《生乳》の正しい読み方
「生乳」の正しい読み方
「生乳」は一般的には「せいにゅう」と読むが、同じく「生乳」と書いて「なまにゅう」と読むケースもある。「生乳」の意味解説
「生乳」とは、成分を調整しておらず、搾ったままの牛の乳のことを指す。生乳自体は人が飲むことは可能だが、殺菌も加工もされていないため、ゴミや微生物、白血球や赤血球などの体細胞などが混入している可能性がある。そのため、生乳がそのまま販売されることはない。スーパーなどで販売されている牛乳には、成分の規格や製造方法の基準、保存方法の基準などが定められており、基本的にはこれを満たした牛乳でないと販売することができない。牛乳や乳製品に加工できる生乳自体にも基準があり、比重や酸度、細菌数などが細かく決められている。また、生乳には主要成分以外にも多くの微量成分が含まれている。この中には、抗菌作用を有するものや、たんぱく質、たんぱく質の分解酵素や脂肪分の分解酵素なども含まれており、これらの成分は、生乳において雑菌の増殖を緩やかにするなどのメリットがある一方で、加工した乳製品の風味が悪くなる一因になっているというデメリットもある。
「生乳(せいにゅう)」が、成分無調整の乳を指すのに対して、成分無調整の上、殺菌もされていない無殺菌乳のことを「生乳(なまにゅう)」と読むこともある。漢字はどちらも同じく「生乳」であるため、どちらの生乳のことを指しているのか、注意して読む必要がある。
なぜ「生乳」と読むのか・理由
「生乳」の「生」も「乳」も音読みすることにより、「せいにゅう」と読む。また、「生」だけ訓読みにすることにより、「なまにゅう」と読む。「生乳」の類語・用例・例文
「生乳」の類語として、乳や乳製品を指す乳や牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳などが挙げられる。「生乳」を用いた例としては、「生乳を加工したものに砂糖などを加えて混ぜ、凍結させるとアイスクリームができる」や「生乳は牛乳の原料である」などが挙げられる。「生乳」自体が意味を持つ語句であるため、他の語句とつなげて使う言葉というよりは、「生乳」という単語として用いることが多く、どのような「生乳」であるのかや「生乳」をどうするのか、などというような文章が作りやすい。「生乳」の英語用例・例文
「生乳」を英語にすると「raw milk」になる。乳を表すmilkに、「生の」や「未加工の」などの意味を持つrawを組み合わせたものである。ただのmilkでは牛乳の方を指すことになるので、生乳に限定したいときは「raw milk」の表記を使う。例文としては、「Processing raw milk to make cheese.(生乳を加工してチーズを作る)」や「Improve the quality of raw milk.(生乳の品質を向上させる)」などが挙げられる。- 《生乳》の正しい読み方のページへのリンク