tempering
「tempering」の意味・「tempering」とは
「tempering」は英語の単語で、主に「焼きなまし」や「調整」などの意味を持つ。金属の硬度や強度を調整するための工程を指す場合や、一般的には何かを調整し、適度に抑制する概念を表すこともある。例えば、音楽における「tempering」は、音程を微妙に調整し、全体の調和を保つための手法を指す。「tempering」の発音・読み方
「tempering」の発音は、IPA表記では /ˈtɛmpərɪŋ/ となる。IPAのカタカナ読みでは「テムパリング」、日本人が発音するカタカナ英語では「テンパリング」と読む。この単語は発音によって意味や品詞が変わる単語ではない。「tempering」の定義を英語で解説
「Tempering」 is a process of heat treating, which is used to increase the toughness of iron-based alloys. It can also refer to the process of adjusting something to a more moderate level, such as tempering one's expectations or tempering the tone of a conversation.「tempering」の類語
「tempering」の類語としては、「moderating」、「adjusting」、「tuning」などがある。これらの単語も「調整」や「抑制」などの意味を持つが、使用する文脈によって微妙にニュアンスが異なる。「tempering」に関連する用語・表現
「tempering」に関連する用語としては、「annealing」、「hardening」、「quenching」などがある。これらはすべて金属の加工工程を指す単語で、「tempering」同様、特定の熱処理を指す。「tempering」の例文
1. The blacksmith is tempering the sword to increase its toughness.(鍛冶屋は剣の強度を上げるために焼きなましを行っている。)2. He is tempering his expectations for the upcoming event.(彼はこれからのイベントに対する期待を抑えている。)
3. The chef is tempering the chocolate to make it shiny and smooth.(シェフはチョコレートを艶やかで滑らかにするためにテンパリングしている。)
4. The engineer is tempering the tuning of the engine.(エンジニアはエンジンの調整を微調整している。)
5. The teacher is tempering her tone to not scare the students.(先生は生徒を怖がらせないように、話し方を調整している。)
6. The company is tempering its growth projections for the next fiscal year.(その会社は次の会計年度の成長予測を抑制している。)
7. The musician is tempering the pitch of the instrument.(音楽家は楽器の音程を調整している。)
8. The artist is tempering the colors to achieve the desired effect.(アーティストは望む効果を得るために色を調整している。)
9. The government is tempering its policies to address public concerns.(政府は公の懸念に対応するために政策を調整している。)
10. The scientist is tempering the experiment's parameters to get accurate results.(科学者は正確な結果を得るために実験のパラメータを調整している。)
テンパリング【tempering】
テンパリング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/31 14:37 UTC 版)
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テンパリング(英: tempering)とは
- 焼戻しのこと。
- 1から転じて、チョコレートを溶かして固める作業における温度調整のカタカナ語。こちらは「調温」とも呼ぶ。本項ではこちらについて記述する。
- 香辛料を低温の油で熱して香りを立たせる調理法。テンパリング (スパイス)。
概要
チョコレートの原料であるカカオバターは、高温からそのまま冷やしても、カカオの脂肪が緩く不安定な結晶構造を取ってしまう。このようなチョコレートは口当たりや見た目が悪くなってしまう。なめらかな口当たりと艶やかな見かけをもつ、高い品質のチョコレートを作るためには、チョコレートの温度を不安定な結晶の融点より上の温度に調整し、安定した結晶構造を充分に形成させてから冷やす必要がある。その作業をテンパリングと呼ぶ。
テンパリングには、温度計とチョコレートをゆっくりと加熱できる熱源が必要になる。一般には湯煎で行われるが、専用の装置も存在する。テンパリングには安定した結晶を一から作る方法と、別に用意したテンパリング済みのチョコレートを核にする方法の2通りの方法がある。前者では、まずチョコレートを50°Cに温めて完全に溶かし40℃前後まで冷ます。次に固さが出るまで撹拌するか、大理石台などの冷たい台に垂らし、カードで広げたり集めたりしてすり混ぜ、ボールに戻す。その後、テンパリングに適した温度(調温範囲という)まで慎重に加熱し維持する。なお、チョコレートの種類によって調温範囲には違いがあり、乳脂肪が混ざるほど調温範囲は低くなる。核を使う方法では、チョコレートを50°Cに温めて完全に溶かした後、35 - 38°Cまで冷まし、安定した結晶の核となる刻んだテンパリング済みのチョコレートを少し加え撹拌し、調温範囲を維持する。
テンパリングにかける時間は長すぎても短すぎても失敗につながり、撹拌の過不足も品質に影響が出る。テンパリング不足の場合は溶けやすく不安定になるが、テンパリングし過ぎると、きめが粗く艶のないチョコレートとなる。テンパリングの状態を確認するには、室温の皿やアルミホイルの上に取り出し薄く延ばしてやる。適切な状態なら数分で固まって見た目も均一で艶がある。テンパリングはチョコレートをコーティングや成形に使うための前作業であり、実際に使用するまで調温範囲の温度を維持しなければならない。
脚注
出典
参考文献
- Harold McGee 著、香西みどり 訳『マギー キッチンサイエンス』共立出版、2008年。ISBN 9784320061606。
関連項目
- ファットブルーム
- 日本における原産国表示 - 2019年9月19日、消費者庁は「食品表示基準について」「食品表示基準Q&A」を改正し、チョコレートの原産国はテンパリングが行われた国が原産国になるということが記載された。
外部リンク
テンパリング(予備結晶化)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 15:09 UTC 版)
「チョコレート」の記事における「テンパリング(予備結晶化)」の解説
作る時の温度も風味に非常に影響する。チョコレートに含まれるカカオバターの結晶にはI型からVI型までの6種類の型があり、融け出す温度は17℃(I型) - 34℃(VI型)の幅がある。同一の原材料であっても、型によって食感はまったく異なる。V型が最も美味しいともされる。 作る時の温度推移によって、それぞれの結晶の型の割合・率が変化し、食感・商品としてのランクが変わることになる。ある段階では○○度、次に□□度、その次に△△度と、いくつかの時点で変化させることになり、各段階の温度の組み合わせの数は非常に多くなる。温度設定・設計は品質に関わる重要なノウハウであり、大手製造者などでは企業秘密として扱っていることが多い。良いチョコレート作りを伝授する場面ではこれも伝える必要があるということになる。 カナダのチームは、V型に誘導できる最適なココアバターの添加物は、「飽和ホスファチジルコリン」と「ホスファチジルエタノールアミン」であることがわかった。これらをココアバターの0.1%ていどの割合で加え、20度まで急冷すると、V型の生成が加速、安定する。市販のチョコレートで実験すると、最適な微細構造と光沢を放つ表面、適度な硬さをもつチョコレートができた。2021年9月1日、イギリスの科学雑誌『Nature Communications』に掲載された。
※この「テンパリング(予備結晶化)」の解説は、「チョコレート」の解説の一部です。
「テンパリング(予備結晶化)」を含む「チョコレート」の記事については、「チョコレート」の概要を参照ください。
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