ウォルター・ウルフ・カウンタックとは? わかりやすく解説

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ウォルター・ウルフ・カウンタック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 08:08 UTC 版)

ランボルギーニ・カウンタック」の記事における「ウォルター・ウルフ・カウンタック」の解説

LP400スペシャルモデルとして有名なのが、3台作製されたウォルター・ウルフ・カウンタックである。スーパーカーブーム当時以来1、2号車は「LP500S」とも呼称される。 カナダ石油王でF1ウォルター・ウルフ・レーシングチームのオーナーウォルター・ウルフはミウラを4台所有しランボルギーニ経営乗り出そうしたほど富豪、ランボルギーニ・マニアであり、LP400の白い量産3号車シャーシナンバー#1120007(4号車。1機前の#1120006の説も有)を1974年入手した。しかし、ウルフヒューベルト・ハーネ考案したイオタSVR#3781に後に流用されるウイングエンジンフードに付けたこの車の走行性能に不満を持ち小さなアクシデントきっかけに、フォーミュラ1現場で面識のあった元ランボルギーニ1972年エンジニアリング会社ダラーラ・アウトモビリ S.p.A.を設立したジャンパオロ・ダラーラ特別なハイパワーバージョンにモデファイしたカウンタックオーダーする相談をした。ランボルギーニ側にはLP500プロト走行テスト中にブロー棚上げされていた、本来作製する予定だった5Lエンジンウルフ資金再開発できる目論見もあった。 「ウルフ・イオタ」も参照1号車 下記2号車先行プロトティーポ車両である。ロッソ赤色外装/セナペ(からし色内装ノーマルLP400(#1120148)がパルマのダラーラ・アウトモビリ S.p.A.(Dallara Automobili)に持ち込まれ角度調整可能なV字型の大型リアウィング(通称ビッグウィング)、アルミ叩き出し樹脂製、GFRP製の説も有)の黒いフロントスポイラーオーバーフェンダーコンセプトカーブラボーと同仕様カンパニョーロ15インチマグネシウムホイール、ピレリ特注したP7335サイズリア)の扁平ワイドタイヤ、大型化されたブレーキシステムコニサスペンション(アルミケース車高調)、ブレーキ冷却用ダクトホース、オプションのアンサマフラーエキゾーストシステム、レーシングミラーなどが改造装備された赤の「1号車」(#1120148)が下記2号車先行デモカーとして1975年8月1日出荷されウルフ氏がF1グランプリ世界を転戦する際に飛行機持って行きレーシングチームPR兼ねてパドック周辺置かれたり、ドライバー送迎等にも使用された。「作製時には4970ccのスペシャルエンジンだった」又は「1971年LP500プロトの5.0Lエンジンと同じエンジンで、7,900rpmで447 hp生成し315または324km / hの理論上最高速度達成する」等の現在の通説とは異なる噂、記述等があったが、5Lエンジンありきのプロジェクトなので標準のカウンタックモデルと同様にLP500S」と指定呼称された。内装は340km/h仕様スピードメーターサイドシルにはウルフ氏の特別オーダーであることが表記され淡いゴールドのシリアルプレートがビス留めされ、パーソナル製の小径ステアリング、ウィランズ製の4点式レーシングハーネス、消火器等のギアウルフより取り付けられドイツ自動車雑誌「rallye racing(ラリーレーシング)」のステッカー1976年8月誌面掲載された時からフロントマーカーレンズ前に基本的には)貼られている。約1年後に赤い1号車下記2号車置き換えられ1号車ランボルギーニ戻された。その後日本ではモーターマガジン1976年11月号で「カウンタックより速いカウンタック」と報じられオートロマン(環八田園調布所在の頃)によって輸入され全国のスーパーカーショーでの展示や、オートロマンの撮影協力1979年公開日本映画蘇える金狼」の劇中車としても使用された。ブーム去って以降日本留まり僧侶タレントの故・織田無道所有していたことで知られ放置され荒れた時期経て2021年現在神奈川県横浜市鶴見区ランボルギーニフェラーリ専門店レストアし所有している。 2号車 上記LP400#1120007の性能に不満を持ったウルフは、特別に手を加えた4.8Lエンジン(#1120202)を搭載しサスペンション改良受けたカウンタックランボルギーニ作製依頼し上記赤のデモカー1号車#1120148)、同じくLP400から改造されドアミラー四角大きタイプだがウイングレス以外は1号車とほぼ同じビジュアルの(#1120112)作製経てスカイブルー(ブガッティブルー、BluMetallizato)セナペ色内装に金色ピンストライプ、金の砲弾ドアミラー電動角度調整大型リアウィングの「2号車」(LP400#1120202)が作製され1号車納品した一年後1976年8月6日出荷された。内装パーソナル小径ステアリング、ウィランズ製のレーシングハーネス等のギア備えられ石油会社elfステッカー前後に貼られた時期もあった。 近況ウイング翼端板追加ドアミラー四角空力的なタイプに、4.8Lエンジン対応した黒のルーバー付き(後のLP400Sタイプエンジンフード変更されドイツのロッソビアンコ・ミュージアムに展示されていた。2016年5月イタリアで開催された「Concorso d'Eleganza Villa d'Este 2016」にて、ランボルギーニの元テストドライバーであるヴァレンティーノ・バルボーニの運転で艶消し黒のビタローニセブリング風ドアミラー交換MOMOオリジナルではない小径ステアリングホイールリアウィングのエンドプレートが付いた姿で登場し現存していることが確認された。2019年現在Personal金色ドアミラー戻されマフラーANSA製のカッターの中が赤いタイプ使用されている。 ウルフ2号車と同じタイミングで、同じオーバーフェンダーブラボーホイールで他に下記車両作製された。 ・1976年8月出荷外装赤、内装黒、艶消しブラックオーバーフェンダーフロントスポイラーユニークなツインプレーン調整可能ウイング、シルバーホイールのErmanno Spazzapan(#1120188)通称カウンタックSS1976年8月出荷。ウイングレス、青×金配色、金のピンストライプマスタード色内装のシルベラ(ALBERT SILVERA ハイチ富豪カウンタック(#1120222) 3号車 ウルフカウンタックは好評で、要求の高い顧客達を満足させる為に量産される事になり、ベルトーネマルチェロガンディーニによりデザインし直された。(LP400S#1121002)はオーバーフェンダーウルフ12号車とは異なり1976年ランボルギーニ・シルエット流れを汲む台形に近い形状フロントスポイラーリアウィングも、手直し入りルーフペリスコープ廃止されオーバーフェンダーなど1、2号車でマットブラックだった箇所ボディ同色でウルフレーシングのチームカラーであるネイビーブルーBlue Special)に塗装2号車と同じPersonal金色ドアミラー内装はSnape色で仕上げられランボルギーニ1978年3月ジュネーヴ国際モーターショー下記LP400Sのファストデリバリーとなる(LP400S#1121002)をリアウイングが無い状態でウラッコシルエットエスパーダと共に出展した2号車の4.8Lエンジン(#1120202)がさらなるチューン施され上でシャーシナンバー#1121002に載せられダラーラ指示剛性補強バー追加車内から制動前後配分コックピットから調整可能な巨大なAPロッキードフロント8ポットブレーキ(リアは4ポット)を備えたブレーキクイックな7:1ステアリングシステム、クラッチボーグ&ベックのドライツインプレートに変更された。ショー開始時にはボディ前後ウォルターウルフのWの小さステッカーが貼られていたが、ショー途中で剥がされた。LP400Sプロトティーポとも呼称され「ウルフ・カウンタック3号車」として、ボディエッジビッグウイングセンターに赤と金ピンストライプ入れられリアウイング付けられ1978年4月10日出荷された。納車後にドイツのブフマン製DINFOSデジタルメーター交換されている。なお、エンジン抜かれ2号車にはLP400エンジン搭載された。 ウルフ手放した後、ドイツで約10年過ごし2号車と同じドアミラー四角空力的なタイプや、4連のフォグランプ付きグリル交換されたりしたのを経て1999年のブルックスオークションに出品された後、日本上陸した入手したオーナー雑誌媒体イベント公開せず車両現存しているのかも確認できない時期長く続いた2014年東京新たなオーナーの手渡りレストアをする前後オーナー自らがウルフダラーラ会い3号車開発いきさつエンジン換装についての確認を受け、オリジナルネイビーブルーに赤と金ピンストライプ、金のビタローニセブリング風ドアミラー仕上げられ2015年4月18日都内ホテルお披露目され、レストア内容が車雑誌CAR MAGAZINE」、「GENROQ」、「ベストカー」、「カーグラフィック」などに掲載された。金の砲弾ドアミラー替えられ2021年10月イタリア北部ロンバルディア州コモ湖ホテルヴィラデステ」での欧州最古自動車コンクールコンコルソデレガンツァ(Concorso d'Eleganza)」にLP500プロト復刻車らと出展された。 以上3台のウルフカウンタックのワイドタイヤ採用に伴うオーバーフェンダーフロントスポイラーリアウイング、約5Lに拡大したエンジンユニット等の特徴的なデザイン仕様以降生産モデルLP400S、5000S、5000クアトロバルボーレ、25TH Anniversaryらの開発と、1973年には世界的な金融危機石油危機を受け売上高減少したランボルギーニ経営建て直しにつながる重要な足がかりになった

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ウォルター・ウルフ カウンタック(1号車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 14:46 UTC 版)

カウンタック (漫画)」の記事における「ウォルター・ウルフ カウンタック(1号車)」の解説

神谷聖所有する伝説一台売り主とはネットでのやり取りだけで、ある日宅急便届けられたらしいナンバーもなく、バッテリー切れていた状態で神谷ガレージ収納されていた。その後神谷の「運転をしたい」という希望叶えるために寅さんガレージ整備を受け、仮ナンバー交付された。

※この「ウォルター・ウルフ カウンタック(1号車)」の解説は、「カウンタック (漫画)」の解説の一部です。
「ウォルター・ウルフ カウンタック(1号車)」を含む「カウンタック (漫画)」の記事については、「カウンタック (漫画)」の概要を参照ください。

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