SDガンダムフォース SDガンダムフォースの概要

SDガンダムフォース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/20 17:57 UTC 版)

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SDガンダムフォース
ジャンル ロボットアニメ子供向けアニメ
ヒーローアニメ
アニメ
原作 矢立肇富野由悠季
監督 阿部雄一
キャラクターデザイン 木村貴宏
音楽 池頼広
アニメーション制作 サンライズ
製作 テレビ東京創通エージェンシー
サンライズ
放送局 テレビ東京系列
放送期間 日本の旗 2004年1月7日 - 12月29日
香港の旗 2005年6月2日 - 2006年1月19日
話数 全52話
漫画:SDガンダムフォース
作者 あおきけい&みかまる
出版社 講談社
掲載誌 コミックボンボン
発表号 2004年1月号 - 2005年8月号
巻数 全3巻
話数 全20話
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ
ポータル アニメ

概要

TVアニメガンダムシリーズの10作目にして、ガンダム生誕から25周年という節目に製作。また、SDガンダム諸作品のうち、サンライズ谷原スタジオが母体となり、当初からTVアニメーションとして制作された初の作品[2]で、日本TVアニメ史上初のフル3DCGアニメーションでもある[3]バンダイがアメリカにおいてSDガンダムの商品展開するにあたって企画・製作されたもののため、アメリカで先行放送され、製作の基準もアメリカの基準に則っている部分が多い。ただし、アメリカでは第2クール(26話)までの放送に終わっている[4]

武者・騎士・コマンド SDガンダム緊急出撃と同様に、それぞれテーマジャンルが異なる3部門のシリーズキャラクターが集った作品でもある。その商品展開上の性質から、原則として登場する人物以外のキャラクターは、ガンダムシリーズの中でも過去にアメリカでTV放送済みか、または正規映像ソフトがアメリカで発売済みの作品をモチーフとするものとされている。また、登場するキャラクターの一部は過去のSDガンダム作品に出典を持つ。他にも過去に発売されたSDガンダムシリーズのデザインが流用されており、ラクロア・天宮の主要なキャラクターは、SDガンダム英雄伝でのリニューアルデザインをベースとし、その他のキャラクターは、ラクロア側は『新SDガンダム外伝 鎧闘神戦記』の主要キャラクターと機兵、天宮側は『新SD戦国伝 超機動大将軍編』の主人公と敵側となっている。

作品解説

当初はシリアスなストーリーではなく、派遣会社のベビーシッターとなったキャプテンガンダムが、毎回ザコソルジャー達の盗んだものを取り返すという温和なストーリーだった。しかし、アメリカからベビーシッターの設定にクレームがつき、現在の形となる[5]

世界設定としては、従来のSDガンダムを踏襲している。また、旧作に登場した「スペリオルドラゴン」や「頑駄無結晶」などの、過去の作品における重要な要素も一部設定を変えて使われている。反面、種族自体の設定には「ガンダムが喋ると口が点滅する」「騎士ガンダムの特異な生誕方法」「頑玉(武者頑駄無の生命)」等、独自の設定も多く含まれる。また、異文化に対するカルチャーショックを描いたシーンが多い。

設定に時間や空間の要素を取り込んでいるため、明示的にコメントはされていないが、作品の設定構造は複雑に練られており、タイムパラドックスにも触れている。子ども向け作品ながら、SF作品ということを考慮しており、プロデューサーの堀口は「ハードSF」と称している[6]

SDガンダムで行われていたパロディも、違った形で多く採用されており、一部のシーンはそれぞれの出展作品にちなんでいるものだけではなく、あらゆるガンダム作品から引用されたものも存在する。その一例として脚本家の竹田はコマンダーサザビー/ザコレッドの台詞を書く際、「シャアの台詞を書くのは楽しかった」と思い出を話している[7]

本作は、今までにない新しい製作体制で行われていたため、最初のうちはスタッフも手探り状態であった。また、キャプテンガンダムのマスクの下に口があるということにも意見が多い[8]

本作では監督に『GUNDAM THE RIDE』で縁があり、CGやVFXなどの分野に詳しい実写映画監督の阿部雄一(現アベユーイチ)を投入し、副監督として数多くのアニメ作品において監督や演出を務めた経験を持つ近藤信宏が起用された。副監督という役職を設けた理由は、実写とアニメ両方の面の要素を取り入れるためで、それぞれに明るい人物を配して新しいCGアニメーションを作るという意図を持った布陣であった[9]

3DCG技術・モーションキャプチャー

アニメーション全体がトゥーンシェーディング方式を取り入れた3DCGにより表現された、滑らかなフル3DCGアニメーションとなっている。この技術の使用により、製作時間とコストの大幅削減を実現している。[3]

CGアニメーション製作の際、本作にはモーションキャプチャーが使われており、実際の人間の動きをトレースしつつ描かれている。第1話で、キャプテンガンダムがシールドを軸にキックアクションをするシーンは、放送前より本手法の代表的な1シーンとして紹介されている。この手法によって、サンリオピューロランドのアトラクションとして作られた特別編「破壊大将軍あらわる!!ザコ?」では、プロレスラー橋本真也がアクター(声優も兼ねている)として参加している。

ただし、モーションキャプチャーは全て人間によって行われるため、人以外のキャラクターの製作には困難が付き物であることが、ダルタニアン岡崎がブログによって触れている。

本作品のCG製作は、製作時の全ての要素の洗い出した末、出来上がったデータを最終的に合わせている。加えて、デフォルメキャラという、モーションキャプチャーの役者とは異なる要素を持ったキャラクターを動かすため、デザインの通り動かせない、またはそれらが困難を極めたこともあった。爆熱丸の最初のデザインは、アクションするごとに角や肩などが身体の他の部分に当たってしまうものだったため、デザインの調整が施されたり、背中から剣を取り出すと、SDキャラクターがCG上自らの頭を叩き割る結果になってしまうなど。関連項目のマーガレット市長の件もそれに含まれる。また、本作の試作時には「武者○伝」のキャラクターがよく使用されていた。

また、製作時間やコスト削減の成功を収めた反面、ストーリー面においては余裕のない状況がいくつか生まれ、お蔵入りになってしまった展開も多く存在している。

モーションキャプチャーを担当した俳優には「着ぐるみに入っているように演じてくれ」という注文がなされるなどしている。また、多数のパーツが連鎖的に動き、弾かれたり絡まったりするロープの使用が3話以降使用禁止になり、後半はほとんどがワイヤーになっている。また、自然物は手間がかかるという理由で極力省かれている。

業界でもこの新しい製作体制は一目置かれており、スタッフがインタビューなどで度々それを語っている。実際、後述するように原作者の富野由悠季が興味を持ち、アポ無しで現場を見学しにいくほどであった。

製作の中で経験を重ねた結果、演出効果や製作効率は向上し、戦闘におけるスピード感や、ガンダムキャラクターの目の表情が多彩になるなど、描写は進歩していった。ザコソルジャーがひしめくシーンや天宮の合戦シーンなどにおいては、それぞれのアクションを明確に奥のキャラクターまで一つ一つ別に描写する[10]等、セルアニメでは困難と言える試みも行われている。製作自体は2002年から本格始動し、放送前にほぼ完成していた。アフレコなども早くから済んでいた[11]

CGテクニカルディレクターである鈴木健一自身が「1話と26話では雲泥の差」「1話ごとにどんどん進化している」と、賞賛している[12]。しかしスタッフ達は初期にも良いエピソードがあるので、是非見てほしいと語っている。

本作品にて培われたCG技術は、短編OVA『GUNDAM EVOLVE』の、鈴木健一が監督を務めた武者頑駄無編など、CG作品にいくつか生かされている。

続編構想

本作品は、ジュネラルの正体・残りの五聖剣の行方・ソウルドライブの出所・敵役の生死不明者の謎・英知の園の巨人の足跡・ダークアクシズ要塞の行方など、謎のキーワードや伏線が残されたまま終了している。これらは、監督の阿部自身が『第二部・次元パトロール編』という続編を想定した伏線として残したことを、雑誌やトークショーなどで明かしている。

この構想は、ダークアクシズが次元を跨いだ侵略行為を行ったことから起こった次元の歪み(アベ曰く『次元骨折』)を正しに行くというストーリーである。現在はシュウト達が次元を行き来しているため次元は無事だが、生き残っているダークアクシズ要塞を放っておくと、ラクロアと天宮(ソラディオラーマ)が消滅してしまう。そのため、次元パトロールや大将軍、スペリオルドラゴンらは、それらの歪みを修復するために奔走するという展開である。ダークアクシズとの完全決着・シュウトとリリ、セーラの三角関係・敵に捕らえられ敵として現れるセーラなど、構想もいくつか練られている。

DVD-BOX特典『ザコザコアワーSpecial Edition』にて構想の一部が映像化されている。

商業展開

本作はBSジャパンでも放送されていたが、ガンダムエースを除いてアニメ雑誌等で取り上げられることも少なかった。最高視聴率3.2%、最低視聴率1.0%、平均視聴率2.1%は[13]SD、リアルに関わらず一連のガンダムシリーズの中でも後発の『SDガンダム三国伝 Brave Battle Warriors[14]ガンダムビルドファイターズ』と並び、成績が悪いものとなっている(2014年6月現在)。

商品においては、TVシリーズとしての前作である『機動戦士ガンダムSEED』の低価格プラモデルを踏襲したプラモデルシリーズや、可動することを重点に置かれた玩具『SDフレクション』シリーズが主に製作された。しかし、前者は低価格を求めた結果造型や可動が以前と同様に簡略化され、逆にフレクションは後に解消されたものの初期の造型はアニメに似せているとは言い難く、SDガンダム玩具としても定価がやや高額であった。結果、プラモデル・フレクションシリーズ両者ともに、玩具の売り上げは不振に終わった。なお、SDフレクションの兄弟商品とも言える『SDアーカイブ』も不振であった。

フレクションシリーズには、企画されたもののお流れになったキャラクターがいくつか存在する。海外のみの発売となったものも複数ある。一部の未発売品は監督のアベが所蔵していたが、オールナイトイベントの際ファンの手に渡った。

オリジナルサウンドトラックは1作のみで、劇中で使用された一部の曲が収められていない。2010年現在、ガンダムのTVシリーズにおいてサウンドトラックが1つしか発売されていないのは本作のみである。

アメリカでは結構人気があった[要出典]が、全話放送を前に打ち切られ、公式サイトも閉鎖されてしまった。

レンタルDVDとしてのリリースは全13巻はTV放送後すぐにリリースされた。セルDVDは2008年9月26日にボックスとして発売された。それ以前より、アメリカでは放送された2クールまでセルDVDが発売されていたが、日本でのDVD-BOX発売決定告知の前に、放送されなかった後半のDVD化が進められた[15]

2012年現在、テレビシリーズ放送中においてセルDVD及びVHSが長年展開されなかったガンダム作品は本作のみであり、BOX化は決まったものの、単品化は不明。

2008年5月9日にコレクションBOXの発売が発表された後は、様々な展開が再び行われ、DVD-BOX発売記念と連動したカードダスのスペシャル特典として、初の描き下ろしによるガンダムフォースがカードダス化されることとなったり、イベントも多数行われ、プラモデルの再発売も行われた。

さらに2009年には「GUNDAM BIG EXPO」のステージにおいて「SDガンダムアカデミー」としてSDガンダムの歴史を紹介するイベントに、神谷浩史、斎賀みつき、千葉進歩、そして伊藤健太郎が参加する。SDガンダムフォースのキャストが公式のイベントで生のトークを行うことはこれが初めてのことである。

ストーリー

ロボットが共存する未来都市ネオトピアを舞台に、別の次元からやってきた「ダークアクシズ」と戦う「ガンダムフォース」の活躍とシュウト少年との交流を描く。やがて、「ダークアクシズ」の脅威にさらされる別の次元『異次元世界(ソラ・ディオラーマ)』にある二つの国、騎士ガンダム(ナイトガンダム)の国「ラクロア」と武者頑駄無(むしゃガンダム)の国「天宮(あーく)」へと戦いの舞台は移っていく。




  1. ^ http://www.sunrise-inc.co.jp/sd_gundamforce/message/index.html
  2. ^ ただし、OVA等として制作された作品がTV放送されたことがあるので、初のTV放送ではない。
  3. ^ a b http://www.comtec.daikin.co.jp/DC/prd/mb/user/sunrise.html
  4. ^ 後に発売されたDVDBOXには全話収録されている。これによりアメリカでも(DVD媒体とはいえ)全話視聴が可能となった。
  5. ^ ソウルドライブメモリーズ18P
  6. ^ ソウルドライブメモリーズ19P
  7. ^ a b ガンダムEXPO東京2008・「We Love SDガンダムステージ」トークステージ
  8. ^ 監督の阿部は「これでは表情がわからない」ということで、フェイスオープンを採用した。本人曰く、ここまで話題を呼ぶとは考えもしなかったという。
  9. ^ ソウルドライブメモリーズ3P
  10. ^ すなわち一つ一つのキャラクターをモーションキャプチャーで製作している。
  11. ^ そのため、インタビューでは2クールも先の登場となる元気丸とライミ役のキャストのコメントが載っている。
  12. ^ ガンダムエース2004年3月号46・47Pより
  13. ^ 関東地区、ビデオリサーチ調べ。
  14. ^ 平均視聴率は2.1%。関東地区、ビデオリサーチ調べ。
  15. ^ 出展・http://www.rightstuf.com/cgi-bin/catalogmgr/tuZK9psgutsT42MZP7/browse/item/78953/4/0/0(海外サイト)
  16. ^ ラストシーンに三人が登場
  17. ^ 劇中にもザコザコアワー『あれからザッパーザク様に何があったのか?』
  18. ^ この回からしばらく洞窟の中がステージとなる
  19. ^ ポーンリーオーのポンポンアワー、洞窟ステージ最終
  20. ^ a b 円谷プロダクションからの参加
  21. ^ 黄色マイクザコは前回のテーマを引きずる
  22. ^ 実質ザコザコアワー最終回
  23. ^ 46話までザコブッシアワー
  24. ^ ザコブッシアワー最終回
  25. ^ 全キャラ揃ってのお別れシーン
  26. ^ ソウルドライブメモリーズ19頁
  27. ^ ガンダムエース2004年3月号44頁
  28. ^ a b SDガンダムフォース・テレビ東京公式サイトインタビューページ
  29. ^ SDガンダムフォース・声優コメント
  30. ^ 神谷浩史、入野自由、置鮎龍太郎によるGUNDAM BIG EXPO・展示ブース観覧映像
  31. ^ ガンダムエース2004年2月号44P


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