アバンの使徒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 07:50 UTC 版)
「DRAGON QUEST -ダイの大冒険- の登場人物」の記事における「アバンの使徒」の解説
アバン=デ=ジニュアール3世に師事し、卒業の証「アバンのしるし」を授かった者たち。大魔王との最終決戦の時点で、以下の5人を指す。 ダイ(勇者) 声 - 藤田淑子 / 種﨑敦美 本作の主人公。12歳。「竜の紋章」を持つ「竜の騎士」。 ポップ(魔法使い→大魔道士(賢者)) 声 - 難波圭一 / 豊永利行 15歳。後にマトリフに師事する。 ヒュンケル(魔剣戦士→戦士) 声 - 堀秀行 / 梶裕貴 一番弟子。21歳。アバンを養父の仇と思い込み、魔王軍に加わっていた。 マァム(僧侶戦士→武闘家) 声 - 冨永みーな / 小松未可子 本作のヒロインの一人。かつてアバンの仲間だった父・戦士ロカと、母・僧侶レイラの間に生まれた娘。16歳。母と共にネイル村に住んでいた。容姿はかなり良く、フレイザードのような人間を下にみている怪物でも可愛い顔と認めるほどである。当初はアバンから卒業の際に授かった、弾丸に込められた呪文を放つことができる銃「魔弾銃」を武器とする「僧侶戦士」であったが、フレイザード戦後に氷漬けにされたレオナの氷を溶かすために魔弾銃が壊れたことから自分より回復呪文に長けたレオナの加入を機に転職し、格闘と回復を兼ねた「武闘家」になる(ブロキーナに弟子入りし、通常なら何年もかかるところを、僅か数日間で武闘家としての極意を習得)。物語の時代より4~5年前に、ネイル村を訪れたアバンに師事し、主に回復呪文や補助呪文の教えを受けた。同時にアバンから武術の基礎は習ったものの、戦士としての専門的な技術は学ばなかったようであり、アバン流殺法の地・海・空の技は使えないが、武闘家転身後は力技・スピード技など、アバン流の影響とは断定できないが、それぞれに通ずる技を身に付けている。僧侶戦士時代は僧侶としては重量なハンマースピアを使用し、ハンマーの方をメインにして前線で果敢に闘った。転職後は、父親譲りの力とスピードを生かした攻撃と、閃華裂光拳等の武神流の技を使用する。最終決戦時は、「魔甲拳」を使用し、手薄だった防御力が飛躍的に上がった。 男勝りな性格であるが、内面は献身的かつ母性的。人を慈しみ労りぬく「慈愛」の使徒である(その魂の力で、アバンのしるしは赤く輝く)。人に与える愛はあるが、本人は恋愛に関しては奥手で鈍感、まだ良く分からないという傾向がある。ヒュンケルの事が気になるが、エイミの積極的な行動をみて動揺する。それをポップに相談するが、別な悩みで頭がいっぱいだった彼から「ヒュンケルが好きなんだろう」と突き放される(翌朝、ポップの謝罪により和解した)。クロコダインには「間違いなくかかあ天下になる」と言われる。バーンパレスに再度突入する際に、魔法陣を光らせる際に自分にポップが好意を持っているのだと気付く。その後、改めて、ポップから告白された際にはポップをヒュンケルと同じくらい気になる存在だとしつつ、今の自分にはまだ答えが出せないと伝えた。結局、劇中ではその答えが出るまでには至らなかった。敵味方問わず傷ついた者への優しさを見せるも、悪く言えば甘さであり、アルビナスからは「虫酸の走る良い子ちゃん」と言われた。 アバンの元を卒業する際に「正義なき力が無力であるのと同時に、力なき正義もまた無力」の教えを受け、"愛や優しさだけでは必ずしも他人を守れない"と自らの教訓としている。 最終決戦では、ハドラー親衛騎団最強であるアルビナスと一対一で対決。上記の教えを改めて悟った後、初めて本気でアルビナスと対峙、死力を尽くした戦いができるほどに成長した。アルビナスは倒したものの、その後はミストバーン戦でミストによって憑依されるなどダメージを負っていたため、真・大魔王バーンとの対峙時に即座に「瞳」にされてしまい、バーンとの決戦には参加していない(ダメージを負っていたのは合流した他のメンバーもだが、暗黒闘気によるダメージは回復呪文によって回復できないという特性を持つ)。 最終決戦後は、ポップやメルルと共に旅に出ている。 名前の由来は「mam(母)」から。原作者によれば「パーティーのおふくろさん」。 〔技(僧侶戦士)〕魔弾銃による魔法攻撃、その他ベホイミなど中級レベルの回復呪文。 〔技(武闘家)〕 閃華裂光拳、猛虎破砕拳などの武神流の技、その他ベホイミなど中級レベルの回復呪文(僧侶戦士時に習得していた呪文は、そのまま使える)。 レオナ(姫 / 賢者) 声 - 久川綾 / 早見沙織 本作のヒロインの一人。パプニカの王女。14歳。パプニカが魔王軍に襲われた時に亡くなった国王たる父に代わって配下達とともに国を支える。確固たる「正義」の心を持ち(アバンのしるしが、その魂の力で白く輝く)、世界各国の国王を招集したサミットを主催する等、その指導力・カリスマ性は若年にしては相当なもの。また勇猛果敢な姫として他国にも知られている。祖国を滅ぼしたヒュンケルを謗ることなく許し、生涯をかけてアバンの使徒として生きるよう諭すなど、度量の広さと寛容な心も併せ持っている。 マァム同様に容姿はかなり良く、作中では美少女と評されている。 賢者の卵であり、デルムリン島に一人前の賢者となる儀式をする目的でやって来たが、王国の権力を我が物にせんと企むテムジンとバロンによって命を狙われたところをダイに助けられて以来、彼と親しくなる(読み切り版より)。 ダイと初めて会った際、ダイに友情の印としてパプニカのナイフを授ける。行動力に溢れ、歯に衣を着せずにはっきりとものを言う性格。一方、王族らしからぬ振る舞いや言動をとって周囲を呆れさせることもある。年頃の少女らしく少々耳年増な一面もあり、ダイ達のパーティ内の複雑な多角関係に心を躍らせる場面もある。とはいえ、TPOを弁えるだけの分別と王族としての自覚はきちんと持っている。 ベホマやザオラルなどの高度な呪文を習得している。さらに最終決戦時に、大破邪呪文「ミナカトール」を習得している。フレイザード戦後の描写で「回復魔法では姫の右に出るものはいない。さらに三賢者ほどではないにしても攻撃魔法まで使える。まさに魔法の万能選手」とされている。ただし、上述のポップ、ヒュンケル、マァムと比べて戦闘に参加する機会が少なく、他国の国王との政治的やり取りなどの後方支援が目立った。明確にパーティーの一人として迎えられたのは、最終決戦からである。バランとの戦いでは彼を説得しようとしたり、クロコダインの回復などを行ったが、その戦いの後は上述のように最終決戦までは後方支援に徹するため、出番は少ない。 最終決戦ではダイと行動を共にし、先の敗戦によって萎縮したダイに活を入れたり、ドルオーラを連発する作戦を阿吽の呼吸で成功させる。更に、真の肉体に戻り究極の力を手にしたバーンにも臆せず斬りかかりかすり傷とはいえ手傷を負わせ、大魔王とて無敵ではないと言い放つなど、とりわけ精神面でダイを支えていた。しかし、その奮闘がかえってバーンの怒りを買い、「瞳」にされる。その際、ゴメちゃんと共に「瞳」にされていたため、ゴメちゃんの能力で「瞳」が動いた時に、バーンによって一緒に元に戻される。 所持していた「アバンのしるし」は、他のアバン使徒と違い卒業の証ではなく女王フローラから譲り受けたものだったが、最終決戦中にアバンから使徒を導くものとしての教えと二種類のフェザー(ゴールドフェザーとシルバーフェザー)を受け(アバンの持ち数の半分を託された)、アバンの使徒の中で修行期間最短記録をマークすることになる。 ダイにとっては人間としての最初の友人であると同時に大事な人。レオナもまたダイに好意を持っているが、ダイが色恋沙汰を苦手に捉えていることもあって作中で二人の関係が友人から進展することはなかった。しかしながら後年出版されたオフィシャルファンブックには「お互いを気遣い、尊重するのが2人の関係性であり、甘い言葉も告白も無いが互いへの想いがあった」旨が記載されている。 名前の由来は「leo(獅子)」から。原作者によれば、「ダイが竜なので虎にひっかけようと思ったが可愛くないので獅子(レオ)に」なったとのこと。 〔呪文〕 回復呪文(ベホマ)、蘇生呪文(ザオラル)、大破邪呪文(ミナカトール)、氷系呪文(ヒャド・ヒャダルコ)、ラリホー、トラマナ、他幾つかの攻撃呪文などが使えるが、回復魔力はポップやマァムより上だが攻撃魔力はポップに劣る。
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