『バイブス』編集部・興都館関係者
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「重版出来!」の記事における「『バイブス』編集部・興都館関係者」の解説
黒沢 心(くろさわ こころ) 演 - 黒木華(幼少期 : 松田苺) 本作の主人公で、漫画雑誌『週刊バイブス』の新人編集者。日本体育大学出身。 素直で真っ直ぐな性格でお節介。担当作家でなくても、他の漫画家に何か問題があると、何とか解決しようと突っ走ってしまう傾向があり、度々同僚に止められている。 第四話では同人誌即売会『COMITIA』での出張漫画編集部で心が所属する『バイブス』に持ち込みしに来た中田伯という新人を発掘する。その時は絵が他の漫画家と比べド下手だったが、中田が描く漫画から溢れ出る不穏さに何かを感じ、担当する事となった。最終的に中田のデビュー作品『ピーヴ遷移』を重版にまで持ち込む。 第三話で高畑一寸の担当編集者となる。 五百旗頭 敬(いおきべ けい) 演 - オダギリジョー 『バイブス』副編集長で、心の指導係。担当は三蔵山龍、大塚シュート。心に引き継ぐまで高畑一寸を担当していた。常に平常心を保つよう心掛け、声を荒らげるようなことは滅多にない。しかし状況によっては、相手を慮り自身の感情を抑えた言動が裏目に出て、冷徹と受け取られてしまうこともある。離婚経験あり。 入社当初は文芸部の所属で、任せられた仕事が社長・久慈が大切にしている「宮沢賢治詩集」の再編であった。その折に久慈から聞かされた生い立ちや“本”に対する想いに感銘し、その姿勢を尊敬している。以来、久慈が信条としている善行の積み重ね≒運を蓄える、を自らも実践している。 小泉 純(こいずみ じゅん) 演 - 坂口健太郎 興都館コミック営業部で、『バイブス』作品の営業を担当する。入社時に希望した部署に配属されず、3年間転属願いを出し続けても叶わず、仕事に覇気がなかった。営業先では「ユーレイ」とまで呼ばれる程、存在感は希薄であった。しかし、心のサポートを得て、地味で根気の要る営業活動の末「タンポポ鉄道」をヒット作に押し上げたことで、入社以来初めて味わう達成感に感じ入った。以来、“仕事”に対する姿勢や意識が変わり始めた。 第三話以降では心に想いを寄せている事を窺えるような描写が幾つかある。 和田 靖樹(わだ やすき) 演 - 松重豊 『バイブス』編集長。阪神タイガースの熱狂的ファンで負けると機嫌が悪い。なんでも野球に当てはめる癖があり、なんでも柔道に当てはめる心とは、ある意味息が合う。 かつては『コミックFLOW』の副編集長であったため、当時の安井の編集業に対する情熱と苦悩を目の当たりにしており、後の安井のスタンスに対しても理解し信頼している。 壬生 平太(みぶ へいた) 演 - 荒川良々(幼少期 : 森遥野) 陽気で威勢のいい『バイブス』編集者。担当は成田メロンヌ。漫画への愛は編集部内でも随一。心とは食の趣味が合う。食べ物をモチーフにしたプリントTシャツを好んで着用している。 幼少期より優秀な兄と比較されたり、友人らにからかわれることが多かった。それらのコンプレックスや孤独感から現実逃避するように漫画に夢中になり、挫けそうな気持ちを支えてくれる心の拠り所にしていた。 菊地 文則(きくち ふみのり) 演 - 永岡佑 『バイブス』の編集部と契約しているフリーランスの編集者。担当は八丹カズオ。個性の強い『バイブス』編集部の面々と比べると物腰も柔らかく大人しい印象であるが、内に秘めた漫画への情熱は、誰にも引けをとらない。 以前は興都館社員で『コミックFLOW』の編集部に所属していた。『コミックFLOW』廃刊とともに版権部へ異動の内示を受けるが、八丹の担当編集を続けたいとの思いで興都館を退職し、フリーランスに転身した。巨人ファンだが和田の手前、秘密にしている。 安井 昇(やすい のぼる) 演 - 安田顕 『バイブス』のベテラン編集者。担当はオーノヨシヒト、タマルハイツ。数字のみを評価する実利主義者で、成果を出すため非情に徹し、時には他者の手柄を横取りしたり、漫画家に対し無茶な指示を出したりするため、“ツブシの安井” “新人ツブシ”の悪名がある。しかし“利益を生む漫画”を見定める仕事ぶりは目覚ましく、ヒット作を数多く送り出している。ボーダー柄の服を好んで着用。 “編集業はビジネス”と言うスタンスを貫いており、常にドライで感情に流されず、誰に対しても冷淡で、仕事に関してはどちらかと言えば非協力的。そのため、彼の担当した漫画家は全員、その後廃業したり移籍したりしている。一方で、家族に対しては良き夫・良き父であり、SNSのミニブログでは、家族愛に溢れた写真満載のアカウントを持ち、頻繁に更新している。また匿名で「編集者残酷物語」のアカウントも作っており、彼の本心を垣間見ることができる。 かつて『コミックFLOW』の編集部に所属し、心と同様、漫画家との信頼関係を築き情熱を持って編集業に励んでいたが、廃刊決定を機にその信頼関係が破綻。会社の上層部が求める成果を出せず、漫画家や一会社員たる編集者の拠り所である雑誌とその編集部を失い、それまで注いだ情熱が無駄になり、また仕事優先で家庭を顧みなかったため家族崩壊の危機にも陥った苦い経験から、漫画家や雑誌を守るべく割り切った冷徹な編集姿勢へと切り替え、仕事より家庭を優先し、黒字を出し続けることを最重視するようになった。そのため、時に漫画家から罵倒され傷つくことがあっても、涙を堪えて冷静を装う。時折、かつて仕事に情熱を注いでいたころのことを思い出しては、冷徹な現在の自分の仕事ぶりをどこか寂しく自嘲している。 久慈 勝(くじ まさる) 演 - 高田純次(青年期 : 平埜生成) 興都館社長。心の入社面接の日に清掃員のいでたちで館内を巡回していた。人物を見る眼力は鋭く定評がある。「諸分野の勝負師と呼ばれる者は、揺るぎない体軸が一本通っていて不測の事態にも正対して切り抜けられる武運を持っている」と考えており、そのような人材が出版業界にも必要だと思っている。心を初めて見かけた時にその直感が働き、最終面接に挑んでいた心を試してみようと掃除用具を振りかざして襲撃するも、臆することなく反射的に対応した心に背負い投げされる。 とある炭鉱町の出身で、医者を志望し中学の担任からも高校進学を勧められていたが、貧しい家庭故に進学を諦め炭鉱夫となり、喧嘩と博打に明け暮れる日々を送っていた。しかし金欲しさに脅した老人(後述)から諭され、不良グループと決裂するに至り、上京を決意。町工場の同僚から貰った宮沢賢治詩集に感銘を受け、それ以降頻繁に図書館で様々な本を借り、寸暇を見付けて読書に没頭。そして一念発起し、大検を受験して大学に入学・卒業した後、興都館へ入社する。「本が私を人間にしてくれた」「たった一冊の本が人生を変えることもある」と常に本への感謝を抱いており、その“恩返し”のためにより多くの読者へ本を届けたいとの信念を持つ。 年に1回、古紙のリサイクルセンターを訪れ、自社において廃棄処分になった新刊本の最後を見届け、それを自身への戒めとしている。 岡 英二(おか えいじ) 演 - 生瀬勝久 興都館コミック営業部部長。和田とは同期入社だが、片や営業部、片や編集部と、「部数決定会議」では立場上とかく和田とは対立しがちである。しかし、良い漫画を見抜く力は和田にも引けを取らず、日頃の用心深さとは打って変わり大々的なキャンペーンを仕掛け、和田を感服させることもある。入社時から自ら経験した戦略や些細な情報をも手帳(通称・忍法帳)に手書きで書き留め、活用し続けている。営業という仕事に誇りを持って取り組んでおり、覇気のない部下の小泉に痺れを切らすこともあるが、そんな小泉を決して切り捨てず、厳しく、そして根気よく指導を続ける。 栗田 演 - 小松利昌 営業部。 伊東 演 - 中村無何有 営業部。
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