みゆき (漫画)
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『みゆき』は、あだち充による日本の漫画作品。1980年から1984年まで『少年ビッグコミック』(小学館)で連載された。あだち充の代表作の1つであり、ラブコメディにスポーツを絡めた青春モノを得意とするあだち充作品群の中でも、本作は恋愛のみにスポットを当てている「ラブコメ」の王道作品であり[注 1]、主人公の若松真人とヒロインである2人の「みゆき」の三角関係を主題としている。また本作の漫画連載は、連載当時の実際の時間軸とリアルタイムでほぼ連動しており、作品の中での時季・年月経過と現実の時季・年月経過が同じで進行していた。そのため主人公など登場人物も高校生から受験浪人を経て大学生になるなど現実の時の流れに合わせて成長しており、(連載期間である)1980年から1984年までの4年間が作中で描かれている。
注釈
- ^ 連載されていた少年ビッグコミックでも本作は「衝撃度ナンバー1 ラブコメ」などと銘打たれていた(1980年11月14日号など)
- ^ なお、石井は『みゆき』がヒロイン2人の設定とは真逆の男性2人を主役に据えた作品が、野球漫画の『タッチ』だったと、『「少年マガジン」編集部で伝説のマンガ最強の教科書 感情を揺さぶる表現は、こう描け!』で記している[2]。
- ^ 中島みゆきの他には香坂みゆきなど。
- ^ 作中で知ったという描写はないが、作者が竜一親子を介して読者に説明したと思われる
- ^ 作中では真人が2年から3年に上がる時にクラス替えがなかったとのことで、2年B組の生徒たちはそのまま3年B組に所属となっている。
- ^ 通称「みゆき病」。
- ^ 作者・あだち充によると、変態AB。なお、主要登場人物がみなAB型なのは作者のあだち自身がAB型のため。
- ^ そのため料理はもちろん家事のほとんどは彼女が担当しており、几帳面にこなしている。
- ^ 冷静なみゆきが感情的になるのは主に真人への悪口と真人と鹿島の仲のことを第三者から聞かれることで、事実「お兄ちゃんの敵はみゆきの敵」とも公言している。
- ^ また、この他にも今日子の命日の供え物のことで真人に八つ当たりしたり、テスト勉強で寝不足になった竜一の努力を身勝手な理由で踏みにじった中田先生を激しく責め立てたりもした。
- ^ 中学時代には編物コンクールで優勝したことがある。
- ^ 表向き、“うっかり大学の入学手続きを忘れた”ということにして浪人生となる。
- ^ 「みゆき病」の第一罹患者。
- ^ 年齢は当初「30ン歳」と表記されていたが、その後誕生月日と1983年に36歳ということが判明。生年は逆算によるもので、登場時の年齢は本作が1980年の夏休みに開始したことを踏まえて。
- ^ 本作の連載中、実際のサッカー日本代表チームはロサンゼルスオリンピックの出場権を逃している。これを受けて本作では、本編中のコマで「この物語はフィクションで、実在の人物・団体とは関係ありません」という注意事項が書かれ、沢田のオリンピック出場を目指す設定は継続された。
- ^ 12月24日のシーンでは真人とみゆきが和人との食事のため空港に向かおうとする様子が描かれるのみ。正月3が日のシーンでは、本人は親子3人で過ごすつもりで若松家に戻るが、事前に帰ることを伝えていなかった。鹿島家と泊りがけの旅行から帰宅した真人とみゆきは、和人の「バ~カ 3日で帰った父より」という走り書きで、父が三が日に帰宅していたことを知る。
- ^ 実際にはその後「1984年時点で、刑事生活24年目」と書かれており、逆算により登場時は20年目となる。
- ^ 独身の10代男性が好きな女性の誕生日におもちゃの指輪を渡し、女性がOKなら男性の誕生日にクッキーをお返しするというもの。その後男性が20歳になった時に先の女性を迎えに行くことになっている。みゆきはこのしきたりを知らずに過去に偶然クッキーを渡した。
- ^ 村木によると「妹が人に自慢できる容姿をしていなかったから、真人たちに存在を明かさなかった」としている。
- ^ ただし鹿島はこのアンケートに参加していない(第32話)
- ^ ちなみに化粧坂からそう遠くない場所に母の墓がある。母の命日は11月末ごろか12月初旬。母の好物は、ビワ。(第25話)
- ^ 1年留年しているため本来なら18歳になるはずだが設定ミスと思われる。
- ^ ZYYGのドラマーで同姓同名の藤本健一とは異なる。
- ^ 竜一の素行の悪さから職員会議で「夏休み最終日の特別テストで合格点を取らなければ退学にする」というもの。
- ^ 原作では初もうでの設定だが、アニメでは初夏に行われた地元のお祭りの日に変更されている。
- ^ 原作では第2巻第8話「海辺の一夜」で真人と鹿島が海辺の洞穴で一夜を明かした話を、その後村木がクラスメイトに噂を広めているが、アニメでは若松家の隣人が偶然洞穴に訪れて2人を写真に収めたことで噂が広まるという展開に変更されている。
- ^ アニメではこの回の終盤に夏休みが終わり、2学期が始まる。
- ^ 原作では真人が高校3年生の頃の話。原作より占い師とその恋人の出演シーンが大幅に加筆されている。
- ^ 原作では春に開かれた体育祭が、アニメでは秋に変更されている。
- ^ 原作では真人が2年生の学年末(3月頃)の話だが、アニメでは2年生の秋の文化祭に変更されている。
- ^ この回の前半には、原作にはない真人とみゆきがみゆきの実母の墓参りのため鎌倉に行くシーンが追加されている。みゆきの実母の墓は原作(第5巻第12話「墓参」)では和型の墓石だが、アニメでは実母がキリスト教徒の設定になったのか十字形の墓石に変更されている。
- ^ この回では短期間だが、鹿島がファストフード店でアルバイトする。
- ^ 原作では夏休み前だが、アニメでは1月頃に変更されている。
- ^ 原作では真人が高校3年生の夏休みに避暑に訪れる設定が、アニメでは冬山でスキーなどを楽しむ設定に変わっている。
- ^ 原作では1月1日の話だが、アニメでは2月9日(みゆきの誕生日)より後の話に変更されている。
- ^ 真人のクラスメイトの井上は、原作にはない生物部所属という設定が追加されている。
- ^ なお、1983年9月までは実質TBS系列とのクロスネットの状態であったため、1983年9月まで遅れネットで対応していた。
- ^ 『MSXマガジン』1984年7月号では「5月25日に近所のレコード店に行って買ってください」と言及がある[44]。また、『MSXマガジン』1984年9月号におけるテープ版の紹介記事では『レコードも同時発売だ』と記されている[45]。
出典
- ^ 第1巻第1話「海辺の再会」。
- ^ 第1巻第2話「兄と妹」、第3話「新学期」。
- ^ 第1巻第4話「日曜日」、第5話「誕生日」。
- ^ 第1巻第7話「父兄、真人くん」を中心として、みゆきの編入試験の合格とみゆきが戸籍抄本を取りに行こうとする所やみゆきの高校初登校日などのいくつかのシーンで再構築されている。
- ^ 第1巻第6話「デート」、第8話「約束」。
- ^ 第1巻第9話「初もうで」。
- ^ 第1巻第10話「ハプニング」、第11話「ビキニ」。
- ^ 第2巻第3話「独身教師」、第11話「復活宣言」。
- ^ 第1巻第13話「竜一、恋の策略」の若松兄妹と竜一の喫茶店「ドラゴン」でのシーンや、第14話「春の訪れ」と第15話「春休み」のピクニック参加にまつわるエピソードを再構築したもの。
- ^ 第1巻第17話「エッチとスケベ」。
- ^ 第2巻第6話「海がよんでいる」。
- ^ 第2巻第7話「2年目の夏」、第8話「海辺の一夜」。
- ^ 第2巻第9話「くもりのち晴れ」。
- ^ 第2巻第14話「震度1」、第15話「一人っ子」。
- ^ 第2巻第19話「ミラクル竜一」。
- ^ 第3巻第15話「占い狂騒曲」。
- ^ 第2巻第12話「一人ぽっち」、第13話「テレフォン・トラブル」。
- ^ 第2巻第4話「二人三脚」。
- ^ 第3巻第6話「板ばさみ」、第7話「ひとつ屋根」。
- ^ 第3巻第1話「恋のリハーサル」、第2話「演技と真実」。
- ^ 第2巻第1話「おしかけ母さん」。
- ^ 第3巻第9話「ラブレター」、第10話「夏の行方」。
- ^ 第2巻第18話「ロンリー・バースデー」。
- ^ 第3巻第11話「それぞれの夏」、第12話「迷い狼」。
- ^ 第2巻第16話「元旦の珍客」、第17話「I Love MIYUKI」。
- ^ 第3巻第8話「ムフフ写真展」。
- ^ 第3巻第5話「男の点数」。
- ^ 第3巻第13話「おふくろさん」。
- ^ 第3巻第18話「紛失」、第19話「戸籍抄本」、第4巻第2話「時限爆弾」、第3話「切なる思い」から、それぞれみゆきの戸籍抄本と真人のクラスメイトの井上のエピソードを再構築したもの。
- ^ 第3巻第14話「恋の酸素不足」。
- ^ 第2巻第2話「親と兄妹」と、第3巻第4話「進路」の若松和人のエピソードを再構築したもの。
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