世界線Oの人物達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 15:28 UTC 版)
「ダーウィンズゲーム」の記事における「世界線Oの人物達」の解説
カナメ達の世界線Nとは異なる進化経路を辿った平行世界の住人達。歴史的・文明的には明治時代程度に位置する。「200年前に」世界線Nで大鎧をまとった武士と戦い敗北していることから、時間の流れ方が世界線Nとは異なる模様。軍は皇族を中心とした近衛・地方氏族を中心とした陸軍・豪商を中心とした海軍の三つの派閥に分かれ、綱引きを繰り広げている。世界枝の守護者として祭儀を執り行う力を受け継いだ者だけが皇になる資格を持ち、皇には政治の実権はない。 ククリ / 氷 亙 姫大神 菊理命(ヒ ワタリ ヒメオオカミ ククリノミコト) コウウの妹にして、日本の主上たる現皇主。世界枝の守護者であり、いわば世界線OでのGMにあたる存在。「荒神力」を授ける祭儀の力を持つ。少女ではあるが、祭儀の力を受け継いだものは年齢性別関係なく皇主になる使命である。 おてんばで、頻繁に皇城を抜け出してはお忍びで城下を散策している。本人は正体がバレていないと思っているが、住民の多くは正体を察しているので賓客待遇を受けられる。 「海賊王との決闘ゲーム」前に世界線NのGMと捕虜ルールについて交渉し、参加プレイヤーを捕虜とするルールを決定した。 さらにシュカの意を汲み、互いの意識を世界Nに飛ばし、カナメの危機を救うとともに「グリード」について情報を獲得。「予言の獣」グリードを世界枝から排除すべく行動を開始する<r。 コウウ 将軍職を預かる近衛派の武人。漢字表記は「侯宇」。ククリの兄。荒神力の名前は不明ながら、建造物ごと広範囲を断ち斬る抜刀術を能力とする。「海賊王との決闘ゲーム」では世界線O側の大将として圧倒的な戦闘力を見せつけた。 軍務においては兵だけでなく民衆からの人気も高い。だが内政ではその英雄としての名も通じず、派閥争いに加え、カナメ達世界線Nの人間の扱いに苦慮している。 ウツロギ 総髪を後ろで結んだ痩せぎすの初老の男性。階級は中佐。 生身での戦闘能力も非常に高く、「海賊王との決闘ゲーム」では相手が築いたバリケードを単身で突破し大打撃を与えた。 荒神力は『風蓑(かぜみの)』。作中では全身あるいは片手に風を纏わせることでカナメの自動小銃による7.62mm弾フルオート射撃・サブマシンガンの二丁斉射・安綱による斬撃、あまつさえ手榴弾の爆風の直撃をも凌いでいる。 荒神力=異能についての理解も深く、世界Oに移り住んだ後のカナメに能力向上のための試練を課し、その能力をさらに引き上げた。 エンリ 近衛軍の少年指揮官。軍属の「荒神使い」の最低階級として中佐に伍してはいるが、ウツロギやサイハと異なり指揮権は与えられていない。 龍と雪蘭の二人がかりでも苦戦するほどの高い戦闘力を持つ。ただ荒神力なしの基礎的な身体能力が低く、ウツロギの木刀による一撃であっさり戦闘不能になっている。 荒神力は周囲にある金属物を「たとえ敵の武器でも」自在に操る『鉄鼠(てっそ)』。 サイハ 筋肉に覆われた豪快な巨体を誇る禿頭の男性。一本の朱角に加え複数の角を頭部に持つ。巨大な金棒を得物とする。鬼のような見た目とは異なり、工兵を用いたり、ギョクト達の陽動を見抜いてカムナギを制止したりと、高い判断力を併せ持つ。 荒神力は片腕を獣毛に覆わせ船壁を叩き破るほどの膂力を発揮する『狼虎(ろうこ)』。 カムナギ コウウの親衛隊長兼護衛官。荒神力の名前は不明ながら、ギョクトの「真なる奈落」でも受けることが危険視される高熱の火球を多数操る。 コハク 「海賊王との決闘ゲーム」で登場した世界線Oの指揮官クラスとしては唯一の黒髪であり、かつ巫女装束を纏った若い女性。階級は中佐。 両目を封じている代わりに強力な遠視能力と卓越した予知能力『遠見(えんけん)』を持つ。 カムナギの実妹でもある。 セイタロウ 捕虜となったカナメ達の世話と監視とを直接担当する坊主頭の実直そうな近衛軍人。階級は曹長。 同じく軍人であった弟は「海賊王との決闘ゲーム」に出征し戦死しているものの、それを誉れと公言する。シュカは「カナメに取り入ろうとしている」雰囲気を感じて警戒していたが、これはカナメの面差しが弟に驚くほど似ていたためであった。カナメたちの監視任務を終えた後は士官学校への推薦が決まっている。 キク 甘味処「田村屋」で働く女性。ウラジに雇われ、ククリを監視する。ウラジが糸を引いてのククリの誘拐失敗後、死体となって発見される。 ウラジミール 色眼鏡に山高帽をかぶった洋装の男。その正体はロシア共産党のスパイ。貧困の差のない平等な世界を作るためには荒神力の解放が必要だと考えており、荒神力が皇族によって独占される日本の在り方は間違っていると考えている。日本では現地人が発音しやすいように「ウラジ」と名乗っている。 大ロシアの貿易商の身分で日本に入国し、皇族の支配に不満を持つ者たちを協力者にして活動していた。ククリの誘拐を企てるがカナメとシュカに妨害され、皇都の協力者を失いかけたため、党本部に増援を要請。公安の尾行者を殺害して逃走し、3ヶ月後にククリたちが乗る列車を襲撃したが、想定以上の大戦力の抗戦により失敗、グリゴリから貫通した12.7x99mm弾の巻き添えとなって死亡した。 荒神力は『死者の帝国(ネクロポリス)』。無数の死体を兵士として意のままに操る能力。土葬の風習がある国では驚異的な力を発揮するが、下準備に時間がかかり、日本のように火葬が一般的な国では死体を集めにくいのが欠点。 淀屋 ウラジと目的を等しくする商人。関西弁を喋る。 グリゴリ ロシア共産党の党員。ウラジミールの要請で党本部から日本へ派遣され、3ヶ月の潜伏を経てククリたちが乗る列車を襲撃、兵士たちを圧倒したが、カナメが作った対物ライフルの銃弾で自慢の防御を正面から貫徹され死亡した。 荒神力は『錬金(クラフトマン)』。触れた金属の形状を自在に操る能力で、刃物はもちろん、世界線Oに存在する銃器程度では傷を負うことはない。 リーリヤ ロシア共産党の党員。ウラジミールの要請で党本部から日本へ派遣され、3ヶ月の潜伏を経てククリたちが乗る列車を襲撃するも、同じ能力を持つシュカに圧倒的な力量差を示された上で死亡。 荒神力は『鎖使い』。シュカの「荊棘の女王」と同じく紐状の構造物を操る能力で、鎖分銅を主に使用する。
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