『エッダ』、スカルド詩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/22 07:28 UTC 版)
「ヘイムダル」の記事における「『エッダ』、スカルド詩」の解説
彼はしばしば、『古エッダ』の『リーグルの詩』に登場する、人間の3つの階級(奴隷、自由農民、貴族)を作ったリーグ(Rígr、Ríg)と同一視される。『巫女の予言』冒頭では、人間のことを「ヘイムダルの子ら」と呼んでいるが、そのケニングの由来となるのが『リーグルの詩』であろうと考えられている。 『ロキの口論』第48節においては、ヘイムダルはロキから、昔は背中を濡らしながら常に目を覚ましていて見張り番をしなければならなかったと詰られている。 ロキとの関係については、ロキが愛の女神フレイヤの所有するブリーシンガメンの首飾りを盗んだときにはこれを奪還すべくロキを追跡して激しい戦いののちに無事に取り戻したという逸話がある。スカルド詩人のウルヴ・ウッガソンによる『家の頌歌』では、ヘイムダルとロキが、戦いの場であるヴァーガ岩礁とシンガ岩においてアザラシの姿になったことを語っている。 このことが因縁になってか世界の終末ラグナロクでは、戒めから解放されたロキと戦い相打ちになる。 『ギュルヴィたぶらかし』第27節によると、ヘイムダルはグルトップという素晴らしい馬も持っていたといわれている。同第49節では、ヘイムダルがバルドルの葬儀にグルトップで出かけたと説明されている。 『スリュムの歌』によると、巨人の王スリュムによってトールのミョルニルが盗まれた際には、トールが花嫁に化けて巨人の国へ行くことを提案している。 なお『詩語法』ではヘイムダルを表すケニングとして、「ロキの敵」、「フレイヤの首輪の探し手」などを紹介している。
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