フランダース家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 02:01 UTC 版)
「ザ・シンプソンズの登場人物」の記事における「フランダース家」の解説
(Flanders family) ネッド・フランダース 声:ハリー・シェアラー/稲葉実(シーズン1-14)→不明(シーズン15-)多田野曜平(劇場公開版) フランダース家の大黒柱であり、キリスト教原理主義の『よさ』を飽きるほどとくなどといった、新生的福音主義者の当てこすり役に回される場合が多い。シンプソン一家の隣人でもあるネッドだが、ホーマーには悪口を言われるほど嫌われており、しばしば彼のおどけや陰謀の的にされる。シンプソン家とは敬虔かつ潔癖なところを除けば、2者の間に大差はない。ネッドはよくシンプソン家の子供たちのことを気にかけているようである。しばしばシンプソン家の者たちから嫌がらせを受けているが、驚くべきほどにそれをうまく乗り越えている。バートとリサがチャイルドサービスによって過保護な人物の元に引き取られてしまった際、フランダース家は2人の里親となり、洗礼を施そうとしたところ、ホーマーにとめられた。ロッドはエゴ丸出しゴルフトーナメントにおいては、バートと同位になった。ネッドとホーマーがラスベガスまでワイルド・トリップをした際、既婚でアルコール依存症のウェイトレスに会った。おかしなことが何度も起きているのにもかかわらず、シンプソン家が隣に引っ越した日にフランダース家からもらったテレビ台を今でも使っているほど、両家は隣人同士として付き合い続けている。 シンプソン家を除いて誰からも愛されている(劇場版『ザ・シンプソンズ MOVIE』ではバートのみ一転、ネッドを理想の父親像として認め、尊敬し慕うというシーンが登場する)。しかし話が信仰に絡むと、敬虔すぎるあまり普段の博愛ぶりから想像もつかない過激な会話を何食わぬ顔ですることもある。裕福な暮らしを送っているように見えるが、ネッド曰く家財道具の多くは「訳あり品」として安く買い叩いたものであるという。シンプソン家には、家具・家電問わずあらゆる家財道具を貸しているが、却ってきた試しがない。よく寒い駄洒落を言う。セーターは滅多に替えず、いつも同じものを着ているらしい。 ネッドはモードにレース場での事故で先立たれ(声優の引退に伴うストーリー上の措置)、それ以来ロッドとトッドを男手一つで育てている。モードの死後、何人かの女性と関係を持つもうまくいかず、後にエドナと結ばれるもそのエドナも死去してしまう。若く見えるが、60歳である。モールで左利き用品専門店を経営している。悲鳴をあげるときや歌うときは女性のような声になる。ザ・ビートルズのファンであり、ビートルズのグッズを数多く収集している。なお、ファンであることは隠しており、それらのグッズは全て地下の隠し部屋に保管されている。自宅の地下室は広く、ビリヤード台など色んな物が揃っており、しばしば遊技場、あるいは町の人たちの溜まり場として使用される。幼少期は両親も手をこまねくほどの問題児であったが、医師によるカウセリング(尻叩き)を受け、現在の性格にいたる。 フランダース家が初期に登場した時の彼らの宗教観はさほど強くなく、ネッドの設定も「シンプソン家に恥をかかせたり怒らせたりするのがとてもうまい人で、完璧な家族を持っている」というものだった。しかし、脚本家たちが彼をただ単なる「いやに道徳家ぶった冷血漢」にしたくないと思って努力し続けた結果、現在のキャラクターになった。 日本語版の最初期と現在では声優の演技が違い、特に初期版のネッドは多少憎たらしい小金持ちのようなキャラクター的な雰囲気を持つが、本質はあまり変わっていない。 モード・フランダース 声:マギー・ロズウェル、マーシャ・ミッツマン・ガヴァン(シーズン11のみ)/紗ゆり(シーズン1-14)→不明(シーズン15-) 初登場エピソード - シンプソン家 VS フランダース家(シーズン2) ネッドの妻にしてロッドとトッドの母親。モードはネッドと幸せな結婚生活を送り、彼とロッドとトッドに揺らぎのない信心深さをしみこませた、信仰と貞操とチャリティーを備えた女性だった。 一度判断力を養うために聖書のキャンペーンに参加し、マージとともに『イッチー&スクラッチー』に対する強い反対運動を行ったことがある。これは彼女は子供たちをとても愛していて、子供たちの純粋さを「汚す」ポップカルチャーの見えざる影響や、リベラル教育、アニメにおける暴力表現などを嫌ったためである。これは徐々に過激化して行き最終的にはミケランジェロのダビデ像さえもわいせつであるとして展示反対運動に発展してしまった。 聖書を読むことと神に祈ることに時間を割くモードだが、隣人であるシンプソン一家で時々行われるホームパーティーの際は髪を下ろした。ホーマーはモードの気を引くために皮肉を言うが、モードはよくそれにひかれてしまった。 また、第2シーズンの『シンプソン家の戦争』という回においてホーマーはディナーパーティーで短いドレスを着たモードに色目を使ったが、結局ホーマーはマージとともにマリッジキャンプに行った。 第11シーズンの『フランダースの悲しみにさよなら』にて、スプリングフィールド・スピードウェイにてTシャツ大砲の弾(Tシャツ)が当たり、観客席から落ち、ホーマーが救急車専用の駐車スペースに車を止めていたため、十分な処置がなされず亡くなった。いつも一緒に苦難を乗り越えてきたと信じてきたネッドは大ショックを受けた。『バートの本当のママは誰?』(原題:"Bart Has Two Mommies")という回においてはボブ・ホープとともに天国にいて、神様にトッドとロッドはどうしているか尋ねられた。『ハロウィンスペシャルXIII〜今そこにある恐怖〜』のオープニングには幽霊として現れ、その時はマギー・ロズウェルが再び声を当てた。なお、ロズウェルの演じるモードは『グルメパパは3ツ星評論家!?』を最後に登場しなくなった。ゲーム版ではバートとリサが死んだとき、ツリーハウスにモードの名前が確認できる。 ロッド・フランダース 声:パメラ・ヘイデン/真柴摩利(シーズン1-14)→不明(シーズン15-) フランダース家の長男。糖尿病を心配するモードに甘い物を止められており、口にすると我を忘れる。神様が自分と弟トッドを見守ってくれることと、父親の仕事がうまくいくことと、バート・シンプソンのような人物も含めてすべての少年少女が幸せになることを、一日中祈っている。 弟と一緒に遊ぶことが好きで、キュウリとカッテージチーズの入ったフランダース風ナチョをよく食べる。趣味に熱中しているときは無口になる。歌う時は手を叩く。 『8年後のシンプソンズ』という回ではある種の熱血漢に成長していたが、キャノンになっていたかどうかは不明。『暴かれたフランダースの秘密』という回では、ハリケーンが家を襲った際、木に頭をぶつけて痛いと叫んだあと、父親に安全なところまで連れて行かれた。『バートの本当のママは誰?』(原題:"Bart Has Two Mommies")という回でバートが教会の上でチンパンジーの人質にされた時、ロッドはチンパンジーからバートを救い出した。また、モードの死後であるこの回において、マージが慰みになる人物であると考えていることがわかった。 トッド・フランダース 声:ナンシー・カートライト/安達忍(シーズン1-14)→不明(シーズン15-)、宇乃音亜季(劇場公開版) フランダース家の次男でロッドの弟。フランダース家の中で最も目立っている。ヴァイオリンがとてもうまく、スプリングフィールド小学校のバンドの一員である。 冒涜するときは、"Hell no" や "I said I don't want any damn vegetables"といった自分を呪うような言葉を吐く。モーが自分の店で怒りを爆発させると "Ow, my freaking ears!"と嘆く。両親の加護が未熟であるか絶え間ないものであるがために、Pixy Stixをバートに食べさせられるなどといった、自分の家族や、家族の敬虔な行動などを外部にからかわれると、トッドは意地悪になり、兄を "zitface(にきび顔)"と呼ぶなど、バートを喜ばせるような行動をとるようになる。 兄弟ともに、未だに天動説を教えているほど前近代的なキリスト教系小学校に通っており、両親の行いもあまりにも理想的過ぎたために極度の世間知らず。外部の粗野な文化に触れるとたちどころに影響されてしまい、トッドは補助輪付きの自転車ですら満足に乗れない。 その他フランダース家の人々 『暴かれたフランダースの秘密』では、ネッドの両親がビート族だったことがわかった。彼らは悪い意味で寛大な子育てに固執していて、自分の子供をしつけたり罰することを避けてきた結果、ネッドは手の付けられない人物になってしまった。専門的な助けを求めた両親がフォスター医師に相談し、ネッドに実験的な治療が施された結果、ネッドはまったく怒りを表すことのできない人間になってしまった。 ネッドの家族の規模はとても大きく、『リサとマッカートニーはベジタリアン』 でネッドの家族が集められた際、世界中から親戚が集まり、その中にはメキシコ人やイギリス人もいた。『ホーマーの願い事』において、Capital Cityに住む姉妹がいたという発言があったことから、ネッドには最低1名の兄弟姉妹がいるということが考えられる。 『ジイちゃんのお宝を探せ!』では、第二次世界大戦中フランダース指揮官がエイブ・シンプソン軍曹とモンゴメリ・バーンズ兵士の上司だったということがわかる。 『シンプソンズ家の大事件』においてネッドはグランマ・フランダースなる人物を紹介する場面があるが、ネッドの母親なのか祖母なのかははっきりしていない。 なお、ネッドとトッドは第1シーズン第1話『シンプソン家のクリスマス』という回で初登場を果たした。一家そろっての登場は第2シーズンの『シンプソン家VSフランダース家』で、この時初めてロッドとモードも出てきた。フランダースという名字の由来は、マット・グレイニングの故郷オレゴン州ポートランドフランダース通りからきている。
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