優
「優」とは・「優」の意味
「優」とは・「優」の意味には複数あり、代表的なものは「他よりも勝っている」「秀でている」などである。「優」という漢字一文字で成立する意味であり、教育において、上位の成績を修めた人を「優」と評価することが多い。また、「他より勝っている」「秀でている」という意味から転じて、「理想的」という意味にもなる。そして、「上品」「みやび」という意味もある。主に女性に対して高い評価を行う際に使用され、源氏物語にも登場する古い言葉「やさし」をルーツとしている。また、「手厚い」という意味もある。その他には、「役者」「芸人」を指す漢字としても使用される。「優」という漢字だけでも、役者または芸人を表すことは可能だが、他の意味との混同を避けるために、「俳優」「女優」など、他の形と組み合わせた熟語にすることが多い。また、「優」は、現代では、他者に対して思いやりがあるという意味の「優しい」という表現で使用されることが多い。その「優しい」に意味合いが近い、「物柔らか」「しとやか」といった意味もある。そして、「ゆったりしている」という意味も含まれている。
「優」は、「にんべん」に「憂」という書き方をする。「憂鬱」や「憂い」などの表現に使用されている「憂」という文字が入っているため、良くない意味の言葉だと考えられることも少なくない。しかし、「優」自体には、「憂」が持つマイナスのイメージは含まれない。したがって、「優」を悪い意味と考えるのは誤りだ。「優」の意味は、そのほとんどが、プラスのイメージである。
「優」の語源・由来
「優」の語源・由来には、「人」を表す「にんべん」と、「憂」が組み合わさってできたという成り立ちがある。「憂」という漢字は上から、頭を意味する頁と、心臓を表す心、脚を指す夂で構成されている。頭を抱えて悩んでいる人を表した象形文字が元であり、良くないことを考える、不幸に悩まされているという意味を持つ。その「憂」に「にんべん」が追加された「優」は、悩んでいる人や、不幸の中にいる人に寄り添える人を表す漢字である。そのような経緯から「優しい」という意味になった。また、思い悩んでいる人を励ますために、近くで踊を踊る人という意味にもなる。そのことから、役者や芸人を指す言葉になっている。「優」の読み方
#「優」の読み方とは「優」の読み方は、音読みと訓読みに分かれる。そして、訓読みの中には、一般的ではない表外読みも含まれる。
#「優」の音読み
「優」の音読みは基本的に、「ゆう」のみである。漢の時代の中国語の読みが、そのまま使用されている形だ。ただ、特殊な例として「う」という音読みもある。これは漢の時代よりも前に日本に入ってきた、呉音と呼ばれる読み方だ。あくまでも特殊な例であり、現代で「優」を「う」と読むことはほとんどない。
#「優」の訓読み
一般的な「優」の訓読みは、「優しい(やさしい)」あるいは「優れる(すぐれる)」のいずれかである。どちらも古語の読みが、漢字に当てられている形だ。「優しい(やさしい)」という読みは、古語の「やさし」が元になっている。ただ、「やさし」には、現代でいうところの「やさしい」という意味合いは含まれない。元々は「痩さし」という言葉で、身が細るほどの思いという意味だ。また、やせ細った姿を見られたくないという気持ちから「恥ずかしい」という意味にもなる。
その「やさし」に「優」の漢字が当てられ、後から「やさしい」という意味が追加された形である。したがって、読み自体には、現代で言うところの「優しい」という意味合いはない。そして、「優れる(すぐれる)」は古語の「すぐる」が元になっている。「優しい(優しい)」とは違い、古語の意味がそのまま反映され、秀でている、他よりも勝っていることを表す。
#「優」の表外読み
「優」という漢字の読みには、常用漢字の読み方として登録されているにもかかわらず、一般的に使用されることが少ないものがある。それは、表外読みという扱いになる。その中でも代表的なものは「まさる」である。「優」一文字で「まさる」と読む場合もあれば、送り仮名を付けて「優る(まさる)」とすることもある。一般的には「勝る(まさる)」が使用されることが多いため、「優る(まさる)」が使われる頻度は低い。だが、あくまでも常用であるため「優」を用いて「優(まさる)」「優る(まさる)」と表現することは間違いではない。そして、「まさる」と読む場合の意味は、「優れる」と同義となる。
また、「ゆたか」という読みも、表外読みである。送り仮名は必要なく、「優」一文字で訓読みの「ゆたか」となる。意味は、満ち足りている状態を指す。一般的には、「ゆたか」という表現の漢字として「豊」が使用される上に、「優」を「ゆたか」と読めることを知っている人が非常に少ない。そのため、「優(ゆたか)」が使用されることはまずないだろう。ただ、「優(まさる)」「優(ゆたか)」共に、主に男性の名前として使用されることは多い。そして、いずれも当て字だと誤解されることが少なくない。しかし、あくまでも常用漢字としての読み方であり、当て字ではない。
表外読みには、「優らぐ(やわらぐ)」という読みもある。「和らぐ(やわらぐ)」と同じ読みであり、意味も同義である。一般的には、「やわらぐ」という読みには、「和らぐ」という表現が使用され、「優らぐ(やわらぐ)」は表外読みの扱いだ。「優(ゆたか)」同様、「優らぐ(やわらぐ)」という読みを知らない人も多い。
表外読みの中には、特殊なものとして、「わざおぎ」という読み方もある。常用漢字の読み方として登録されているが、まず「わざおぎ」という言葉自体が一般的ではない。「わざおぎ」とは、こっけいな動きをして、神や人々を楽しませる役職の人を指す。そこから転じて、舞踊家や俳優を指すことばとして使用される。「優」単体で「わざおぎ」と読むことが可能だが、「わざおぎ」を漢字表記する場合、当て字で「俳優(わざおぎ)」とすることが多い。
「優」を使う熟語
#「優」を使う熟語を紹介「優」を使う二字熟語として代表的なものには、「優勝」「優秀」がある。どちらも優れているものを表す言葉であり、「優」が持つ「他社よりも勝っている」「秀でている」という意味が反映されている。そして、「上品」や「みやび」という意味は、「優美」「優雅」といった熟語に反映される。また、「手厚い」という意味が反映された熟語には、「優遇」や「優待」などがある。役者を意味する場合は、「俳優」「男優」「女優」「声優」などだ。
「優」を使用した四字熟語としては、「優柔不断」が有名。ぐずぐずして、決断ができない様子を表した熟語である。「優柔」には、ゆったりとしている、動作が遅いといった意味がある。「優」が持つ、「ゆったりとしている」の意味が反映されている熟語だ。「優」を使用した四文字熟語には、のんびりしている様子を表す優游涵泳や、それと同義の「優優緩緩」、世間から離れてゆったりするという意味の「優遊自適」など「ゆったりしている」という意味が使われているものが多い。
#特殊な読み方「優(う)」を使用した熟語
「優」を使用した熟語には、「優曇華 (うどんげ)」 や「優婆夷(うばい)」「優婆塞(うばそく)」といった特殊なものもある。一般的に使われることがない「優」の「う」という読み方は、このような熟語の読みとして用いられる。いずれも仏教用語であり、「優曇華」は三千年に1度花が咲くとされている、仏教の伝説上の植物だ。そして、「優婆夷」と「優婆塞」はどちらも、仏教の女性信者を指す。これらの熟語は、サンスクリット語の音を元にした当て字であり、「優」の意味は特に関係しない。
やさ【優】
やさ
やさ
やさ
ヤサ
ヤサ
ヤサ
鞘
- 家ノコトヲ云フ。〔第七類 家屋其他建造物之部・東京府〕
- 人ノ住居セル家ヲ云フ。〔第七類 家屋其他建造物之部・茨城県〕
- 普通住家-特ニ犯人潜伏ノ場所ニ限リ用ユル場合アリ。〔第五類 一般建物〕
- 人家、住居。
- 〔不〕人家のこと。住居のことを云ふ。
- 家店、人家、住居、内店。
- 家・世帯。
- さや(鞘)の転倒にして住居、居宅を云ふ。
- 住居の意。
- 住家。屋内。木賃宿。鞘は刀剣の納まる巣といふ考へから生じたるもの。「さや」の転読。
- 家。若桜、甲府、佐原、大口、岩出山、秩父、名古屋、小松、江差、魚津、弘前、清水 博徒、不良虞犯仲間。
- 他人の家。富山。
- 住所。小笠原 不良青少年仲間。
- 家住所。若桜、甲府、佐原、魚津、弘前、大口、岩出山、秩父、清水、名古屋、小松、江差、小笠原 博徒、不良虞犯仲間。
- 家、住居。〔一般犯罪〕
- 家、住居、居宅。さや(鞘)の反転語で、さやに身を納めるところより生じたとの説あり。〔盗〕
- 住居。
分類 ルンペン/大阪、不、不良青少年仲間、博徒、不良虞犯仲間、東京府、犯罪、犯罪者/露天商人、盗/犯罪、茨城県、露店商、香具師
弥左
名字 | 読み方 |
弥左 | やさ |
弥左
姓 | 読み方 |
---|---|
弥左 | やさ |
「やさ」の例文・使い方・用例・文例
- やさしい思いやり
- 彼のやさしい心づかいがガールフレンドを喜ばせた
- 彼の母のやさしさが父の厳格さを相殺するものとして働いている
- 子供をやさしく抱く
- 君が一言やさしいことばを言ったら奥さんをなだめることができただろうに
- その仕打ちは,時がたってもいやされないほどひどいものだった
- 環境にやさしい製品
- 環境にやさしい車
- 彼はやさしいやつだ
- 現実には創造することよりも批判することのほうがやさしい
- この手袋をすれば手を冷やさなくてすむでしょう
- 種が芽を出すときは土から水気を絶やさぬように
- ロッキングチェアはやさしい動きで揺れる
- 表面では彼はやさしそうだ
- 子どもたちは今,室内でお店やさんごっこの最中だ
- 亡き母はとてもやさしい人だった
- 彼はその物語をやさしい英語に書き直した
- 私の新しい上司はとてもやさしそうです
- 子供たちのためにその文をもっとやさしいことばで書き直してくださいませんか
- 郵便やさんがその郵便物を郵便受け口に滑りこませた
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