くろいわ‐じゅうご〔くろいはヂュウゴ〕【黒岩重吾】
黒岩重吾(くろいわ・じゅうご)
1924年(大13)、大阪生まれ。同志社大学卒。弟子は難波利三。
1949年(昭24)、「週刊朝日」募集の百万人の記録文学に「北満病棟記」が入賞。
同人誌「文学者」に加わり、株でも大儲けをする。しかし、大人の小児麻痺にかかり、四年間の入院生活をおくる。また、株の暴落のため、退院後はドヤ街に移り住み、トランプ占いで生計を立てる。
1958年(昭33)、第54回サンデー毎日大衆文芸に「ネオンと三角帽子」が入選。
1959年(昭34)、源氏鶏太の紹介で「近代説話」同人となり、司馬遼太郎と知り合う。
1960年(昭35)、「週刊朝日」「宝石」共催の懸賞に「青い火花」が三席佳作入選し、「宝石」に掲載された。
1960年(昭35)、中島河太郎の勧めで刊行した「休日の断崖」が、1960年(昭35)に第43回直木賞候補となる。
1960年(昭35)に「背徳のメス」を刊行し、1960年(昭35)、第44回直木賞受賞。
1960年(昭35)に「宝石」に発表した「青い枯葉」は日本探偵作家クラブの「1961 推理小説ベスト20」に収録される。
1961年(昭36)に「近代説話」に発表した「新説信太狐」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和36年度」に収録される。
1961年(昭36)に「文藝春秋」に発表した「飛田ホテル」は日本探偵作家クラブの「1962 推理小説ベスト20」に収録される。
1962年(昭37)、「廃墟の唇」を刊行。
1962年(昭37)に「文藝春秋」に発表した「鎖と歯」が「ヒッチコックマガジン」の1962年ベストで7位に選ばれる。
1962年(昭37)に「小説中央公論」に発表した「ぜいたくなホテル」は日本推理作家協会の「推理小説ベスト24 1963年版」に収録される。
1963年(昭38)に「小説中央公論」に発表した「虹の十字架」は日本推理作家協会の「推理小説ベスト24 1964年版」に収録される。
1963年(昭38)、日本推理作家協会関西支部長就任。
1964年(昭39)に「小説新潮」に発表した「さ迷える魂」は日本推理作家協会の「推理小説ベスト24 1965年版」に収録される。
1965年(昭40)に「小説現代」に発表した「花と泥の間」は日本推理作家協会の「推理小説ベスト24 1966年版」に収録される。
1966年(昭41)に「宝石」に発表した「根のある幻花」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1967年版」に収録される。
1967年(昭42)に「小説新潮」に発表した「鼓笛隊」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1968年版」に収録される。
1968年(昭43)に「小説新潮」に発表した「湿地帯」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1969年版」に収録される。
1969年(昭44)に「小説新潮」に発表した「不倫の坂」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1970年版」に収録される。
1972年(昭47)に「小説現代」に発表した「鶴の鼓動」は日本文藝家協会の「現代の小説 1972年度後期代表作」に収録される。
1972年(昭47)に「オール読物」に発表した「凍った舞台」は日本文藝家協会の「現代の小説 1972年度前期代表作」に収録される。
1974年(昭49)に「小説現代」に発表した「小学生浪人」が第9回小説現代ゴールデン読者賞を受賞。
1975年(昭50)に「オール読物」に発表した「灰色の朝焼け」は日本文藝家協会の「現代の小説 1975年度前期代表作」に収録される。
1975年(昭50)に「小説新潮」に発表した「残月の宿」は日本文藝家協会の「現代の小説 1975年度後期代表作」に収録される。
1977年(昭52)に「オール読物」に発表した「アムスの二十五時」は日本文藝家協会の「現代小説'77」に収録される。
1978年(昭53)に「オール読物」に発表した「小説柴田錬三郎」は日本文藝家協会の「現代小説'78」に収録される。
1980年(昭55)、「天の川の太陽」で第14回吉川英治文学賞を受賞。
1980年(昭55)に「小説宝石」に発表した「飛田残月」は日本文藝家協会の「ザエンターテインメント 1981」に収録される。
1981年(昭56)に「小説新潮」に発表した「海の螢」は日本文藝家協会の「ザエンターテインメント 1982」に収録される。
1982年(昭57)に「オール読物」に発表した「陽と影の女」は日本文藝家協会の「ザエンターテインメント 1983」に収録される。
1983年(昭58)に「野性時代」に発表した「深夜の残照」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1984年版」に収録される。
1984年(昭59)に「小説新潮」に発表した「暗い坂道」は日本文藝家協会の「ザエンターテインメント 1985」に収録される。
1985年(昭60)に「小説新潮」に発表した「黒い閃光」は日本文藝家協会の「ベスト小説ランド 1986」に収録される。
1987年(昭62)に「オール読物」に発表した「黄泉の国は春の地に」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和63年度」に収録される。
1987年(昭62)に「小説新潮」に発表した「虹のやけど」は日本文藝家協会の「現代の小説 1988」に収録される。
1988年(昭63)に「毎日新聞」に発表した「野見宿禰」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成元年度」に収録される。
1989年(平1)に「小説新潮」に発表した「鼾」は日本文藝家協会の「現代の小説 1990」に収録される。
1990年(平2)に「オール讀物」に発表した「別離」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成3年度」に収録される。
1990年(平2)に「小説新潮」に発表した「青い芽と暗い花」は日本文藝家協会の「現代の小説 1991」に収録される。
1991年(平3)に「オール讀物」に発表した「左大臣の疑惑」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成4年度」に収録される。
1991年(平3)に「小説新潮」に発表した「或る戦死」は日本文藝家協会の「現代の小説 1992」に収録される。
1992年(平4)、歴史ロマンに対して第40回菊池寛賞受賞。
1992年(平4)に「小説NON」に発表した「影刀」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成5年度」に収録される。
1993年(平5)に「小説現代」に発表した「春の傷」は日本文藝家協会の「現代の小説 1994」に収録される。
1993年(平5)に「オール讀物」に発表した「無声刀」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成6年度」に収録される。
1994年(平6)に「小説新潮」に発表した「脳死の残映」は日本文藝家協会の「現代の小説 1995」に収録される。
1994年(平6)に「小説歴史街道」に発表した「埴輪刀」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成7年度」に収録される。
1995年(平7)に「オール讀物」に発表した「病花の舞」は日本文藝家協会の「現代の小説 1996」に収録される。
1995年(平7)に「オール讀物」に発表した「暗殺者」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成8年度」に収録される。
1996年(平8)に「オール読物」に発表した「雨毒」は日本文藝家協会の「現代の小説 1997」に収録される。
1996年(平8)に「オール讀物」に発表した「鬼笛」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成9年度」に収録される。
1997年(平9)に「オール讀物」に発表した「花毒」は日本文藝家協会の「現代の小説 1998」に収録される。
1997年(平9)に「小説新潮」に発表した「子麻呂道」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成10年度」に収録される。
1998年(平10)に「オール読物」に発表した「子麻呂の恋」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成11年度」に収録される。
1999年(平11)に「小説すばる」に発表した「ドライバー」は日本文藝家協会の「短篇ベストコレクション 現代の小説2000」に収録される。
2000年(平12)に「小説すばる」に発表した「幻灯花」は日本文藝家協会の「短篇ベストコレクション 現代の小説2001」に収録される。
2002年(平14)に「オール読物」に発表した「牧場の影と春-斑鳩宮始末記-」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成15年度」に収録される。
2002年(平14)に「小説現代」に発表した「闇が蠢いた日」は日本文藝家協会の「短篇ベストコレクション 現代の小説2002」に収録される。
2003年(平15)、肝不全のため死去。
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