アバン流
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「DRAGON QUEST -ダイの大冒険- の呪文・技」の記事における「アバン流」の解説
勇者アバンが独自の発想と修練によって完成させた武器戦闘法。「アバン流殺法」と総称される。刀殺法と槍殺法の他に、斧・鎖(鞭)・牙(拳に装着する武器)・弓と武器別に計6系統あることがジャンプコミックス21巻末でヒュンケルによって語られているが、刀殺法と槍殺法以外は作中に登場していない。 地の技 力技・物理技に当たる。2020年版アニメではどちらの技も放つ際、刃に朱色のオーラがまとう演出がされている。大地斬(アバン、ダイ、ヒュンケル) アバン流刀殺法の一つで、最も基本的な技。剣を大上段に構え、強力な斬撃を敵に叩き込む力技。単純な力任せの技ではなく、無駄のない動きで持っている力を効率よく叩き込む事がこの技の要点。スピンオフ漫画『勇者アバンと獄炎の魔王』では、キギロとの戦闘中、ダイへの修行同様余力がなくなったアバンが、鋼鉄より硬くしたキギロの身体を切ったのをきっかけに、ブロキーナのアドバイスにより完成した技となっている。同作では、大地斬の技名も、ブロキーナの言葉が由来となっている。 ゲーム作品にも逆輸入されて、『モンスターズ2』や『モンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル』などでも同名の技が登場している。 派生技:火炎大地斬、氷結大地斬 地雷閃(ヒュンケル、アバン) アバン流槍殺法地の技。槍版大地斬。槍をやや短めに持ち、一気に振り下ろす斬撃技。その威力は魔影軍団最強の鎧兵士「デッド・アーマー」を2体同時に真っ二つにするほど。 海の技 スピードを利用した速さの技。2020年版アニメではどちらの技も放つ際、刃に淡い青色のオーラがまとう演出がされている。海波斬(ダイ、アバン、ヒュンケル) アバン流刀殺法の一つ。スピードを重視した斬撃。敵の火炎や風の攻撃などを衝撃波で切り裂きながら攻撃することができる。 スピンオフ『勇者アバンと獄炎の魔王』にて、ロカの豪破一刀にヒントを得たアバンが、輝聖石にマトリフのベタンを込めてもらい、常時重圧がかかったままの修行を行った末、オトギリ姫との戦闘中に完成させた一連の経緯が描かれた。 大地斬と同じく、後に『モンスターズ2』や『モンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル』などでも同名の技が登場している。 海鳴閃(ヒュンケル、アバン) アバン流槍殺法海の技。槍版海波斬。素早く敵の横をすり抜けながら切り裂く。この際、高い音域の音が発生することから、海鳴閃の名の由来となった。大地斬や海波斬と同様に、『モンスターズ2』や『モンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル』などでも同名の技が登場している。 空の技 主に禁呪法で生み出された魔法生物や実体のない魔物に効果大。2020年版アニメではどちらの技も放つ際、刃に淡い緑色のオーラがまとう演出がされている。空裂斬(ダイ、アバン) アバン流刀殺法の一つ。アバン談「見えざる敵を討つ」技。心眼(周囲の闘気を感じること)で敵の急所を見抜き、これを光の闘気を込めて撃ち抜くことがこの技の真骨頂。その修得難度は、大地斬や海波斬とは比較にならないほど難しい。ダイはこの技でフレイザードの核(コア)を斬り、制御不能にした。なおヒュンケルが「空の技」を習得したのは槍を使用するようになってからであり、この技は未使用である。 虚空閃(ヒュンケル、アバン) アバン流槍殺法空の技。槍版空裂斬。槍の穂先から光の闘気を光線状に発し、敵の核を撃ち抜く。 アバンストラッシュ(ダイ、アバン、ヒュンケル) 勇者アバンが魔王ハドラー打倒のために編み出したアバン流最高の奥義。武器を逆手に持ち、腰を捻りながら落とした構えから放たれる破壊力抜群の一撃。地海空3つの技を究めて初めて本来の威力が発揮される、「大地を斬り海を斬り空を斬り、そして全てを斬る技」である。闘気を敵に放つ遠距離の「アロー(A)」タイプと、闘気を込めた武器の一撃を敵に突進して直接叩き込む近距離の「ブレイク(B)」タイプの2種が存在する。Aは闘気を放つ攻撃であるため速射が可能であるが、遠距離の敵にぶつけるには習熟が必要であり、威力もBに劣る。Bは敵に重い一撃を与えるが、使い手が敵に突入するためAよりも攻撃を繰り出す時間がかかり、敵の間合いに飛び込む危険も伴う。ダイは当初、修行期間の不足やアバンの配慮などからこの使い分けを知らず、アバンの書とノヴァとの修行によって使い分けできるようになった。またその修行の際、このAとBを組み合わせて「クロス(X)」を編み出した(詳細は後述のアバンストラッシュXを参照)。バランは「心技体、三位一体となって繰り出される人間技としては強力な技」と評価した(一方でダイやハドラーは「竜闘気のあるバランのギガブレイクの方が力は上だが技としてはアバンストラッシュのほうが優れている」と評価している[要出典])。「力・速さ・光の闘気」が三位一体とならない限り威力を発揮しないので、空裂斬をマスターする以前のダイの「アバンストラッシュ」は未完成ということになるが、紋章の力を使い「竜闘気」を纏わせることでアバンの威力を凌駕する威力になっておりハドラーに深手を負わせ撤退させ、クロコダインに致命傷を負わせた。「ダイの剣」を使うようになってからは完成版のストラッシュに「竜闘気」の能力を加えており威力が格段に上がっている。ダイと同様にヒュンケルも未完成版が使えるが、彼自身がそれを戒めている(詳細はヒュンケルの項目を参照)。作中ではそれぞれダイは剣、アバンは剣と槍でそれぞれストラッシュを放っているが他に4つあるアバン流殺法の武器には斬り付けが不可能な武器もあり、それらの武器でも使用可能かは不明。技名の命名については『勇者アバンと獄炎の魔王』にて「強烈なる閃光」の一撃から「ストラッシュ」と思いついたアバンにロカがアバンの名を冠するように勧めたのに従ったものであると描かれた。 派生技:ライデインストラッシュ、ギガストラッシュ、アバンストラッシュX グランドクルス(ヒュンケル、アバン、ヒム) 十字状の何か(2つの物体を重ね十字にすることでも可能である。また、物品を使うのは闘気の集束を高めるためとされていて、腕を十字に組むだけでも使用はできる)を媒体として、その十字の中心に闘気を一点集中、これを一気に放出して敵を殲滅する技。その破壊力は大地に底の見えない巨大な十字状の穴を開ける程。アバンから教わった技だが、集中する力の大きさ故にコントロールが難しく自爆技になる(放出を強くし過ぎると、反動で自身がダメージを受ける、または闘気=生命エネルギーなので全生命を放出して死に至る危険性がある。実際にも初めてヒュンケルが使用した際は全エネルギーを放出しかけた)可能性が高いので、アバンは「常に小さく放つのがコツ」と語っており本来は武器が封じられた時の隠し玉として使用する技。しかしヒュンケルは最大放出して生き残る術を戦いの中でつかみ最強の切り札へ昇華させて、師アバンはヒュンケルのこれを「神技」と評した。普通の(竜の騎士ではない)人間の使用技としては極めて威力が高く、規格外の技であるドルオーラを除けば闘気技としては最強の威力を誇る。 バーンパレスの心臓部から脱出する為にはグランドクルスでないと無理だという結論になった際、この技の使い手のヒュンケルが既に満身創痍であったために誰が実行するかで揉めたが、ヒュンケルは「俺以外ではあの威力にならない、というよりもあの威力を出すと生き残れない」と断言していて、アバンも確かに自分には無理かもしれないと認めている。結局はヒムがこの技を見様見真似で使い、オリハルコン製のボディでも腕は砕け落ち、体にもひびが入ったが、どうにか生還している。 無刀陣(ヒュンケル、アバン) あえて武器を手放すことで殺意を捨て自身を「闘気が0」の無の状態にして、敵の攻撃を受け流して致命傷を避ける体勢を作る。敵の攻撃をあえて受けることで敵の隙を見つけてそこに必殺の一撃を叩き込む捨て身のカウンター技。かつて勇者アバンは魔王ハドラーとの決戦時にこの技を生み出し、無刀陣とアバンストラッシュを併用して、魔王ハドラーを打ち倒した。アバンストラッシュを「動の究極奥義」とするなら、「静の究極奥義」と言える技である。 なお、ヒュンケルはヒムとの決戦時にこの技を使用しようとしたが、一撃でもくらえば確実に死んでしまうので、「後の先」によってヒムの攻撃が命中する寸前に自身の攻撃を当てる派生を技を編み出した。
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