《甘味処》の正しい読み方
「甘味処」の正しい読み方
「甘味処」の「甘」という漢字の読み方は、「あま(い)」「かん」などの読み方がある。また、「味」という漢字は「あじ」「み」など、「処」という漢字は「しょ」「ところ」などと読むことができる。実は、「甘味処」は、「あまみどころ」でも「かんみどころ」のどちらの読み方も正解である。また、地域によって読み方が異なり、関東地方では「かんみどころ」と読むのが主流となっているが、関西地方では「あまみどころ」という読み方が多く使われている。
「甘味処」の意味解説
「甘味処」の「甘味」には、甘い物やうまいものという意味があり、「処」には、人や物が存在する空間という意味があある。つまり、「甘味処」という熟語の意味は、特にお団子やあんみつ、お汁粉やかき氷などの甘い菓子類やお茶を提供する飲食店のことである。昔は和菓子を中心として提供されていたが、現在ではソフトクリームやケーキなどの洋菓子も一緒に提供している店も多く存在している。また、甘味だけではなく、ところてんや磯辺餅、きしめんなどを提供するお店もある。なぜ「甘味処」と読むのか・理由
「甘味処」の「甘味」には甘いものやうまいものという意味がある。江戸時代、徳川幕府のもとで砂糖の輸入量が増えたことにより、日本のお菓子文化が各地で発展し始める。また、参覲交代によって、街道が整備されたことにより、宿場町などで名物菓子が生まれ、庶民にも親しまれるようになっていった。「甘味処」は、これらの名物菓子などを提供する飲食店のことを指しており、甘いもののこと指す「甘味(あまみ)」に空間を意味する「処(どころ)」をつけてそのまま読まれるようになったと考えられる。また、多くの日本人が「かんみどころ」と読むことについては、「甘味料」を「かんみりょう」と読むことが原因となっている説が有力である。
「甘味処」の類語・用例・例文
「甘味処」の類語には、和菓子屋やお菓子屋、飲食店、喫茶店屋などが挙げられる。最近では、「甘味処」を和スイーツ店と表現する人も増えている傾向がある。これらは、全て客に対して甘いお菓子やお茶などを提供するお店という共通点がある。また、「甘味処」という言葉を耳にすると時代劇などによく登場する茶屋をイメージする人も多いことだろう。寺院や神社の前、宿場や峠などでよく見られた茶屋の中には、ただ客にお茶を出すだけという店もあったが、看板娘がいたり、客の注文に応じてお茶や和菓子などを提供する店もあった。「甘味処」という言葉自体が日常的にはあまり使用しない言葉だが、「甘味処」を使った用例・例文としては「東京の下町には、今も甘味処がたくさん現存している」という表現がある。また、「よく行く神社の近所にある甘味処のあんみつが食べたい」や「歩き疲れたから、そこの甘味処で一旦休憩しよう」などという様に使うことができる。
「甘味処」の英語用例・例文
「甘味処」を英語で表現すると、「cafe featuring Japanese-style sweets」が有力である。また、日本特有のお菓子である和菓子を扱うお店という広い意味では、「japanese style cafe」という表現も正しいといえる。「cafe featuring Japanese-style sweets」を使用した英語の用例・例文は、「Engage in 100 years is a relaxing cafe featuring Japanese-style sweets(創業100年を営むくつろげる甘味処です)」などがある。また、外国人観光客を甘味処へ誘う言葉として「 Don't you come to "cafe featuring Japanese-style sweets" with me?(一緒に甘味処に行きませんか?)」などの使い方もできる。
《甘味処》の正しい読み方
「甘味処」の正しい読み方
「甘味処」の読み方は、「かんみどころ」または「あまみどころ」である。ただ、そもそも「甘味」は「甘み」を当て字して成立した語彙であるため、本来的な読み方を踏襲しているのは「あまみ」の方であるといえる。
「甘味処」の意味解説
「甘味」は「甘い」と感じられる味覚のこと、または、そのような味のする食べ物(いわゆるスイーツ)のことである。なお「甘味」も、「かんみ」とも「あまみ」とも読む。「処」は、商店や飲食店が「それ(商品)を提供する場所・店」という意味で接尾辞的に用いられることがある表現。たとえば「そば処」「お茶処」「甘味処」など。この用法では「処」はもっぱら「どころ」と読まれる。
つまり「甘味処」は、「甘いものを食べることのできる場所」ということである。
なぜ「あまみどころ、かんみどころ」と読むのか・理由
根本をたどれば「甘味」は「甘み(あまみ)」に由来する語であり、「甘味処」も「あまみどころ」と読まれるべき語だった。しかし時代が下るとその辺の判断は曖昧になり、「かんみ」と読んでも差し支えない・許容される、という認識が広がり、そして今に至る。「処」の読み方は、常用漢字表には「ショ」しか記載されていない。言い換えれば、「甘味処」のように「処」を「ところ(どころ)」と読む読み方は、常用漢字表にはない。この「処(ところ)」のような「常用漢字表にはない読み方」を「表外音訓」または「表外読み」という。
「甘味」と「処(ところ)」が結合して「甘味処(-どころ)」と濁音化するのは「連濁」と呼ばれる現象である。
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