紙本金地著色洛中洛外図 (富山県)
名称
紙本金地著色洛中洛外図
区分
重要文化財
所在地
富山県高岡市
所有者
勝興寺
資料一覧
解説
左隻中央に二条城を大きく描く型式の洛中洛外図中,最も初期的な様相を示す作品。本図に描かれた内裏は慶長十九年の南御門造営以前の状態を示し,北野社は慶長十二年に改修された姿で描かれる。慶長末頃の狩野派正系の絵師による作例と考えられている。
紙本金地著色洛中洛外図
区分
重要文化財
所在地
富山県高岡市
所有者
勝興寺
資料一覧
解説
左隻中央に二条城を大きく描く型式の洛中洛外図中,最も初期的な様相を示す作品。本図に描かれた内裏は慶長十九年の南御門造営以前の状態を示し,北野社は慶長十二年に改修された姿で描かれる。慶長末頃の狩野派正系の絵師による作例と考えられている。
紙本金地著色洛中洛外図 (岡山県)
紙本金地著色洛中洛外図〈狩野永徳筆/八曲屏風〉
主名称: | 紙本金地著色洛中洛外図〈狩野永徳筆/八曲屏風〉 |
指定番号: | 154 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1995.06.15(平成7.06.15) |
国宝重文区分: | 国宝 |
部門・種別: | 絵画 |
ト書: | |
員数: | 一双 |
時代区分: | 桃山 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 京都市中と郊外の諸名所を屏風画面に描きだす洛中洛外図は、広く流行したものとみられるが、桃山時代前期を遡る作例は、本図の他には三条本(重要文化財)、高橋本(重要文化財 以上、ともに国立歴史民俗博物館保管)が知られているにすぎない。なかでも本図は、金雲の上に直接なされた寺社・武家・公家の邸宅などを示す墨書が二三二か所を数え、三条本の六一か所よりはるかに多い。登場する人物も圧倒的に多く、年中行事や民衆の風俗も、数多く描かれる。他本を凌駕する豊かな内容は、いきいきとした細密描写によって表現されている。 本図を描いた画家は、両隻に捺された朱文円郭壺形「州信」印を用いた、狩野永徳(一五四三~一五九〇)であると見做される。筆者の判明する洛中洛外図作例は他にない点で貴重なばかりでなく、筆者が日本絵画史上最も著名な画家のひとりであることが特筆される。 本図に描かれた景観は、全てがある特定の時点に対応するものではないと思われるが、永禄四年(一五六一)三月に将軍足利義輝が三好義興【よしおき】邸を訪れるにあたって新造された冠木門が見出されることが指摘されている。本図全体の景観年代には諸説があるが、景観年代が本図の制作年代に必ずしも直結するとはかぎらない。他方、本図が伝来した上杉家の資料によれば、本図は、天正元年(一五七三)あるいは二年に織田信長から上杉謙信に贈られた屏風に相当すると考えられている。これを本図の制作年代の下限と考えれば、本図の制作年代は永禄四年から天正元年頃までの間に求められるであろう。さらに厳密な制作年代を知ることは、今後の課題である(口絵解説も参照されたい)。 |
紙本金地著色洛中洛外図〈/六曲屏風〉
主名称: | 紙本金地著色洛中洛外図〈/六曲屏風〉 |
指定番号: | 1409 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1958.02.08(昭和33.02.08) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 絵画 |
ト書: | |
員数: | 一双 |
時代区分: | 江戸 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 江戸時代の作品。 |
紙本金地著色洛中洛外図〈/六曲屏風〉
主名称: | 紙本金地著色洛中洛外図〈/六曲屏風〉 |
指定番号: | 1923 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1994.06.28(平成6.06.28) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 絵画 |
ト書: | |
員数: | 一双 |
時代区分: | 室町~桃山 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 徳川家康によって二条城天守閣が築城される以前の京の景観を描いた洛中洛外図としては、町田家旧蔵本(重要文化財 昭和一五・五・三国立歴史民俗博物館保管)、上杉家旧蔵本(重要文化財 昭和二八・三・三 米沢市所有)が知られるが、本屏風は、それらにならぶ数少ない洛中洛外図の古本であり、比較的近年に見出されたものである。 主要な景観の配置や東西方向の街路の向きなど、基本的な構成、および人物の風俗は上杉本に共通するものの、簡略化が認められ人物の数も少ない。 下京隻には、画面やや上寄りに賀茂川が流れ、その向こうに向かって左手を北として、白川から清水寺、三十三間堂までの東山の景が、賀茂川の手前には向かって左端の内裏から東寺までの景が描かれる。上京隻は画面上方に、向かって右手を北として千本閻魔堂から松尾神社までの北山から西山の社寺が描かれ、下方には公方邸、細川邸などの武家の邸宅を中心に烏丸通り上り西、一条より北の景が描かれている。 画風は直信印や元信印をもつ扇面の洛中洛外に共通するところもあり、狩野派の一工房の制作になるものとみなされる。制作時代は室町時代末から桃山時代前期の間と考えられる。 洛中洛外図の遺品は多数にのぼるが、桃山時代前期を遡るものは三例しか知られておらず、洛中洛外図の展開を考えるうえで貴重な作品といえよう。 |
紙本金地著色洛中洛外図〈/六曲屏風〉
主名称: | 紙本金地著色洛中洛外図〈/六曲屏風〉 |
指定番号: | 1925 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1994.06.28(平成6.06.28) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 絵画 |
ト書: | |
員数: | 一双 |
時代区分: | 桃山 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 二条城は、慶長七年(一六〇二)五月に修築が開始され、翌年四月には完成していたと考えられるが、これを契機として、以後右京隻の中心に二条城を描く新たな形式の洛中洛外図が数多く制作されている。本屏風は、そのなかで一双が揃ったものとしては最も古い作品として知られるものである。 左京隻は画面やや上寄りを賀茂川が横切り、その向こうに向かって左手を北として、吉田社、糺【ただす】あたりから南は伏見城までの景観が、賀茂川の手前は向かって左端の内裏から、五条、御影堂までの洛中が描かれる。右京隻は向かって左手を南として、嵐山から鞍馬にいたる西山から北山を背景に二条城、その左に西本願寺と東寺、右に所司代屋敷や北野社などが描かれる。二条城を巡るように、祇園祭の御輿渡御が描かれる。 景観的には、北野社が修築された慶長十二年(一六〇七)以降、方広寺に鐘楼が建造され、内裏南御門が造営された慶長十九年(一六一四)以前の様相を示している。 本屏風を蔵する勝興寺は文明三年(一四七一)に現在の福光町に創建されたと伝え、現在の地に移ったのは、天正十二年(一五四八)のこととされる。その翌年から、本寺はこの地を支配した前田家の庇護を受けることとなり、前田家と姻戚関係を結ぶとともに、住職を迎えてもいる。本図は第二十代住職の攝常(天保五年・一八四三歿)に嫁した鷹司准后息女の輿入れ道具と伝えるが、これを裏付ける具体的資料はない。 本図には必ずしも豊富とはいえないながら、数々の風俗が狩野派の正系をひく絵師によって描かれており、貴重な遺品といえよう。 |
紙本金地著色洛中洛外図〈/六曲屏風〉
主名称: | 紙本金地著色洛中洛外図〈/六曲屏風〉 |
指定番号: | 1948 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1996.06.27(平成8.06.27) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 絵画 |
ト書: | |
員数: | 一双 |
時代区分: | 江戸 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 京の町を南北の線で分かち、右隻に左京から東山にかけての景観を、左隻に二条城を含む右京および北山から西山にいたる景観を描いたものである。富山・勝興寺【しようこうじ】本(重要文化財)、および左隻のみが残る文化庁本(旧山岡家本)などとともに、基本的には二条城天守の出現を機に新たに作られた洛中洛外図の定型を代表する一本としてすでによく知られている。ただし、先の二本に比べて画面の構成に変化を与えて京都の繁栄を豊かに描く点に、本屏風の大きな特色がある。すなわち、先の二本において三扇にわたって描かれていた二条城は、本屏風では一扇半ほどを占めるにすぎず、これにかわって町家の景観が画面の半分近くを占めるまでに大きく扱われ、しかも町筋が折り曲げて描かれることによって、賑やかな印象を与えるものとなっている。描かれた人物は、両隻あわせていずれの作例にもまさる三、六〇〇名近くにのぼる。二条城を描く新しい定型のもっとも初期の作例の一つであるとともに、さらに豊富な風俗的事象を盛り込んで勝興寺本とは異なる生彩があり、洛中洛外図の展開を示す重要な作例である。 描かれた景観は多岐にわたり、一元的な景観年代は決めがたいが、慶長十八年(一六一三)に修築がなった内裏の南門がすでに描かれていること、寛永元年(一六二四)十月にほぼ取壊しの終わった伏見城がいまだ丁寧に描かれていることなどから、少なくともほぼ元和年間(一六一五-一六二三)の景観と見ることができる。さらに、元和元年(一六一五)に大仏殿東南の祥雲寺の地を与えられてここに移転した智積院がすでに描かれる一方、西本願寺の伽藍が記録に伝えられる元和三年(一六一七)の焼亡以前の姿にいまだに対応している点なども注目される。 いずれにせよ、画風からみて、本屏風の制作年代もこのような景観の年代をさほど下らないころと考えてよいであろう。山や樹木、円みのある人物などの描きかたには狩野派とは異なる特徴がみられ、当時の町絵師的筆者を想定することもできよう。 |
重要文化財のほかの用語一覧
絵画: | 紙本金地著色洛中洛外図 紙本金地著色洛中洛外図 紙本金地著色洛中洛外図 紙本金地著色洛中洛外図 紙本金地著色源氏物語図 紙本金地著色瀑布図 紙本金地著色犬追物図 |
- 紙本金地著色洛中洛外図のページへのリンク