東京都 地理

東京都

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/22 14:17 UTC 版)

地理

東京都の主要部分は、関東平野に位置し、東京湾に面している。このほかに、伊豆諸島小笠原諸島の島嶼部も行政区域とする。この島嶼部には日本の最南端である沖ノ鳥島と、日本の最東端である南鳥島も含まれる。日本の最南端と最東端を行政区域に含むという意味では、日本最南端・日本最東端の都道府県となっている。

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広袤

国土地理院の全国都道府県市区町村別面積調によると、東京都の面積は2199.94平方キロメートルである[21]

東京都の東西南北それぞれの端は以下の位置である[22]。北端は大平山(埼玉県)の西、東端は南鳥島、南端および西端は沖ノ鳥島にある。沖ノ鳥島を考慮せずに県境未確定地域に仮の境界線を入れて求めた重心も併記する[23]。また統計局の平成22年国勢調査によると、人口重心は杉並区成田東1丁目付近にある[24]。広袤(こうぼう)は、北端から南端まで約1,700km、西端から東端まで約1,900km。

重心
北緯35度01分18秒 東経139度35分44秒 / 北緯35.02167度 東経139.59556度 / 35.02167; 139.59556 (東京都重心)

北端
北緯35度53分54秒 東経139度01分06秒 / 北緯35.89833度 東経139.01833度 / 35.89833; 139.01833 (東京都最北端)
人口重心
北緯35度41分15.49秒 東経139度38分15.28秒 / 北緯35.6876361度 東経139.6375778度 / 35.6876361; 139.6375778 (東京都人口重心)
東京都庁舎所在地
北緯35度41分22秒 東経139度41分30秒 / 北緯35.68944度 東経139.69167度 / 35.68944; 139.69167 (東京都庁)
東端
北緯24度16分59秒 東経153度59分11秒 / 北緯24.28306度 東経153.98639度 / 24.28306; 153.98639 (東京都最東端)
西端及び南端↓
北緯20度25分31秒 東経136度04分11秒 / 北緯20.42528度 東経136.06972度 / 20.42528; 136.06972 (東京都最西南端)

地形・地質

区部の東部には、隅田川荒川江戸川中川などの河口部に沖積平野が広がっている。地盤は軟弱であり、海抜ゼロメートル地帯も少なくない。南部の多摩川沿いの地域も低地となっている。区部の西部は武蔵野台地の末端部であり、いくつもの舌状台地が伸び、台地と低地が入り組んだ高低差のある地形となっている。臨海部は埋立地となっている。埋立は徳川家康の時代から始まったもので、現在は主に新海面処分場において廃棄物や建設残土の埋め立てが行われている。

多摩地域では、多摩川沿いの低地を中心として、北側は武蔵野台地、南側は多摩丘陵となっている。多摩西部には関東山地に含まれる山地がある。阿須山丘陵・笹仁田峠付近を北西端とし、金子台・箱根ヶ崎を経て、武蔵村山市三ツ木付近まで箱根ヶ崎断層の存在が確認されている。これ以外にも江戸~東京は相模トラフ巨大地震など度々の大地震(元禄地震安政江戸地震関東大震災)で被害を受けている。

島嶼部には伊豆諸島小笠原諸島が含まれる。いずれも火山活動によって形成された火山島である。伊豆諸島には活火山が多く、三宅島の雄山は2000年以降火山活動中である。また伊豆大島三原山でも1986年に大規模な噴火活動が見られた。小笠原諸島の西之島も火山噴出物により島の面積が拡大している。

小笠原諸島は特有の生態系を持ち、「東洋ガラパゴス」と呼ばれる程貴重な動植物が多く、世界自然遺産に登録されている。

気候

東京
雨温図説明
123456789101112
 
 
52
 
10
3
 
 
56
 
10
3
 
 
118
 
13
6
 
 
125
 
19
11
 
 
138
 
23
15
 
 
168
 
26
19
 
 
154
 
29
23
 
 
168
 
31
25
 
 
210
 
27
21
 
 
198
 
22
15
 
 
93
 
17
10
 
 
51
 
12
5
気温(°C
総降水量(mm)
出典:気象庁
インペリアル換算
123456789101112
 
 
2
 
50
37
 
 
2.2
 
51
37
 
 
4.6
 
56
42
 
 
4.9
 
66
51
 
 
5.4
 
73
60
 
 
6.6
 
78
66
 
 
6.1
 
85
73
 
 
6.6
 
88
76
 
 
8.3
 
81
70
 
 
7.8
 
71
60
 
 
3.7
 
62
50
 
 
2
 
54
41
気温(°F
総降水量(in)

日本国内における気候区分では23区から多摩東部および伊豆諸島までは太平洋側気候、多摩西部などは中央高地式気候に属する。小笠原諸島南日本気候である。特徴としては、四季の変化が明瞭であり、天気が日によって変化しやすい。夏季は高温・多雨となり、冬季は晴れて乾燥する日が多い。ケッペンの気候区分では東京都全体が温暖湿潤気候に分類されるが、あくまで世界基準の分類であるため、東京都の多様な気候を十分に説明できていない。例えば、都心部と西部の山岳地帯とでは気温や降水量の差が大きく、一概に温暖湿潤気候と言い切ることは難しい。

春は、天気は周期変化で、晴れる日が多いが、発達した低気圧が通過して天気が崩れることもある。寒冷渦の影響で雷雨になる時もある。梅雨の時季には梅雨前線に覆われ雨の降りやすい天気が続く。前半は弱い雨が中心だが、後半は強い雨が降りやすい。まれに空梅雨の年もある。夏は、太平洋高気圧に覆われて、晴れて湿度が高く暑い日が多く、雷雨も発生しやすい。ただし年によってはオホーツク海高気圧の影響で曇りや雨のぐずついた天気になる場合もある。

秋は、前半は秋雨前線の影響で雨が降りやすくなる。また台風が通過して暴風雨となることもある。後半は天気は周期変化となり、晴れる日が多い。冬は、西高東低の冬型の気圧配置になりやすく、晴れて空気が乾燥する日が多い。統計上では1年間で12月24日が東京で最も晴れの確率が高い日となっている。2月から3月にかけては南岸低気圧が通過しやすくなり、都心では数センチメートル程度の積雪となることがある。ただし、多摩地方では20センチメートル以上の積雪となることもある。雪が積もると交通機関の運行が乱れることもある。気象庁露場のあった大手町付近の観測によると、日本全国で最もヒートアイランドの影響が大きい。1920年代には年間70日程度観測されていた冬日は少なくなり、熱帯夜の日数は3倍以上に増加している。また、冬場は南九州の鹿児島市宮崎市よりも最低気温が高くなることもあった。那覇市を除いた全国の都道府県庁所在地の中では、横浜市千葉市神戸市大阪市などと並び最低気温が最も高くなることも珍しくなかった。一方、内陸寄りにある練馬区のアメダス観測[注釈 8][25]地域では冬日は珍しくなく、新宿区渋谷区などの都心部でも冬日の観測はよく見られる。また、気象観測所のある千代田区内においても大手町付近と気象庁露場の移転した北の丸公園とでは冬場の最低気温に違いが見られ、2012年(平成24年)1月の平均最低気温は大手町1.8℃に対し北の丸公園は0.4℃であり、冬日の日数では大手町3日に対し北の丸公園は11日である。これは、1月の気温に関しては練馬よりの気温である。これらの要因から、同じ都区内でも練馬区など内陸よりの郊外と中央区千代田区などの臨海部との気温差が大きいことが分かる。さらに、江戸川区の沿岸部にも江戸川臨海という名でアメダスが設置されており、そこも大手町よりも冬の最低気温が低くなることが多く、冬の大手町のヒートアイランド現象が極めて著しいことを表しているが、東京都区部の天気予報で表示される気温はあくまで大手町の露場の気温が基準となっていた。

  • 都心部 - ヒートアイランドが顕著で、夏は日中も暑くなるが、夜の気温がとても高い。近年は温暖化が進み、熱帯夜が徐々に増えてきている。大手町時代だった2013年(平成25年)には最低気温30.4℃を記録した。冬の最低気温も高いが、北の丸公園移転後は大手町時代に比べて、年間の冬日が少し多くなっている。
  • 城南地域 - 基本的に都心とあまり変わらない。
  • 城東地域 - 足立区葛飾区江戸川区。都心とほぼ同じだが、冬の最低気温は都心よりも低くなることが多い。
  • 城西、城北地域 - 世田谷区北・西部、杉並区練馬区北区北部などの地域は内陸部に位置しているため、都心とは異なり、内陸性気候となる。夏は暑さが厳しく、38℃前後まで上がることもある。反対に冬は放射冷却が強く、-5℃前後の冷え込みになることもある。北関東の前橋市よりも低くなることも少なくはない。また、都心が冷たい雨でも、当地域は雪になることが多い。2014年(平成26年)2月の大雪では、50から60cm前後の積雪になった場所が多かった。

- 内陸性気候のため、冬場の最低気温に東京都区部とは非常に大きな違いがある。府中の1月の平均最低気温は−0.8℃、青梅で−2.3℃、八王子で−2.0℃、奥多摩では−3.0℃と氷点下まで下がり、都心部との気温差が5度以上になることも珍しくない。また、冬には南岸低気圧によって、大雪をもたらすこともあり、20センチメートル以上の積雪となることも多い。都心部が霙や雨でも気温が低い多摩地方では雪になることが多い。特に奥多摩町檜原村青梅市山間部などの多摩西部では11月ごろからが降ることもある。

  • 伊豆諸島 - 海洋性気候で、年間を通じて寒暖の差は小さい。真冬の平均気温は7℃から10℃前後と温暖な気候であるが、最も北に位置する伊豆大島では積雪することもあり、東京都心部より冷え込むことも珍しくない。より南にある八丈島三宅島はより温暖である。
東京都内各地の気象データ(出典:気象庁・気象統計情報
平年値
(月単位)
23区 多摩 大島 新島 三宅島 八丈島 小笠原諸島
東部 西部 北部 南部 西部
江戸川区
臨海町
千代田区
大手町
大田区
羽田
練馬 世田谷 府中 八王子 青梅 奥多摩町
小河内
檜原村
小沢
大島町
大島
新島村
新島
三宅村
三宅島
八丈町
八丈島
小笠原村
父島 南鳥島
気候区分 Cfa Cfa Cfa Cfa Cfa Cfa Cwa Cfa Cfa Cfa Cfa Cfa Aw
平均
気温
(°C)
最暖月 26.0
(8月)
27.1
(8月)
26.9
(8月)
26.2
(8月)
25.8
(8月)
25.1
(8月)
23.0
(8月)
25.3
(8月)
26.4
(8月)
26.1
(8月)
26.5
(8月)
27.6
(8月)
28.2
(6,8月)
最寒月 5.6
(1月)
5.8
(1月)
4.5
(1月)
4.1
(1月)
3.1
(1月)
2.7
(1月)
1.3
(1月)
7.0
(2月)
9.1
(2月)
9.4
(2月)
10.3
(2月)
17.7
(2月)
21.3
(2月)
降水量
(mm)
最多月 193.2
(8月)
208.5
(8月)
207.0
(9月)
220.4
(9月)
225.8
(9月)
223.7
(8月)
261.0
(8月)
243.4
(8月)
286.6
(8月)
297.1
(8月)
373.8
(8月)
282.0
(8月)
371.3
(8月)
443.5
(8月)
174.4
(8月)
166.9
(7月)
最少月 33.2
(1月)
39.6
(1月)
34.9
(12月)
32.0
(1月)
38.6
(12月)
35.9
(1月)
32.2
(1月)
26.6
(1月)
26.2
(12月)
27.6
(12月)
93.6
(2月)
72.3
(2月)
133.6
(2月)
169.6
(2月)
61.4
(2月)
42.1
(2月)
降水
日数
(日)
最多月 12.5
(6月)
11.9
(6月)
11.9
(6月)
12.5
(6月)
12.9
(9月)
12.7
(7,9月)
14.2
(9月)
14.2
(9月)
15.5
(9月)
14.7
(7月)
13.2
(6月)
12.9
(9月)
14.8
(3月)
16.6
(3月)
10.9
(10月)
14.6
(8月)
最少月 4.5
(12月)
3.8
(12月)
4.5
(12月)
4.0
(12月)
4.5
(12月)
4.4
(12月)
4.1
(12月)
3.7
(12月)
3.2
(12月)
3.4
(12月)
6.7
(12月)
7.5
(12月)
9.5
(8月)
11.4
(7月)
7.2
(7月)
6.0
(4月)

地域

東京都の区域内にある区市町村
練馬区板橋区北区 (東京都)足立区荒川区豊島区中野区杉並区葛飾区新宿区文京区台東区墨田区世田谷区渋谷区目黒区港区 (東京都)千代田区中央区 (東京都)品川区大田区江東区江戸川区
東京都区部の各区の位置(クリックでリンク先に移動) /

東京都は一般に、「区部」(東京23区、旧東京市)、「多摩地域(多摩26市3町1村)」、「島嶼部」(伊豆諸島小笠原諸島)の3地域に分けられることが多い。

東京都区部

区部では、旧江戸城皇居)を基準として「城北」「城東」「城南」「城西」と呼び分けることがある。区部の西側は武蔵野台地の末端部であることから「山の手」とも呼ばれる。区部の中心部には都市機能が集積しており「都心」と呼ばれる。「都心」の範囲は、統一された定義はないが、最も狭い意味では千代田区中央区港区の「都心3区」を指すことが多く、不動産業界等では都心3区に新宿区、渋谷区を加えて「都心5区」とも言われる。より広い意味では区部全体が「都心」と呼ばれることもある(「都心#都心と中心部」も参照)。東京都庁では各種の都市計画において副都心を策定しており、今日では新宿副都心池袋副都心渋谷副都心上野・浅草副都心錦糸町・亀戸副都心大崎・品川副都心東京臨海副都心の7箇所を「副都心」と呼ぶことがある。特に規模の大きい新宿、渋谷、池袋は「3大副都心」と呼ばれる。

多摩地域

多摩地域は、かつての令制国多摩郡の名残りから、特別区部に含まれる東多摩郡以外の南多摩郡北多摩郡西多摩郡の総称として「三多摩」と呼ぶこともある。東京都心のベットタウンとしての役割を果たす一方で八王子市や立川市・府中市の様な大企業のオフィスや工場などがある都市もある。自然が都心部より残っている事から多摩地域はファミリー層などにも人気である。令制国時代は府中市に武蔵国府が、国分寺市に武蔵国分寺が置かれ、経済や政治の中心地となっていた。

東京都島嶼部

一方、島嶼部は、「大島支庁」「三宅支庁」「八丈支庁」「小笠原支庁」に区分されることもあるが、これは東京都庁の支庁の事務的な管轄範囲で区分するものであり、区域内の町村が支庁に属するわけではない。例えば、小笠原村の住所は「東京都小笠原村」であり、「東京都小笠原支庁小笠原村」ではない。

行政区画

基礎自治体(区市町村)

東京都の区域内には、基礎自治体として以下の23区・26市・5町・8村の区市町村がある。町は全て「まち」、村は全て「むら」と読む。

東京都区部 足立区荒川区板橋区江戸川区大田区葛飾区北区江東区品川区渋谷区新宿区杉並区墨田区世田谷区台東区中央区千代田区豊島区中野区練馬区文京区港区目黒区
多摩地域 市部 昭島市あきる野市稲城市青梅市清瀬市国立市小金井市国分寺市小平市狛江市立川市多摩市調布市西東京市八王子市羽村市東久留米市東村山市東大和市日野市府中市福生市町田市三鷹市武蔵野市武蔵村山市
西多摩郡 奥多摩町日の出町瑞穂町檜原村
東京都島嶼部 大島支庁 大島町利島村新島村神津島村
三宅支庁 三宅村御蔵島村
八丈支庁 八丈町青ヶ島村
小笠原支庁 小笠原村

旧令制国

歴史を踏まえると、令制国武蔵国の一部(概ね多摩川以北、及び概ね荒川以南)、伊豆国の一部であった伊豆諸島を併せたものが、現在の東京都の範囲に相当する。

地価

国土交通省発表の公的な地価である公示地価によると、東京都は日本で最も地価が高い都道府県である。平成30年発表の公示地価を東京都全体で平均した坪単価は340万2840円(平米単価は102万9359円)であり、日本で2番目に地価が高い大阪府(平均坪単価90万1015円、平米単価27万2557円)の3.78倍もの平均値となっている[27]。東京五輪開催を控えた東京都の地価はさらに上昇しており、東京都の公示地価のうち、前年から発表が継続された地点の平成30年平均上昇率は前年比3.39%である(都道府県では全国2位、1位は沖縄県で平成30年の地価上昇率は5.74%)。

東京都内で最も公示地価が高い市区町村は中央区であり、平均坪単価は2568万4691円(平米単価776万9619円)。東京都内で最も地価上昇率が高い市区町村も中央区であり、平均上昇率は前年比7.48%である。以下、2位渋谷区(上昇率7.07%)、3位台東区(上昇率6.99%)と続く。

東京都内で周辺の公示地価が最も高い駅は銀座駅で、坪単価は1億1878万7878円(平米単価は3593万3333円)。銀座駅周辺は日本一公示地価が高い場所であり、例年、公示地価の発表が注目されている。一方、東京都内で最も周辺の地価上昇率が高い駅は明治神宮前駅である。平均上昇率は前年比14.83%であり、銀座駅周辺の上昇率11.79%を上回る。以下、2位原宿駅(上昇率14.47%)、3位築地市場駅(上昇率13.51%)。なお、原宿駅では2020年に向けて総事業費550億円を投じた大規模な商業・住宅系の複合開発事業が進行しており、周辺の地価高騰に影響していると考えられる[28]

人口

2020年(令和2年)10月1日時点の東京都の人口は、令和2年国勢調査によると1405万人である。これは、その前の平成27年国勢調査の「1352万人」と比べ、およそ53万人増えており、3.9%の増加であった。

東京都と全国の年齢別人口分布(2005年) 東京都の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 東京都
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

東京都の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より
東京都市町村人口増減率分布図(2015年度と2020年度国勢調査から算出)

年齢構成

高齢者

2010年(平成22年)時点で、東京都の高齢化率は20.4%であり、つまり高齢者が5人に1人に及んでいる[29](今後も老人人口が増えると見込まれ、2020年には、東京に住む4人に1人が高齢者になると見込まれている[29])。

一人暮らしの高齢者は、2010年(平成22年)時点で62万人[29](その10年後の2020年には80万人を超えると見込まれている[29])。

年少者

東京都の年少者(0〜14歳)人口は、すでに老人人口より小さい[29](将来的にも減少が見込まれる[29])。

昼夜間人口・昼間流入人口

昼間人口と夜間人口

2015年(平成27年)時点で、東京都の昼間人口は およそ1,592万人。それに対して夜間人口は1,352万人[30]。これは、東京都内の職場へと通勤する人々や、都内の学校へと通学する人々によって、昼間の人口が増えているということを示している[29](昼間だけ、東京から周辺の都道府県へと通勤・通学する人々もいるが、その数よりも流入する人口の方が大きいので、差引して、昼間の方が241万人多い、という現象が起きている)。多摩地域と東京周辺県(隣接しない茨城県栃木県群馬県の南部を含む)には東京のベッドタウンが点在し、静岡県東部や新潟県南部などからの新幹線通勤者も存在する[31]

昼間流入人口

区部への昼間流入人口は、1980年(昭和55年)に266万人だったのが徐々に増え、1995年(平成7年)に372万人とピークを迎え[29]、その後は徐々に減少し2015年(平成27年)に318万人になった[30]。昼間の流入人口が多いということは、それらの人々が区部で昼間に様々な活動(生産活動や消費活動)を行い活気を与えているという意味がある。だが、これは同時に、災害時には大量の帰宅困難者が生じるリスクを孕んでいることも意味する[29]東日本大震災の時には、東京都で約352万人が帰宅困難者になったと推計された(内閣府が2011年11月22日に発表したインターネット調査に基づく推計。詳細は「東日本大震災による帰宅困難者」の記事を参照のこと)。

隣接自治体

埼玉県千葉県神奈川県と隣り合い、奥多摩の山岳地帯で山梨県とも接している。陸地で境界を接するのは以下の通りである。

埼玉県
千葉県
神奈川県
山梨県



注釈

  1. ^ 海上を隔てて隣接。
  2. ^ に基づく「日本の公式な首都」ではないため、首都機能が集中する「事実上の首都」。詳細は日本の首都を参照。
  3. ^ 都庁所在地を23区全域とする見解があり、その場合は単に東京と記載される。
  4. ^ 「多摩26市」ともいう[5]
  5. ^ 例として、市町村が行える消防上水道事務は、東京23区内においては、それぞれ東京都が設置した東京消防庁東京都水道局が行っている。また、通常は市町村税である固定資産税や市町村民税法人分は、東京都においては都が徴収する都税とされており、都が一括して徴収した後、地方自治法が定める「都区財政調整制度」に基づき、都と各特別区に配分される。
  6. ^ ただし、具体的な対応は出版社ごと、あるいは同じ出版社であっても地図ごとに異なることがある[13]
  7. ^ 裁判官弾劾裁判所裁判官訴追委員会国立印刷局統計センター本部、国立公文書館本部、国立病院機構本部、製品評価技術基盤機構本部、駐留軍等労働者労務管理機構本部、日本銀行本店、勤労者退職金共済機構本部、高齢・障害・求職者雇用支援機構本部、福祉医療機構本部、労働政策研究・研修機構本部、日本貿易振興機構本部、原子力安全基盤機構本部、国際観光振興機構本部、自動車事故対策機構本部、医薬品医療機器総合機構本部、情報通信研究機構本部、国立青少年教育振興機構本部、国立文化財機構本部、情報処理推進機構本部、日本高速道路保有・債務返済機構本部、年金積立金管理運用本部、国立高等専門学校機構本部、大学評価・学位授与機構本部、石油天然ガス・金属鉱物資源機構本部、農畜産業振興機構本部、国際協力機構本部、新エネルギー・産業技術総合開発機構本部、中小企業基盤整備機構本部、宇宙航空研究開発機構本部、日本年金機構本部、住宅金融支援機構本部、郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構本部、日本高速道路保有・債務返済機構本部、日本中央競馬会本部、日本貿易保険本部、日本私立学校振興・共済事業団本部、自動車技術総合機構本部、農林中央金庫本部、平和祈念事業特別基金本部、農業者年金基金本部、農林漁業信用基金本部、消防団員等公務災害補償等共済基金本部、国際交流基金本部、大学入試センター本部、日本スポーツ振興センター本部、日本司法支援センター本部、工業所有権情報・研修館本部、国立科学博物館本部、国立美術館本部、日本電気計器検定所電子航法研究所海上技術安全研究所労働安全衛生総合研究所経済産業研究所産業技術総合研究所交通安全環境研究所国立健康・栄養研究所国家公務員共済組合連合会本部、全国市町村職員共済組合連合会本部、日本消防検定協会本部、地方競馬全国協会本部、日本放送協会本部、高圧ガス保安協会本部、日本勤労者住宅協会本部、北方領土問題対策協会本部、日本学術振興会本部、日本芸術文化振興会本部、日本赤十字社本社
  8. ^ それでも、練馬の観測地は都市気候の影響が強いとの要因から2013年度から緑地公園内に移転。
  9. ^ なお、都内へ通う都外の通勤通学者を含めた昼間人口は1960年(昭和35年)の国勢調査で1000万人を既に超えていた[32]
  10. ^ 実際には新型コロナウイルス感染症 (2019年)の影響で延期され、翌2021年の開催となった。
  11. ^ 東京都の産業連関表でも「財」(農林水産業、鉱業、製造業、建設及び電気・ガス・水道)と「サービス」「本社」という3部門に分かれている。
  12. ^ 2003年の農林水産省調査では8,460ヘクタールだったので、12年間で1,330ヘクタール、約16%の減少となった。
  13. ^ 以下、JA東京が情報源とした農林水産省関東農政局統計部「東京農林水産年報」よると、西多摩地区が1,130ヘクタール (全体比15.8%) 、南多摩地区が1,607ヘクタール (22.5%) 、北多摩地区が2,721ヘクタール (38.2%) で多摩地区合計が5,458ヘクタール (76.5%) 。区部が559ヘクタール (7.8%) 、島しょ地区が1,113ヘクタール (15.6%) 。[45]
  14. ^ 「都心5区」と呼ばれる千代田・中央・港・文京・台東の各区、および副都心のある墨田・品川・渋谷・新宿・中野の各区、それに荒川区が該当する。また、江東区では一部地域のみに地域農業組合が存在する。
  15. ^ コメの産地品種銘柄がないことから産地や品種の証明が得られず、米穀検査を受けるメリットがないため「未検査米」「複数原料米」という表記での販売となる。本文中で記した、生産者直売の場合に可能な「東京都産米」の明示は表示枠外で認められる。[48]
  16. ^ 三元交配豚として産み出される。開発に用いられたランドレースの系統豚・エドは東京都畜産試験場が開発した豚である。
  17. ^ ただし、法政大学を除く5大学はいずれも東京都外にもキャンパスを持っている。
  18. ^ 当初予定では2020年開催だったが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴い1年延期された。
  19. ^ 全日本スキー連盟日本スケート連盟のように、競技特性として東京都内での試合開催が難しいウィンタースポーツ競技の団体も両施設内に本部を持つ。なお、日本サッカー協会全日本柔道連盟は文京区に独立した本部を置く。また、少林寺拳法連盟は日本での少林寺拳法創設地である香川県多度津町に本部があり、東京都外にスポーツ連盟の本部がある稀少例となっている。

出典

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  2. ^ a b c d ブリタニカ国際大百科事典
  3. ^ 百科事典マイペディア
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  14. ^ 東京都庁は新宿区にありますが,地図ではこの位置を「新宿」ではなく「東京」と表しているのはなぜですか。 - 東京書籍 教科書・図書教材 よくある質問Q&A 中学校「新編 新しい社会」
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