最初のマイクロプロセッサ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 08:05 UTC 版)
「マイクロプロセッサ」の記事における「最初のマイクロプロセッサ」の解説
マイクロプロセッサを実現する様々な新しい基本技術は1970年頃に整い、1971年11月15日に発表された4004はテッド・ホフによる基本的なアイディアと、嶋正利による論理設計とフェデリコ・ファジンによる回路・マスク設計による、最初期のマイクロプロセッサとして広知だが、他複数のプロジェクトでほぼ同時期にCADC、TMS 1000、μPD707・708などのマイクロプロセッサと認められるLSIが開発されている。 1968年にギャレット・エアリサーチ(英語版)社がF-14飛行制御用デジタルコンピュータの開発を要請されてCADC (en:Central Air Data Computer) を設計する。これは1970年に設計を完了したMP944というMOSベースのチップセットから成るマイクロプロセッサで、従来の機械装置より小型で信頼性が高く、初期のF14 トムキャット戦闘機に採用された。米海軍は軍需用品として民間への商用販売などを1997年まで禁止していたため、CADC (MP944) は最近までほとんど知られていなかった。 TIのTMS 1000はマイクロコントローラに近い構成のLSIで、1971年9月17日に電卓向けプログラムを内蔵した TMS1802NC をリリースしている。 μPD707・708はNECが設計・製造したLSIで、半導体プロセスの製造効率から2チップ構成だが機能的にはマイクロプロセッサでμCOMシリーズの源流である。1971年12月にサンプル出荷され、シャープが日本コカ・コーラへ供給する仕向け機器に用いられている。 英語版では他に en:Gilbert Hyatt の特許、Pico と General Instrument の協業によるチップ、Four-Phase Systems の AL1 チップ、フェアチャイルドの PPS25、Viatron が端末装置用に開発したチップ、TIのTMX 1795なども記されている。
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