うどんげとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 生物 > 植物 > クワ科 > うどんげの意味・解説 

うどん‐げ【優曇華】

読み方:うどんげ

《(梵)udumbaraの音写優曇波羅」の略。霊瑞希有と訳す》

インド想像上植物三千年一度その花の咲くときは転輪聖王出現するという。

きわめてまれなことのたとえ。

クサカゲロウ類が産みつけた卵。短い柄についているので、花の(しん)のように見え1㋐になぞらえていう。吉兆とも凶兆ともいわれる。《 夏》「—やしづかなる世は復(また)と来まじ/草田男

クワ科常緑高木楕円形で先がとがる。花はイチジク同じく、壺状の花托包まれて、外からは見えない果実食用ヒマラヤ山麓・セイロン島などに産する

バショウの花のこと。


うどんげ

作者山上龍彦

収載図書蝉花
出版社集英社
刊行年月1995.4


うどんげ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/30 02:37 UTC 版)

うどんげは、植物の名前。梵語のउडुम्बर(uḍumbara)を語源とし、「優曇華」または「憂曇華」とも書かれる。実在の植物を示す場合、伝説上の植物を指す場合、昆虫の卵を指す場合とがある。

実在の植物

フサナリイチジクの枝と実

日本国内では熊本県山鹿市長崎県佐世保市のみに自生するアイラトビカズラ南アジア原産のクワ科イチジク属の落葉高木、フサナリイチジク英語版 (Ficus racemosa syn. Ficus glomerata) をウドンゲにあてる場合がある。

バショウの花をウドンゲと呼ぶことがある。

伝説上の植物

仏教経典では、3000年に一度花が咲くといい、その時に金輪王が現世に出現するという。『金光明経』讃仏品に「希有、希有、仏出於世、如優曇華時一現耳」とある。また『法華経』、『南史』にも出る。日本の古典文学では、『竹取物語』、『源氏物語若紫、『うつほ物語』などに用例がある。

近代文学では、岡本綺堂『半七捕物帳 人形使い』、蒲原有明『仙人掌と花火の鑑賞』、斎藤緑雨『かくれんぼ』、泉鏡花『白金之絵図』、田山花袋『道綱の母』、夏目漱石『虞美人草』などに用例がある。

現代文学では宮本輝『蛍川』などに用例がある。古典から現代まで、いずれも架空の花、すなわち前記の3000年に一度だけ咲く花として用いられている。先に架空の花の名として流通し、後に実在の植物名に用いられたからである。

2010年、中国江西省九江市廬山区の民家で18輪が咲いたと報じられた[1]

動物

右側に葉から飛び出して見えるのがクサカゲロウの卵。葉についているのはアブラムシで、クサカゲロウ幼虫の餌となることがある。

他の物に産み付けられた昆虫クサカゲロウの卵塊をいう。長い柄の先に1つずつ卵塊が付いたものが、時には数十個まとめて産み付けられる。地域によって異なるが、吉兆や凶兆として伝えられてきた。

脚注

関連項目


「うどんげ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



うどんげと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「うどんげ」の関連用語



3
待ち得 デジタル大辞泉
94% |||||


5
深山桜 デジタル大辞泉
56% |||||

6
デジタル大辞泉
50% |||||

7
草蜉蝣 デジタル大辞泉
50% |||||


9
デジタル大辞泉
32% |||||


うどんげのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



うどんげのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのうどんげ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS