『ちびまる子ちゃん』からのキャラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 15:56 UTC 版)
「ひとりずもう (漫画)」の記事における「『ちびまる子ちゃん』からのキャラ」の解説
育子以外の括弧内に付記の名前は、『ちびまる子ちゃん』における設定。ももこの祖父(友蔵)、祖母(こたけ)は、漫画版には登場しない(エッセイ版には、僅かではあるが登場している)。後述の『ひとりずもう』のみのキャラも含めて、基本的に漫画版における描写について記述する。 さくら姉妹とたまえは、本作においてのみ鼻が常に描かれるようになった(『ちびまる子ちゃん』時代の回想シーンは除く)。 さくら ももこ 主人公。前述の通り、作中で「まる子(まるちゃん)」と呼ばれることはほとんど無くなった。髪型は当初はおかっぱ(『ちびまる子ちゃん』とは異なり、左の前髪を結んでいる)だが、中学校時代の途中で二つ結び(小6当時の姉に近い髪型)、高校時代は三つ編み(後年の作者の自画像にも通じる姿)、短大では再びおかっぱと変遷した。身長は、中学1年生の初めで150cm、中学2年生の初めで158cmに伸びている。胸は、中学校3年生の時点で不良男子(後述)から「少しはあるんだな」と評されるぐらいのサイズ。 中学校時代の途中から、男子への嫌悪感を抱き冷たく当たるようになる。不良男子との一件で嫌悪感は和らぐものの、高校進学後は一転して男子に対して極度に緊張するようになる。このことが、友達付き合いや漫画の投稿活動初期で足を引っ張る要因になった。怠け者な性格は小学校時代から変わっていないが、短大の推薦入試を狙える程度には勉学もこなすようになった。また、昔ほどは我儘を言わなくなった。家族に対して「アンタ」呼びすることはしなくなったが、モノローグで父を「ヒロシ」呼ばわりする場面がしばしば描かれるようになった。昔に比べて友人や姉との付き合いが悪くなっている(出不精になっている)節があり、姉からボヤかれたこともある。高校1年生の途中からはアルバイトも行うようになり、高校では小学生の家庭教師、短大ではデパートのハチミツ屋の店員を務める。 高校2年生の冬までは自堕落な日々を過ごしていた(姉や母からは「いい加減行動を起こせ」と諭されるほど)が、漫画家になる意思を固めて以降は、学業をおろそかにしがちではあるものの一転して働き者となった。投稿活動を通して、「誰かに期待される」ことへの喜びも学んでいった。物語終盤になると、漫画家の道を反対する母に対し嫌悪感をはっきり口にして反論したことも。漫画家の夢については、「誰にも言えない夢」と度々独白しているが、本作を『ちびまる子ちゃん』の続編と見なした場合は、同作での描写と矛盾する。 アニメ『ちびまる子ちゃん』でも中学・高校時代のももこ(まる子)が空想シーンで時折描かれるが、本作での設定は逆輸入されていない(おかっぱ頭に黒のセーラー服が多い)。2020年から展開されている、早稲田アカデミーの「まる子、本気になる。」シリーズ広告では、服装のみ本作での高校のセーラー服が採用された(ただし、漫画では通年で明るめの色調なのに対し、広告では冬は黒色となっている)。 お姉ちゃん(さくら さきこ) ももこの姉。時系列的には、中学校2年生(物語開始時点) - 社会人(物語終盤)にあたる。中学校から女子校に通っている。終盤は、他のエッセイ通りであれば保育士(保母)を勤めている時期だが、作中ではそれに関する描写はない。本作では、作中で名前は出てこない。髪の長さは小学校6年生当時とほぼ同じままだが、髪は結ばなくなっている。装(私服)は、小学校時代から一転してパンツスタイルが基本となり、スカートを履いているシーンはごくわずかである。ももこに対しては時たま毒づくこともあるが、小学校時代に比べると、性格の短気さは多少落ち着いている。ももこからの相談には親身に応じるほか、ももこの精神面の変化に寂しさをのぞかせる場面もある。『ちびまる子ちゃん』では時々見られた、拳を交えるレベルでの姉妹喧嘩は描かれなくなった一方、姉妹での足並みが揃わない場面も多くなった。下巻では出番が少なくなり、第32回以降はほとんど登場しない。 基本的に、家族との団欒及びももことの掛け合いのシーンでしか登場しておらず、姉自身の受験や就職、恋愛に関する出来事については、本作では触れられていない。 さくら ひろし ももこの父。容姿は、終盤まで『ちびまる子ちゃん』時代から変化がなく、作中表記も「ヒロシ」のまま。16 - 17歳のころは、石原裕次郎よりもハンサムだったと自称している(ただし、娘たちからは「じゃあスターを目指せば良かったじゃん」と非難された)。『ちびまる子ちゃん』とは異なり、本作では八百屋「さくら青果店」の店主を務める。本作では友蔵が登場しないため、ももこのフォローに回る(あるいは振り回される)場面も多い。妻や娘に、自身の過去の夢(船乗りに憧れていた)や人生観を語る場面もしばしば描かれた。ももこの漫画家志望に対しては、寛容の姿勢を見せた。なお、エッセイ版では、母同様反対の立場をとっている(作者曰く「家族だけでなく、他の親戚も口を揃えて反対した」とのこと)。 お母さん(さくら すみれ) ももこの母。容姿は、終盤まで『ちびまる子ちゃん』時代から変化がない。結婚前は、看護婦(現在でいう看護師)を務めていた。そのため、ももこがその気ならば看護婦の仕事を斡旋できると語ったこともある。ひろしと共同で「さくら青果店」を切り盛りしている。さきこ同様、作中では名前は出てこない。本作では、ももこに対して厳しい、口うるさい母親としての描写が多い。ももこの漫画家志望に対しては終盤まで反対しており(デビュー決定の報を受けて折れざるを得なくなったが)、勘当をちらつかせたことも。 穂波たまえ ももこの親友。愛称は『ちびまる子ちゃん』時代と同じく「たまちゃん」。登場は高校編から(中学校編は回想シーンのみ)、ももこと同じ女子校に通う。中学校は、ももこ達とは別の学校だった。三つ編みに眼鏡の姿は『ちびまる子ちゃん』から引き継いでいるが、前髪の分け方が変わっている(終盤では、髪をほどいた姿も披露)。ももことの友情の篤さは、小学校時代から変わらない。本作では、「タミー」を出現させる場面は見られなくなった。海外に目を向けており、高校2年・3年生の夏休みはアメリカへホームステイしている。高校3年生の夏に卒業後のアメリカ留学を決断し、ももことは道を分かつことになった。ももこの漫画家志望は、ももこが打ち明ける前から見抜いており、応援する立場を貫いた。 第35回は穂波家が舞台だが、本作ではたまえの両親は登場しない。 はまじ(浜崎 憲孝) 小学校~中学校編で登場。容姿は『ちびまる子ちゃん』時代から変化はない。相変わらずモノマネで人を笑わせるのが好き。少なくとも中学校1年生まではももこと同じクラスであり、ももこやカヨちゃんともつるんでいた。高校編以降は、回想シーン及び、ももこの空想シーンでのみ登場。ももこ達が高校3年生の時期に、お笑い芸人を目指していることが、たまえの口から語られている。中学校卒業後はももこと疎遠になった様子で、ももこが高校のクラスメイトから中学校当時の男子について聞かれた際も名前が挙がらなかった。 エッセイ版には登場しない。また、実際は中学校1年生のときは浜崎とは同じクラスになっていない。さくら達の高校時代に、実際に漫才師を目指して活動していたこと、(その目的で上京するために)高校を中退したことが同級生たちの間で噂になっていたことは、浜崎が自著で述べている。なお、浜崎のWeb小説によると、実際に漫才師を目指して活動していた時期は漫画よりも早く、ももこ達が高校1年生 - 2年生の時期になる。 カヨちゃん(山田 佳代子) 中学校編で登場。『ちびまる子ちゃん』時代とは容姿が異なり、顔がやや面長になったほか、髪型もストレートのおかっぱになった。身長は、中学校1年生の初めの時点で155cm。ももことは小学校時代から変わらず仲良しであるほか、はまじともつるんでいるシーンも少し描かれている。少なくとも中学校1年生までは、ももこと同じクラスだった(ただし、小学校編では登場していない)。エッセイ版では、中学校2年生以降はクラスが分かれる。 史実では中学2年生以降も、ももことの繋がりを維持していたが、本作では第2回のみの登場となった。また、実在の浜崎憲孝は、カヨちゃんと同じクラスになったのは実際は小学校3年生 - 5年生の間だけだったこと、旧友の一人であることを自著で述べている。 あけみ ももこの従妹で、ひろあきの姉。神奈川県在住で、小田急電鉄の生田駅が最寄り(ひろあき、育子も同様)。ももこが高校2年生時点の東京見物回で登場。中学生に成長している。学年は言及されていないが、『ちびまる子ちゃん』での年齢差が適用されていれば3年生、実際の年齢差が適用されていれば1年生となる。『ちびまる子ちゃん』時代からは、容姿が大きく変化している(エッセイ版の挿絵とも容姿が異なる)。 ヒロ君(ひろあき) ももこの従弟で、あけみの弟。ももこが高校2年生時点の東京見物回で登場。容姿は『ちびまる子ちゃん』時代から変化している(エッセイ版の挿絵とも容姿が異なる)が、姉や母と比べると、面影は若干残る。一人称は『ちびまる子ちゃん』での「オレ」から「ボク」に変わり、性格の凶暴かつ生意気さは見られなくなった。ももこも、彼に対しての苦手意識は特に見せていない。 育子(いくこ) ももこの叔母で、あけみ・ひろあきの母。『ちびまる子ちゃん』時代からは、容姿が大きく変化している(エッセイ版の挿絵とも容姿が異なる)。本作で描かれた回想シーンは、エッセイ『おんぶにだっこ』での描写に基づいている。東京見物をせがむももこを、最初は自宅から比較的近い町田市に案内して、ももこをがっかりさせたことも。『ちびまる子ちゃん』では名前は出てこない。本作では、彼女の夫は登場しない。
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