ロン・ベルク作の武具
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 00:52 UTC 版)
「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」の記事における「ロン・ベルク作の武具」の解説
鎧の魔剣 バーンからヒュンケルに与えられた片手剣。刀身が消滅しない限り何度傷付いても再生する「不滅の武具」。バランの剣には劣るが、伝説の魔剣と呼ばれた一刀である。 刀身に比べてかなり大きい鞘は「鎧化(アムド)」の声に反応して装着者の全身を覆う鎧と化す。性質上鎧化した状態だと鞘がなくなるが、兜に装着することによって柄が面頬、刀身が鎖状になって持ち歩ける(この鎖状になった刀身を攻撃に使用したこともあった)。 鎧の魔槍や魔甲拳に比べ、ほぼくまなく全身を覆うデザインであり、またほとんどの攻撃呪文が通用せず、かつこの世で最も硬いオリハルコンの次に硬い材質で作られているため、魔法使い相手でも多大な戦闘力を発揮できる。凍える吹雪のような息系の攻撃手段も防ぐが、金属という性質上、電撃呪文と間接系呪文は防げず、顔などのわずかな隙間や、戦闘によって生じた穴からはそれ以外の氷炎系呪文なども受け付けてしまう。 鎧の部分はラーハルトの超高速攻撃で破壊され、さらに剣を対バラン戦でダイに貸し与えた際、電撃呪文(ライデイン)と拳の竜の紋章からの竜闘気を込めたダイの全力の一撃(ライデインストラッシュ)を放った後に刀身が耐えきれず消滅してしまい、再生不能になった。 鎧の魔槍と比較して防御性で勝る反面、機動性で劣る。アバンの使徒として、クロコダインと共に闘志を新たにしたヒュンケルの元に自ら飛んでくるなど意思を持ち、この魔剣もまた「真の武具」である。 鎧の魔槍(よろいのまそう) バーンからバランを介し、ラーハルトの手にあった武具。槍にして「不滅の武具」。本体である槍以外の部分(厳密に言えば穂先周囲を覆う鞘の部分)は「鎧化(アムド)」の声に反応して、装着者を覆う鎧と化す。槍は伸縮可能で、縮めた状態で左手の盾に装着できる。ただ、鎧化していない時は長い状態のまま持ち歩いている。 鎧の魔剣に比べると攻撃性が追求されており、全身のパーツに様々な武器(槍の柄に仕込まれた左右に展開する刃、胸鎧にナイフ、右腕の手甲、両膝の突起、左腕の楯と兼用のブーメラン)が仕込まれており、あらゆる体勢から攻撃できるようになっている。また、軽装ゆえに鎧の魔剣より防御性で劣る反面、機動性で勝る。魔剣と同じ金属で作られているため電撃系と間接系呪文を除き、攻撃呪文が通用しない。 バーンとの最初の対決で損傷した後にロン・ベルクにより、鎧の各部を覆う面積を増やして防御性能を向上させ(同時に外見も大きく変わった)、右腕には剣が追加された(劇中ではアバンが使用)。さらに、槍の穂先をグランドクルスに対応出来るよう十字(通常使用時は三角)状に変形できるよう大幅な改修・強化がなされた。鎧の魔剣同様、意思を持ち、武器が死なない限り、損傷は自然に直る。しかし劇中では、修復を待つほどの時間が無いなどの理由でロン・ベルクに直してもらうことが多かった。バーンとの最終決戦では槍本体が大破してしまったが、再生不能になったかは不明。 ダイの剣(ダイのつるぎ) オリハルコン製の剣。ロモス国王がダイに贈った「覇者の冠」が材料に使われた。攻撃力150。意思を持っており、剣自体が使われるべき時だと判断するまで鞘から抜くこともできない。このため、親衛騎団との戦いなどで窮地に陥ったこともある。逆に、超魔生物改造後のハドラーとの初戦では、ハドラーの強さを感じ取り、自ら剣の封印を解き、抜くようにダイに教えた。 バーンとの最初の対決で折られてしまうが、ロン・ベルクが修復。剣自体をこれ以上強くすることは出来ないため、修復後は魔法剣使用の際に刀身に呪文を纏わせた後、一度鞘に収めることで纏わせた呪文の威力を最上級クラスにまで増幅させる特別な鞘が追加された。 ダイの剣はダイ専用の武器で、彼以外の者には使用しても真の力を発揮できない。チウが持った時はそのあまりの重量に驚いている。鍔の根元に埋め込まれた魔法玉はダイの闘気、意志あるいは存在そのものに反応して輝く。なお、ダイが死ぬと魔法玉の輝きも消えて、剣の命も失われるとされる。 光魔の杖(こうまのつえ) 杖。装備者の魔法力を吸収し、光の刃と変えて先端より噴き出す。基本的には、ゲーム本編に登場する「理力の杖」と同じ原理である。 ただし、理力の杖の場合は誰が使っても同じ攻撃力しか上がらないが、光魔の杖は威力と魔法力の吸収力に上限が無いため、使用者の保持魔法力が高ければ高いほど攻撃力が増す。圧倒的な魔法力量を持つバーンが振るった場合は、オリハルコンの剣を折れるほどの威力を見せた。 バーンと光魔の杖の組み合わせにより、ロン・ベルクからも「最強の武具」と言わしめるほど。杖先から伸びる鎖が腕に絡みつくことで、所有者の魔法力を吸って光刃を形成する。そのため、使用中は魔法力を無尽蔵に吸い取ってしまうリスクもある。その甚大な魔法力消費量はバーンですら侮れる物ではなく、短時間の使用でも魔法の威力を低下させてしまう。実際に光魔の杖を使用開始直後のバーンはダイの剣を一撃で叩き折ったが、その直後のハドラー戦では覇者の剣による攻撃を防ぐのがやっとだった(その際に特性を予測していた旨を、ハドラーが語っている)。"武器"というよりも、魔法力を放出してエネルギーの塊である光の刃に変える"装置"であり、武器としての純粋な性能は低い。 ロン・ベルクはこの武器が「最高の武器」とバーンに評され(ロン・ベルクは「戯れに作った物」と言っていた)、実質的に最強の武具となってしまったことに失望し、バーンの元を去った。 杖の先端の出力を全開にすれば、あらゆる攻撃を防ぐ障壁となり、その威力は竜の騎士最大最強の呪文・ドルオーラをも完全に防ぎきれるほど。しかし、ダイが連発で放ったドルオーラには耐え切れず、バラバラに砕け散ってしまう。バーンは元々この武器を、体力の低下した老人形態時の護身用武器として使用していた。そのため、真・大魔王となった際には「もう必要ない」と言って、砕け散った光魔の杖を自ら踏み砕いた。 ブラックロッド 伸縮自在の杖で槍や如意棒の機能も付帯している。使用者の魔法力を吸収して打撃力に変える、「理力の杖」や「光魔の杖」と同じ性質の武器。攻撃力60。伸ばすだけでなく、装備者の意思と言葉により先端だけ二股の槍形にするなど、形をある程度変えることも可能。その威力は、ポップが短時間持って振るうだけで容易に大岩を砕くほど。「理力の杖」よりこれら諸々の性能が増された一方で、「光魔の杖」のように際限なく魔法力を吸収することもないといった改良が加えられている。 最終決戦前にポップに渡され活躍したが、バーンの奥義をポップが破った際にカラミティエンドで砕かれた。 魔甲拳(まこうけん) 手甲。「鎧化(アムド)」の声に反応し、鎧の魔剣・魔槍と同様の完璧な魔法防御を誇る鎧と変化する。武闘着と合わせて防御力は88。 初使用となったアルビナス戦では、マァムが本気で闘う意志に呼応するかのように魔甲拳が防御形態を取りサウザンドボールの直撃を防いだ。続けてマァムの「鎧化(アムド)」の掛け声で頭に付けていたシニョンキャップは外れ、代わりに額にサークレットが装備されて、髪型はポニーテールになった。上半身は武闘着の上から右肩、左肩、左胸を鎧が覆う。下半身は左膝部分、右足全体を鎧が覆った。この際、鎧の邪魔にならないよう武闘着のスカートは、腰部分で自動的に折り畳まれた。 武器のサイズが巨大だった鎧の魔剣と比べて、元の状態が手甲サイズのため、鎧化しても全身を隈なく覆うことはないが、機動力を損なうことはない。これは、サイズ以外にも装着者であるマァムが素早さを重視する武闘家であることにも起因しており、マァムもそれを評価していた。 装着している方の半身は特に防御力が向上する為、マァムはロン・ベルクの「利き腕じゃない方に着けた方が便利だぞ」という助言に従って、防御に多用する左手に装備した。実戦では、アルビナスが連射したサウザンドボールを左手で易易と防ぎ切り、左足で蹴り返している。 鎧の肩部にはメタルフィストというナックルダスター型の武器が格納されており、それを利き手(マァムの場合は右手)の拳頭に装備して戦う。攻撃力62。その硬度とマァムの鍛えた拳速をもってすればオリハルコンも砕くことが可能であり、劇中ではオリハルコン製のアルビナスのボディを砕いた。 グレイトアックス 大戦斧。真空の斧を破壊された後のクロコダインの武器となる。 火炎・爆裂・真空の3種の呪文の力を持つ。効果発動の掛け声は「唸れ!○○(よ)!」。クロコダインは「ちょっとしたアバンストラッシュ気分」と評している。その威力をもって、魔法の玉から出現した多数の魔界のモンスター達を蹴散らした。しかしザボエラが操る超魔ゾンビには攻撃が通じず、刃こぼれを起こしてしまった。その後、その重量を利用し超魔ゾンビを倒されて逃げようとするザボエラを取り押さえるのにも使用した。バーンパレスに向かった際にも持っていったが、ミストバーン戦を最後に携行しなくなっており、バーンとの戦いを前にそれ以上の使用を諦め装備から外したようである。○○:「轟火」〈火炎系〉、「爆音」〈爆裂系〉。真空は作中で使用シーンが描かれなかった。 星皇剣(せいおうけん) ロン・ベルクが自分専用にこしらえた、二刀流の片手剣。普段は不気味な形状の石像の中に封印した上で、アクセサリー状のアイテムに入れて携行していた。 封印状態でも攻撃してきた超魔ゾンビの骨の刃が逆に破壊されてしまう程の業物だったが、未完成の試作品で、全力使用には未だ耐えられないものだったため、反動で星皇十字剣使用後に砕け散り、ロン・ベルク自身も、再生能力をもってしても70年近く治らないという重度の損傷を両腕に負った。
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