『エッダ』とは? わかりやすく解説

『エッダ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/20 06:51 UTC 版)

フレイ」の記事における「『エッダ』」の解説

『ギュルヴィたぶらかし』37章および『スキールニルの歌』は、一目惚れした巨人女性ゲルズ手に入れるため、召使スキールニル巨人の国に遣わせ、その褒美として自分のもつ勝利の剣手放す経緯語っている。『スキールニル-』では、スキールニルに暗い揺らめく炎越えられる馬も与えており、そのためスキールニルゲルズの館を囲む炎を乗り越えることができた。この時フレイ手放した剣は「愚かな者が持てばなまくらだが、正しい者(もしくは、賢い者)が持てばひとりでに戦う」といわれていた。勝利の剣俗称で、固有名詞不明であるが、レーヴァテインという剣と同一視されることがある。(レーヴァテイン参照また、勝利の剣手放したことが原因ラグナロクの際、鹿の角で戦うことになり、ムスペルヘイムから来たスルト敗れることとなる。なお『ロキの口論』において、フレイロキから、「ゲルズ黄金買った上に剣をやってしまい、ミュルクヴィズアースガルズムスペルの国を隔てる暗い)を越えてムスペルの子らが来たらどうやって戦うのか」と詰られている。これは『巫女の予言』や『ギュルヴィ-』での説明異なっている。 スキールニル褒美与えた勝利の剣その後うなったかは不明であるが、次のような推測がある。まず、イギリス著述家ドナルド・A・マッケンジーは、さまざまな伝承取捨選択物語仕立てにして北欧神話紹介するその著書北欧ロマン ゲルマン神話』(日本語題)において、父ギュミル勝利の剣渡せば花嫁になるとゲルズスキールニル申し出たことから、彼女との交換のため、フレイギュミル勝利の剣手渡すという経緯書いている。また、アイスランド研究者シーグルズル・ノルダルは、その著書巫女の予言 エッダ詩校訂本』(日本語題)において、勝利の剣スルトの手渡りスルト自身炎の剣もしくは単に「炎」とともにその剣を携えて来る可能性示唆している。ただしスルトに剣が渡る経緯には触れていない。ノルダルはさらに、失われた伝承として、昔話よくある○○だけが△△を殺し得る」というパターンフレイとその剣にもあったのではないかという推測述べている。 なお、『ギュルヴィたぶらかし』37章では、ラグナロクに先だって、鹿の角巨人ベリを斃したことがあると伝えている。このためフレイは「ベリの(輝く)殺し手」と呼ばれることがある

※この「『エッダ』」の解説は、「フレイ」の解説の一部です。
「『エッダ』」を含む「フレイ」の記事については、「フレイ」の概要を参照ください。


『エッダ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 05:05 UTC 版)

スキーズブラズニル」の記事における「『エッダ』」の解説

『古エッダ』『グリームニルの言葉』第43節では、イーヴァルディの子らがフレイのために作った語られている。続く第44節では、船のうちで最もすばらしいのがこのスキーズブラズニルだと説明される『スノッリのエッダ』第二部『詩語法』では制作の経緯詳しく語られている。全ての神族乗せうるほど巨大な帆船であるが、折りたたむと袋に入るほどの大きさになる。また、帆を張った時にはどこからともなく風が吹き船を進めることができる。

※この「『エッダ』」の解説は、「スキーズブラズニル」の解説の一部です。
「『エッダ』」を含む「スキーズブラズニル」の記事については、「スキーズブラズニル」の概要を参照ください。


『エッダ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 00:34 UTC 版)

ニョルズ」の記事における「『エッダ』」の解説

ヴァン神族アース神族戦争終わったときに、ニョルズは娘のフレイヤ息子フレイと共に人質とられるその後ヴァン神族存在薄くなっていき、いつの間にかこの3神はアース神族一員となる。 『スノッリのエッダ』第二部『詩語法』で、巨人女性スカジとの結婚経緯伝えられている。自分の父の巨人スィアチ神々殺され復讐のためにアースガルズにやって来た娘のスカジ対し神々アース神族一人を夫にすることで和解もちかけた。彼女は男神の脚だけを見せられ、その美しさ選んだ。光と善の神バルドル狙っていたのだが、脚の美しさ選んだ神はなんとニョルズだった。ニョルズの脚は常に波に洗われ美しかったのだが、美青年というより美丈夫だった。結婚はしたものの、海の神であるニョルズは海に近い自分住居に住むことを望みスキーで山を駆けては猟をすることを好むスカジは山にある父の館に住むことを望んだ2人は9夜ずつお互い住居一緒に過ごすことにしたが、スカジの館で過ごしたニョルズ吠える声を嫌がり次にニョルズの館で過ごしたスカジは朝に海鳥鳴き声起こされるのが苦痛であった結果、この夫婦別れてしまったという。H.R.エリス・デイヴィッドソン(英語版)はこの物語隠され過去祭礼を見いだしている。すなわち、9日間の祭礼の間に「聖なる結婚が行なわれ、片方の神が片方の神の奉られた場所へ運ばれたという祭祀反映しているという解釈である。また、スカジニョルズ結婚は、サクソ・グラマティクス述べるハディングス(英語版)とレグニルダの結婚とよく似ているため、古くからその類似論じられている。 北欧各地には、「ニョルズ神殿」「ニョルズ」「ニョルズ耕地」を意味する地名多く見られることから、彼が非常に崇拝されていたことは明白である。しかし前述結婚の話以外では目立ったエピソードがない。またラグナロクでは多く主要な神の死ぬ様が描かれているのだが、ニョルズどのようにして死んだかは不明である。『古エッダ』『ヴァフスルーズニルの言葉』39節において、世界の終わる時にヴァン神族ところへ帰るだろうと言及されるのみである。 他に『ロキの口論』第34節では、ニョルズロキから、人質として「東の神々もしくは「東の巨人」の元へ送られたこと、ヒュミル娘たち溲瓶代わりにされて口の中に放尿されたことを指摘されている。

※この「『エッダ』」の解説は、「ニョルズ」の解説の一部です。
「『エッダ』」を含む「ニョルズ」の記事については、「ニョルズ」の概要を参照ください。


『エッダ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/29 06:43 UTC 版)

アースガルズ」の記事における「『エッダ』」の解説

アースガルズを囲む壁は巨人巨人所有する馬であるスヴァジルファリによって建てられた。 地上からアースガルズに行くためには虹の橋ビフレストを渡る(『ギュルヴィたぶらかし』第13章)。ビフレストのそばにおりアースガルズ門番務めるのはヘイムダルである(『ギュルヴィたぶらかし』27章)。 また、アースガルズ中心にイザヴェル呼ばれる平原がある(『ギュルヴィたぶらかし』第14章)。アース神族重要な問題会議があるとそこに集う男性神々が集まる館をグラズヘイム、そして、女性神々が集まる館をヴィーンゴールヴと呼ぶ(『ギュルヴィたぶらかし』第14章)。 神々はまた毎日ビフレスト渡りユグドラシルの下に住むウルズと会う(『ギュルヴィたぶらかし』第15章)。 『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』では、スヴィジオーズの王ギュルヴィが、アース神族魔力知識秘密を知るべくアースガルズ訪問している。

※この「『エッダ』」の解説は、「アースガルズ」の解説の一部です。
「『エッダ』」を含む「アースガルズ」の記事については、「アースガルズ」の概要を参照ください。


『エッダ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/09/28 19:10 UTC 版)

ヴィリとヴェー」の記事における「『エッダ』」の解説

『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』6章によると、二人巨人女性ベストラと、最初の神ボルの間の息子であった二人の兄弟がオーディンである。彼らは力を合わせて最初巨人ユミル殺害した第9章では、この三兄弟海岸二本の木トネリコニレ)を見つけ、ここからアスクとエムブラを創ったことが説明されている。オーディンは命と魂を、ヴィリは動く力と知性を、ヴェー言語聴覚視覚与えたとされている。 『古エッダ』『巫女の予言』では、最初の人間の男性アスク女性エムブラ作り出す際にオーディン協力したのはヘーニルローズル (en:Lóðurr) であった。しかし、『ギュルヴィたぶらかし』においてはヴィリとヴェー二人代わりに登場している。 スノッリ・ストゥルルソン『巫女の予言』内容を当然知っているため、「ヘーニル」がヴィリの、「ローズル」がヴェーもう一つの名前であった可能性はある。 『古エッダ』の『ロキの口論』では、オーディンの妻フリッグヴィリとヴェー(ヴェーイ)と性的関係持ったことをロキ暴露された。

※この「『エッダ』」の解説は、「ヴィリとヴェー」の解説の一部です。
「『エッダ』」を含む「ヴィリとヴェー」の記事については、「ヴィリとヴェー」の概要を参照ください。


『エッダ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/01/23 13:39 UTC 版)

リンド (北欧神話)」の記事における「『エッダ』」の解説

『古エッダ』の『バルドルの夢』において、リンド生んだヴァーリが、バルドル殺したヘズ復讐をすると予言される。 『スノリのエッダ第一部『ギュルヴィたぶらかし』ではアース女神一員数えられている。彼女は巨人である可能性がある。

※この「『エッダ』」の解説は、「リンド (北欧神話)」の解説の一部です。
「『エッダ』」を含む「リンド (北欧神話)」の記事については、「リンド (北欧神話)」の概要を参照ください。


『エッダ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/25 01:01 UTC 版)

ヒミンビョルグ」の記事における「『エッダ』」の解説

『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』17章において、天の端にかかる虹の橋ビフレストのたもとにヒミンビョルグがあるとされている。 『たぶらかし』第27章では、ヘイムダルビフレストに近いこのヒミンビョルグ住んでいると語られている。それは、彼が神々見張り番であることから、山の巨人などからを守るためだといわれている。 『古エッダ』の『グリームニルの歌』第13節では神々の住む場所が次々紹介されるが、8番目にこのヒミンビョルグ紹介される(第13節)。聖所支配するヘイムダルが、心地よい大きな家で美酒を楽しむと語られる

※この「『エッダ』」の解説は、「ヒミンビョルグ」の解説の一部です。
「『エッダ』」を含む「ヒミンビョルグ」の記事については、「ヒミンビョルグ」の概要を参照ください。


『エッダ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/25 00:52 UTC 版)

ブレイザブリク」の記事における「『エッダ』」の解説

『古エッダ』『グリームニルの言葉』12節には、ブレイザブリクバルドル自分の館を建てたこと、その場所には災いがないこと(をオーディン知っていると書かれているブレイザブリク第7番目に紹介されるまた、『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』17章には、ブレイザブリクより美しい場所がないと書かれている

※この「『エッダ』」の解説は、「ブレイザブリク」の解説の一部です。
「『エッダ』」を含む「ブレイザブリク」の記事については、「ブレイザブリク」の概要を参照ください。


『エッダ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/22 08:05 UTC 版)

ヴァーリ (オーディンの息子)」の記事における「『エッダ』」の解説

『古エッダ』『巫女の予言』および『バルドルの夢』によると、バルドルロキだまされたヘズホズとも)に殺された後、父オーディン巨人の女の予言に従って復讐者となる息子ヴァーリ女性リンドに産ませた。ヴァーリ一夜にして成人し腹違いの兄であるヘズ殺した『ヴァフスルーズニルの言葉』および『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』によれば異母兄弟ヴィーザルとともにラグナロク生き延びるとされる伝承では、再生したバルドルヘズとも出会うといわれている。 なお『詩語法』ではヴァーリを表すケニングとして、「オーディンリンドの子」、「バルドル復讐者アース」、「ホズの敵で殺し手」などを紹介している。

※この「『エッダ』」の解説は、「ヴァーリ (オーディンの息子)」の解説の一部です。
「『エッダ』」を含む「ヴァーリ (オーディンの息子)」の記事については、「ヴァーリ (オーディンの息子)」の概要を参照ください。


『エッダ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/29 07:04 UTC 版)

ヘズ」の記事における「『エッダ』」の解説

ロキ騙され兄弟善神バルドルを、その唯一の弱点ヤドリギミスティルテイン)で貫く。後に、弟のヴァーリ復讐され殺された。ラグナロクの後は、バルドルと共に復活して和解し新たな世界治める若い神の一人となる。 なお『詩語法』ではヘズを表すケニングとして、「盲目アース」、「宿り木射る者」、「ヴァーリの敵」などを紹介している。

※この「『エッダ』」の解説は、「ヘズ」の解説の一部です。
「『エッダ』」を含む「ヘズ」の記事については、「ヘズ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「『エッダ』」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「『エッダ』」の関連用語

『エッダ』のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



『エッダ』のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのフレイ (改訂履歴)、スキーズブラズニル (改訂履歴)、ニョルズ (改訂履歴)、アースガルズ (改訂履歴)、ヴィリとヴェー (改訂履歴)、リンド (北欧神話) (改訂履歴)、ヒミンビョルグ (改訂履歴)、ブレイザブリク (改訂履歴)、ヴァーリ (オーディンの息子) (改訂履歴)、ヘズ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS