紙本金地著色泰西王侯図とは? わかりやすく解説

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紙本金地著色泰西王侯図〈/六曲屏風〉

主名称: 紙本金地著色泰西王侯図〈/六曲屏風
指定番号 1884
枝番 00
指定年月日 1988.06.06(昭和63.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 絵画
ト書
員数 一双
時代区分 桃山
年代
検索年代
解説文: ヨーロッパ王侯武将十二図に描く押絵屏風である。王侯たちは、すべて華美な宝飾のついた装束武装し概ね若い侍者伴い侍者よりもひとまわり大きな姿で、自然ないし古典建築背景に、描かれる特定の人物描いたかどうかは明らかでなく、画中の紋章からオーストリア大公アルベール原画となった思われる銅版画からイスラエルダヴィデローマ皇帝オットー、ウェスパスィアヌスなどが比定されるにとどまる。
 近い形式泰西王侯図には、ボストン美術館所蔵の六曲屏風一隻群馬県満福寺所蔵二幅重要文化財)などがあるが、十二図を数え本図は、最もよく制作当初形式伝えると思われ、貴重である。
 人物の曲線的な姿態優美な顔立ち手つきは、他の初期洋風画同様、マニエリスム様式影響受けた特徴を示すが、人体プロポーション動きのあるポーズ比較破綻なく描きこなしている点に、本図すぐれた画技認めることができる。
 また、向かって右第二扇に描かれに、「IHS」というイエズス会会章表されているのは、他の世俗的な主題扱った初期洋風画に例がなく、この点で本図は、これらの絵画イエズス会との関係を示唆する重要な資料といわねばならない
 なお、向かって右第六扇のカンテラ下げ従者原画として『福者イグナチウス・ロヨラ伝』(一六一〇年刊)中の一図を考え本図制作時期一六一〇以降、とする説がある。この論拠はさらに検討要しようが、他の銅版画刊行年から、およそ一六一〇年代前半ころの作と推測することは可能であろう
 山形県小沢家旧蔵庄内藩酒井家より下賜されたという伝承があった。明治三十年代まで六曲屏風一双形状であったというが、その後はめくりの状態で伝えられた。戦後所在不明であったのを、一昨年長崎県購入し屏風改装したのである



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