ほととぎす【時=鳥/子=規/杜=鵑/不=如=帰/郭=公】
読み方:ほととぎす
[名]
1 カッコウ科の鳥。全長28センチくらい。全体に灰色で、胸から腹に横斑がある。アジア東部で繁殖し、冬は東南アジアに渡る。日本には初夏に渡来。キョキョキョと鋭く鳴き、「てっぺんかけたか」「ほぞんかけたか」「特許許可局」などと聞きなし、夜に鳴くこともある。自分の巣をもたず、ウグイス・ミソサザイなどの巣に托卵する。古くから春のウグイス、秋の雁(かり)とともに和歌に詠まれ、また冥土に往来する鳥ともいわれた。別名が多く、文目鳥(あやめどり)・妹背鳥(いもせどり)・黄昏鳥(たそがれどり)・偶鳥(たまさかどり)・卯月鳥(うづきどり)・早苗鳥・勧農鳥(かんのうちょう)・魂迎鳥(たまむかえどり)・死出田長(しでのたおさ)などがある。杜宇(とう)。蜀魂(しょっこん)。しき。とけん。《季 夏》「—大竹藪をもる月夜/芭蕉」
2 (「杜鵑草」「油点草」などと書く)ユリ科の多年草。本州以南の山野に自生。高さ約60センチ。茎はやや斜めに伸び、葉は長楕円形で先がとがり、基部は茎を抱く。9月ごろ、6弁花を上向きに開く。花びらは白地に紫の斑が散り、1の胸模様を思わせる。《季 秋》
ほととぎす 【時鳥・杜鵑・不如帰・子規】
ホトトギス
(時鳥 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/12 02:30 UTC 版)
ホトトギス(鵑、学名:Cuculus poliocephalus)は、カッコウ目・カッコウ科に分類される鳥類の一種[注釈 1]。特徴的な鳴き声とウグイスなどに托卵する習性で知られている。日本では古来、様々な文書に登場し、杜鵑、杜宇、蜀魂、不如帰[注釈 2]、時鳥、子規、田鵑など、漢字表記や異名が多い。季語では夏を示す[1]。
注釈
- ^ 「ホトトギス目ホトトギス科」と書かれることもあるが、カッコウ目カッコウ科と同じものである。
- ^ 「杜鵑」「杜宇」「蜀魂」「不如帰」などは、中国の故事「杜鵑の啼血」にちなむ。故事の節で説明。
- ^ 家康の句にある郭公(ホトトギス)とは前田利家のことを指し、家康は利家が死ぬのを待っていたとする説がある[要出典]。
- ^ ただしこの句は、根岸鎮衛の著になる『耳嚢』にある紹巴の句「なかぬなら鳴かぬのもよし郭公」と同趣向である。また織田信長の七男・織田信高の系統の旗本織田家の末裔であると自称している(彼が織田信高の子孫にあたるという第三者視点での明確な証拠は本人家族どちらからも全く明示されていない)フィギュアスケート選手の織田信成も、テレビ番組のインタビューにおいて、信長を詠んだ句への返句として「鳴かぬなら それでいいじゃん ホトトギス」と、松下と同じような句を詠んで話題になった。なお種田山頭火は「鳴かぬなら鳴かなくてよいホトトギス」のパロディを作っている。(『草木塔』所収)
出典
- ^ “トピックス:公益信託 サントリー世界愛鳥基金”. www.koueki-suntory-aityou.jp. 2024年5月12日閲覧。
- ^ 加藤徹『怪力乱神』中央公論新社、2007年8月10日、161-164頁。ISBN 978-4-12-003857-0。
- ^ 「夜話のとき或人の云けるは、人の仮托に出る者ならんが、其人の情実に能く恊へりとなん」として、「「郭公を贈り参せし人あり。されども鳴かざりければ、 なかぬなら殺してしまへ時鳥 織田右府 鳴かずともなかして見せふ杜鵑 豊太閤 なかぬなら鳴まで待よ郭公 大権現様」
- ^ 『普通切手の一部券種で使用している書体の変更』(PDF)(プレスリリース)郵便事業株式会社、2010年11月29日 。2022年6月9日閲覧。
- ^ “普通切手の一部券種の販売終了” (PDF). 日本郵便株式会社 (2015年9月1日). 2022年6月10日閲覧。 “別紙1”
- ^ “都道府県の鳥について”. 日本鳥類保護連盟. 2013年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月27日閲覧。
- 1 ホトトギスとは
- 2 ホトトギスの概要
- 3 形態
- 4 天下人とホトトギスの喩え
- 5 脚注
時鳥(ほととぎす)
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