庖刀式とは? わかりやすく解説

庖刀式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 14:05 UTC 版)

高橋神社」の記事における「庖刀式」の解説

全国高橋姓の人物の発展と食の技術向上を願って毎年5月古式包丁さばきである大草流包丁道披露する「庖刀式」が行われる。「庖刀式」は古来より行われていたが廃絶していた。しかし、2015年より神事として復活して行われるようになった

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庖刀式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 04:46 UTC 版)

大草流庖丁道」の記事における「庖刀式」の解説

大草流庖刀式は厳粛な祈り儀式見世物ではない。儀式参加した人々は、身分立場の違いこそあれ決し観客ではなく参加者であり、それを正式には参禱者と言う。つまり共に祈る人たちなのである今でも儀式人以外の参禱者たちにも何らかの役目求める事は多く残っている。例え黙祷である。黙祷では、黙祷求める人も、求められる人も皆参加者であり、観客存在しないのであるかつては庖刀式だとか庖丁式とか言う言葉はなかった。ただ、儀式における庖丁作法伝わってきただけである。その儀と言うのは決して庖刀式ではない。一つ儀式張った行事である。その行事の中の一部分庖丁人役目があり、その時その時作法次第の事を後になって庖刀式と呼んでいるに過ぎない大草のその行事の中で、最も大切なものとして祈り、つまり奉禱の主旨があり、それを念頭に置かない大草儀式誤解を招く大草の庖刀作法一部分だけを取り上げれば、間違いなく庖刀の儀式作法だから庖刀式と言うのもあながち間違いではないが、室町時代古文書紐解いても庖刀式と言う言葉出てこない。大草の庖刀式は、細かい孤儀と言われる儀式組み合わさって一つの庖刀式になっている。では、庖刀式は幾つの弧儀によって成り立っているかと言うと基本的に五つの弧儀が組み合わさってできている。一般的には、それが庖刀式だと思われている部分も庖刀ノ儀と呼ばれる一つの弧儀でしかない。しかし、この部分庖丁人である以上、最も重要である。色々な弧儀のうち、他の部分省かれる事があっても、庖刀ノ儀は省かれる事はなく、庖刀ノ儀は大草儀式主要部分である。その庖刀ノ儀もまた、さらに細分化される。庖刀ノ儀は大きく三つ部分からなる初め部分を「かかり」と言う真ん中部分を「庖刀」と言い神仏への供物を庖刀でもって捌く最後部分は「おさめ」と言い、その捌かれたものを捧げて式具を納めて終わる。 大草伝承にある花の御所での祈り事は、猿楽狂言影響も受け、高度な納式形態練られた時もあったと言う基本的な儀式構造原型はこの時期固まったと言われる。しかし、ある時点時代同じくしたとは言え猿楽狂言徹底的に違うのは観客の有無である。猿楽狂言には、必ず観客存在したのに対し大草儀式観客と言うものは存在しなかった。 庖刀式は、カツオキジなどを庖丁刀真魚箸(まなはし)を使い一切手を触れことなく捌くもので81の手がある。また、捌いた後の切り身の置き方に種類があり、その座の趣向吉凶などに合わせて組み合わせ変えるまな板は、漢字俎板などとも書くが大草流では盤(ばん)と言い元来一木造りまな板作られた盤を使用する大草流神仏分離前の神仏習合時代確立したため、密教修験道時宗神道との関連深く、式の最中呪文唱えたり、声を出さず念じたりもする。 呪文一例沙伐応 さばおー 沙伐応 さばおー 美護霊施 みれごれせ 反多迷里 はんためり 護霊施 ごれせ 畝般汰 むれはんた 道道多羅とうとうたらり多羅里 とうたらり」 この他諏訪大社真言唱える例などがある。 大草流では「真」、「行」、「」の三つの型(三才)がある。 真の型は神社仏閣、またはそれに匹敵する正式な場所で行うもので、装束古式則って行われる。その伴奏音曲は必ず雅楽とされ、曲目も「越天楽」や「平常楽」、少しくだけて「太食調」などが主だが、その時主旨(つまり三則五応・・・時、場所、場面何を、いつ、どこで、なぜ、どのようにして。)によって一様ではない場合もある。その動作姿勢は隠陽の構え日月のさばきなど種々決まっており、ほとんどその型通り行われる。 行の型は「真」より派手な型で、一般行事宴席などで行うことを許されるのはこの型が多い。その動作は、庖士によりその時々の創作多少加えられてもよい事になっている装束は「真」における装束でもよく、また十文字袴でもよく、の型の和服でもかまわない音曲も必ずといった規定は「行」にはないが、正式な雅楽真の型以外では使ってはいけないことになっているの型には原則として介添えがなく、庖丁運び三方供え一人行い装束も、もっとも簡単な和服たすき掛けということになっている。「」の音曲筝曲が多いが、時によっては詩吟行われることもある。また、音曲なしという場合もある。 以上、三つの型にそれぞれ「真」、「行」、「」の三つの型があり合計九つ仕分けになる(三才九式(さんさいこのしき))。庖刀式に使われる食材野菜であるが、これは真行草と関係なく用いられる。 盛載(せいさい)は、盛り付けの事で名称には、「久遠」とか「光琳」などのように三方(または盆、台等)へ盛った形が一つの字になることから来るもの、「飛龍(行、のみ)」などのように盛られたその形そのもの一つの意味を持つもの、「山沢」、「荒磯の慶」のように材料取り合わせに意味を持つもの、目的供養等)から来る名称等、その他様々ある。 庖刀式の動作振りは「構(カマエ)、決(キメ)、裁(サバキ)、断(タチ)、法(ハコビ)」の五か法に分かれ各々がまた数多くの型を持ち、更に、突(ツキ)、引(ヒキ)、滑(ナメリ)、掛(カケ)、返(カエシ)、捻(ヒネリ)などが絡みいくつか組み合わさって一つ小さな儀式形成される。それを「コギ(弧儀または孤儀と書く)」という。そのような「弧儀」がさらにいくつか組み合わさり、それらが流れるように続けて行われて初め一つの庖刀式になるのであるまな板各部の名称は図の通り言うが、心、上、向、目付、脇、前を総称して一心五位と言う大草流には家元という言い方はなく頭家(とうや)と呼んでいた。また、それとは別に式主(しきす)という言い方もあるのだが、これは単体行事式典頭目という意味である。

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