銃規制 南米

銃規制

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/02 21:34 UTC 版)

南米

ブラジル

ブラジルでは銃と弾薬の販売禁止に関する国民投票2005年10月23日に実施され、反対多数により規制強化は行われないこととなった[46]

オセアニア

オーストラリア

オーストラリアでは、ポートアーサー事件を契機に厳格化され、それまで何度か起きていた銃乱射無差別殺害事件がすっかり影を潜めた[47]

シドニー大学の調査では所持率は人口100人当たり13丁とされる[48]

ニュージーランド

ニュージーランドではイギリス統治時代にスポーツハンティング用の動物が持ち込まれて以降狩猟が盛んになり[49]、16歳以上で講習やテストに合格すれば所持免許が下りるため、イギリスやオーストラリアよりも所持率は高い[48]。また海外からのツアー客もライフルを使用した狩猟や射撃体験が可能であり、母国の客を相手にするガイドもいる[49]。セミオートの銃器も許可が下りるが登録制度が無いため政府は正確な保有率を把握しておらず、シドニー大学の調査では人口100人当たり33丁とされる[48]。2019年3月15日に発生したクライストチャーチモスク銃乱射事件を受けてジャシンダ・アーダーン首相は規制を強化すると発表した[48]

欧州諸国

ドイツの店舗に張られた武器持ち込み禁止のサイン。バット催涙スプレーなども含まれている。
ハンブルグの路上に掲示された武器持ち込み禁止区域のサイン。監視カメラで撮影していると警告している。

かつては郵便物や現金・小切手を狙う強盗対策として郵便配達人に拳銃所持が許可されていたが、現代では多くの国で許可されていない。

アルバニアを除けば許可制を取っており免許が必要となる。国によって差はあるものの、州によってはスーパーマーケットで銃が販売されているようなアメリカに比べれば相当所持条件は厳しいが、競技用や狩猟用は日本よりは許可が取りやすい傾向にある。ただし、イギリスのように日本と同じくらい規制が厳しい国も存在する。また、免許を取るにはそれなりに時間がかかる。警察官以外にも、民間の警備員が許可を得て拳銃を携帯している場合もある[50]

一般的に射撃競技や狩猟が盛んなため、銃器を所持している世帯の割合は5~20%程度である。最も低いオランダで1%台である。日本では所持できない拳銃や、所持が困難なセミオートのライフルも許可を取れば入手できる。最近ドイツではピストルグリップがストックから独立したタイプの銃の所持が可能になった。スペインでは性格検査や心理テストなどユニークな検査をしている。基本的に銃身が長ければ長いほど所持の許可が出やすい傾向がある。これは銃身が長ければ服のなかやバッグのなかなどに隠すことが困難になり、犯罪に利用しにくくなるからである。多くの国では銃以外にも武器となる物は店舗内への持ち込みが禁止されている。

ドイツフランス等、国民への護身用目的の銃を認めている国もある。警備員(要人警護担当のみ)や宝石商など危険にさらされやすい職業にも護身用に許可されるケースが多い。ノルウェーでは一部の地域で野生動物からの自衛用として所持を認めている。

全米ライフル協会のような大規模なガンロビー団体がないため、凶悪犯罪が起きるたびに規制が強化される[51]傾向にある。

スイス

スイスは、古くから国民皆兵が浸透していることもあり、過去に一部の州では男性は銃を持っていないと結婚が出来ないとする、現代とは逆方向の規制を行う法律も存在した。1999年、連邦レベルで銃規制法を制定し、一部銃器の所持禁止や銃器所持の許可制度を導入。銃、弾薬についても常時追跡管理されるようになった。2011年、軍用ライフルの自宅保管をやめることを求めた国民投票が行われたが否決されている[52]

スイスの所持率はヨーロッパの中では高く2016年では24.45%の世帯が1丁以上の銃器を所持しており、自宅保管以外にも地域にある武器庫へ保管することも可能である[53][54]

2019年5月19日、銃規制強化の是非をめぐる国民投票が実施され、63.7%の賛成で可決された[55]

ノルウェー

ロングイェールビーンの銀行に掲示された銃持ち込み禁止の標識

ノルウェーでは18歳以上で猟銃や競技用銃(ライフルや散弾銃)の所持許可が下りるが、健康状態に問題がある場合には許可が取り消される[56]。これとは別に射撃競技や狩猟の許可証が必要となる[56]。拳銃は21歳以上に制限されている[56]。狩猟が盛んであるため許可が降りている者は地元知事の許可と免許を提示して銃砲店からレンタルし狩猟が可能であるが、4週間を超えて所持する場合は別の許可が必要となる[57]

ノルウェー連続テロ事件の調査委員会による報告書ではセミオートのライフルを規制すべきとの勧告が行われ、2021年以降は規制されることとなったが、猟師の多くが使用しているため狩猟用は規制の例外となった[58]

ロングイェールビーンでは居住区外に出る際、ホッキョクグマ対策として取り扱いに不慣れでも[59]ライフルを携行するか、所持許可を受けた者が同行することが義務づけられている[60][61]。なおホッキョクグマのハンティングは禁止されているため、原則として信号拳銃や騒音で追い払うことが推奨されており[62]、追い払えなかった際の最終手段として射殺が許可される[63]。許可が下りるのは地元の人間の他に観光ツアーのガイド[62]や、スヴァールバル大学の研究センターでフィールドワークを行う研究者や同行する案内人も申請すれば許可が下りる。また観光ガイドは外国からの移住者もおり所持の許可を受けた者もいる[64]。地元の大学ではフィールドワーク実習があるため全ての学生がライフルの取り扱いを学ぶ[63]。ロングイェールビーンでは銃砲店が自衛用のライフルを滞在者向けにレンタルしており[57]所持者は多いが、店舗内は持ち込み禁止となっている[59]

アフリカ

アフリカの紛争国や内戦地域においては政府軍から民兵などへ銃が横流しされており銃規制はないに等しい。またそれら銃器が隣国に流れ周辺諸国の治安悪化にもつながっている。南アフリカ共和国のような発展した国でも銃規制が緩いため都市部での銃犯罪が多発している。

ワシントン条約では例外規定として国立公園におけるスポーツハンティングに制限が無く、大型の野生動物を狩る「トロフィー・ハンティング」を目当てとした客が多く訪れている[65]。これが観光資源となっていることから、ナミビアなどでは外国人も猟銃を使った狩猟が可能である[66]


  1. ^ ノエル・ペリン、川勝平太(訳)、1991年(平成2年)、『鉄砲を捨てた日本人―日本史に学ぶ軍縮』、中央公論社(原著1984年) ISBN 978-4122018006 ASIN 4122018005「鉄砲を捨てた日本人―日本史に学ぶ軍縮」中公文庫
  2. ^ Noel Perrin (1988-01-01) (英語). Giving Up the Gun: Japan's Reversion to the Sword, 1543-1879. David R. Godine. ASIN 0879237732. ISBN 978-0879237738 
  3. ^ 塚本学『生類をめぐる政治』文庫版15-16頁。
  4. ^ 塚本学『生類をめぐる政治』文庫版16-18頁。
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  6. ^ 塚本学『生類をめぐる政治』文庫版41-42頁。
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  10. ^ 塚本学『生類をめぐる政治』文庫版12-14頁。渡辺尚志『百姓たちの幕末維新』194-196頁。
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  22. ^ 捕獲に関する統計資料集計 (PDF) - 環境省
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  40. ^ 丸山ゴンザレス「フィリピンの拳銃密造工房で“I'll kill you”の殺害予告!?」 (1/3) - AERA
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  61. ^ 地球最北端の町「ロングイェールビーン」はこんなところ - GIGAZINE
  62. ^ a b クルーズ船員のホッキョクグマ射殺に非難集中 ノルウェー - (1/2) - CNN
  63. ^ a b 北極圏の島、人とホッキョクグマの共生に異変 気候変動も一因か - フランス通信社
  64. ^ −50℃の氷の世界は出稼ぎ移民たちの町 - クーリエ・ジャポン
  65. ^ ゾウ狩猟の記念品持ち込み、許可方針覆し保留に トランプ大統領 - フランス通信社
  66. ^ 金色のヌーなら1000万円以上!? まったく野性味のないアフリカのトロフィー・ハンティング事情 - 日刊SPA!


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