだろうと考えている研究者もいる。このようなデバイスの1つは、リン化インジウムなどのシリコンとは別の半導体をレーザ媒質として用い、これをシリコンとつなぐハイブリッドシリコンレーザである。他にも、シリコンをレーザ媒質として用いるオールシリコンラマンレーザー(英語版)にも可能性がある。 2012年、IBMは標準技術を用いて製造でき、従来のチップに組み込むことのできる90ナノメートル大の光学部品を達成したと発表した。2013年9月、インテルはデータセンター内のサーバ間接続向けに、直径約5mmのケーブルを用いて毎秒100ギガビットの速度でデータを送信する技術を発表した。これに対して、従来のPCI-Eデータケーブルのデータを伝送速度は最大8ギガビット、ネットワーキングケーブルでは40 Gbit/sである。また、USB3.1規格の最大転送速度は10Gbit/s以上である。ただし、この技術は電気信号および光信号を相互変換するために別の回路基板を必要とするという点で、既存のケーブルを直接置き換えるというものではない。この速度向上により、ラック上のブレードを接続するケーブルの数を減らしたり、プロセッサ、ストレージ、メモリを別々のブレードに分離することも可能となり、より効率的な冷却と動的構成を実現できる。 グラフェン光検出器は、現在はまだ電流発生容量においてオーダー1つ程度劣るものの、いくつかの重要な側面においてゲルマニウムのデバイスを上回る可能性を持っている。グラフェンのデバイスは非常に高い周波数で動作することができ、原理的にはより高い帯域幅に達する可能性がある。グラフェンはゲルマニウムより広い波長範囲を吸収することができる。この特性は、同じ光ビーム内でより多くのデータ流を同時に送信するために利用することができる。ゲルマニウム検出器とは異なり、グラフェン光検出器は印加電圧を必要とせず、これによりエネルギー需要を低減することができる。最終的に、グラフェン検出器は原則、より単純で安価なオンチップ集積化を可能にする。しかし、グラフェンは光を強く吸収しない。グラフェンシートとシリコン導波路を組み合わせると、光の経路が良くなり、相互作用を最大化する。そのようなデバイスは最初2011年に実証された。従来の製造技術を使用したデバイスの製造は実証されていない。
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光通信
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:54 UTC 版)
「日本の発明・発見の一覧」の記事における「光通信」の解説
インターネット技術の基礎となるハードウェア要素、光通信の三つの必須要素は、東北大学の西澤潤一によって発明された。それは、光源である半導体レーザー(1957年)、伝送線路であるグレーデッドインデックス光ファイバー(英語版)(1964年)、光受信器であるPINフォトダイオード(1950年)である。光通信は1963年に西澤によって提案された。1970年の林厳雄の連続波半導体レーザーの発明は、光通信の光源に直結し、日本の企業家によって商品化され、光通信の分野を切り開き、将来の通信ネットワーク(英語版)において重要な役割を果たした。彼らの業績は、情報化時代の基礎を築いた。
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光通信
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/22 02:42 UTC 版)
2012年に、南カリフォルニア大学のグループから、8つの異なる光渦信号を多重化することで、およそ1メートルの距離にわたって最大2.5 Tbit/sの自由空間伝送が報告されている。 長距離光ファイバシステムにおいて光渦多重通信を導入する際には、光渦状態をサポートしないシングルモードファイバの代わりに、マルチコアファイバか光渦ファイバを使用することが求められる。2012年に、ボストン大学のグループによって、20メートルの距離にわたって光渦モードが安定して伝搬することが示されており、以後さらなる改良が進められている。
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