『StrikerS』におけるなのは
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「高町なのは」の記事における「『StrikerS』におけるなのは」の解説
『A's』から10年後、親友のはやてが設立した本局古代遺物管理部「機動六課」に出向となり、「スターズ分隊」の隊長と六課内の新人魔導師の教育を勤める。優しく面倒見のいい性格は相変わらずで、上司、同僚、後輩を問わず広く信頼されている。 本編から4年前の空港火災時にスバル・ナカジマを助けており、それ以来スバルにとって憧れの人物でもある。スバル、ティアナ、エリオ、キャロら新人フォワード一同を一人前に育て上げることに情熱を注いでいる節があり、彼女達を守ると誓っている。 「模擬戦で徹底的にきっちり打ちのめした方が、教えられる側は学ぶことが多い」という戦技教導隊の教育方針に基づいたやり方の訓練を行っている。訓練メニューは基礎と模擬戦が中心で、確実に新人達が強くなるメニューを組んでいるようだ。過去のある経験からか、教え子達を「何があっても壊れないように育て上げる」ことを第一とし、無茶を繰り返した末に体に後遺症を遺した自身のようにはなって欲しくないという気持ちを持っている。とはいえスバル達のような期待値の高い相手には、にこやかな笑顔で常識離れしたハードメニューを課している。 バリアジャケットは長時間使用、汎用性を重視したアグレッサーモードという形態をとっている。その他に純戦闘用のエクシードモードが存在する。 9歳のころの魔法との出会い以来、常人離れした内容のハード・トレーニングや頻繁な実戦への参加などの無茶を続けてきた結果、彼女の体には負担が溜まって行った。当時の技術力ではカートリッジシステムも不安定な物であり、体への負荷を無視して自身の限界値を無理やり引き出すエクセリオンモードの使用などがそれに拍車をかけた。ある意味では、通常の魔道師には対応不可能なレベルでの魔力運用を「こなせてしまう」天性の魔法の才能が、彼女自身と周囲の人間の認識を甘くする一因になったともいえる。闇の書事件終結の2年後、11歳の冬に今まで溜めてきた無茶と負担のツケがまわり、任務中の僅かな反応の遅れから瀕死の重傷を負ってしまう。一時は空を飛ぶことも歩くことすら不可能になる危険性もあったが、半年間の過酷なリハビリを経て回復。復帰後にランクS取得。それゆえに新人達には無茶をして欲しくないと考えており、スバルとティアナが、なのはの作った訓練メニューを無視して過剰な特訓を繰り返し、なのはとの模擬戦時に無茶な戦法を取った際は、前に語ったようにティアナを「徹底的にきっちり打ちのめした」(その際のなのはの表情は、TV版とDVD版で大きく異なっており、TV版では明らかに怒りを露にしていたが、DVD版では無表情)。なのは自身、模擬戦の後もティアナのことをかなり気にかけており、周りからは「不器用」と評されている。 第13話以降、六課で保護した身寄りのないヴィヴィオの母親代わり(保護責任者)となり、面倒をみることとなった。このため、現在は同室に3人で寝起きしている。当初はヴィヴィオを預かることに関して多分に義務感が占めており、「ずっと一緒にいられたら嬉しいが、本当に良い行き先で幸せになって欲しい」という理由で受け入れ先を探し続けていたが、自分に懐くヴィヴィオと共に暮らす中で、次第に「母」としての愛情に目覚めていく(メガミマガジン2007年9月号特集)。後に、ヴィヴィオが「なのはが本当の母なら良いのに」とこぼした際には「そうだね」と返すなど相当に情を移している面も見せ、次元世界を守る管理局の魔導師としての使命感と、ヴィヴィオへの愛情の板ばさみになっている様子が見受けられる。また、なのは本人としては割と厳しく接しているつもりらしいが、それが教育方針から来るものか、受け入れ先が見つかったときの別れを想定してのことかは不明である。第18話においてさらわれたヴィヴィオを思う彼女には深い悲しみが、そして目には涙があった。 都築曰く、なのははどちらかというと子供の世話は苦手だが、フェイトやはやてに比べると現実感のある母親。上記の描写も「親子の関係とは、何かをしてくれたから好きなのではなく気がついたら大切だった」という都築の親子観や、「なのはには、ヴィヴィオ救出においても仕事としての面を優先せねばならない、という葛藤がある」を意識したものと考えられる。 対ゆりかご戦ではヴィヴィオのいるゆりかごの攻略隊として参戦。立ちはだかる大量のガジェットを撃破しながら彼女の救出に向かう。玉座近辺ではディエチの待ち伏せを受けるも、ブラスター1モードでの砲撃勝負に打ち勝ちディエチを捕縛する戦果を挙げる(その際、ディエチはそのあまりの威力に「本当に人間か?」と驚きをもらした)。その後「聖王」として覚醒したヴィヴィオを止めるため、フェイトにも禁じられていたブラスター・システムを更に開放する無茶を敢行。ヴィヴィオの猛攻に圧倒されるが、それは戦いながらワイド・エリア・サーチを展開してクアットロの索敵に集中していたためであった。そして探索成るとカートリッジ5発消費の「カベ抜き」ディバイン・バスターによって最深部まで隔壁ごと撃ち抜いてクアットロを昏倒させた。それでも止まらず自動的に戦い続けたヴィヴィオに対し、スターライト・ブレイカー全方位発射という荒技でその力の源となっていたレリックを破壊、ついにヴィヴィオを保護することに成功する。そうして力を使い果たし閉じ込められたなのは達を救出に来たのは、精魂込めて鍛え上げたスターズの教え子2人であった。 第26話エピローグで、ヴィヴィオを養子として正式に引き取り親子となる。機動六課解散後に昇進提案があったものの辞退。戦技教導官の空戦魔導師として現場に残り続けた。ドラマCDで語られたJS事件後のアフターストーリーでは、ここまでの無茶が祟って身体に後遺症を抱えてしまったことが語られている。そのときに主治医でもあるシャマルに長期の療養を勧められるが、この手の傷は休んでも完治しない可能性があること、「落ちてから後悔しても遅いとよく言われるが、そもそもずっと飛び続けていることはできないのだから、飛ぶことをやめるときまでに何を残せるかだと思う」という持論を話し、第一線を退かないという決意を口にした。 全話に登場するが、第24話「雷光」だけは台詞がなく、三作全52話で唯一EDキャストにクレジットされていない回となっている。
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