《理》の正しい読み方
「理」の正しい読み方
「理」は「ことわり」と読む。漢字の読みとしては「り」もあるものの、1文字だけで使う場合には「ことわり」とみなすのが一般的だ。「理」の意味解説
「理」は、この世のすべてのものに共通している法則を言い表した言葉である。その由来は古代の中国思想にさかのぼる。中国思想では、すべてのものに「道」があり、向かうべき場所が決められているとしてきた。この道と事象の関係を表したものが「理」である。「理」は中国の宗教、哲学において重要な役割を果たしてきた。ただし、現代では単に「揺るがない論理」「決まった答え」を指して、「理」と呼ぶことも多い。なぜ「理(ことわり)」と読むのか・理由
「ことわり」という読み方はもともと、日本語に存在したとされる。語源は「断り(ことわり)」にあり、「物事を整然と整える」という意味だった。それが中国から伝わった漢字である「理」にあてはめられ、「ことわり」という読み方が定着する。やがて、「理(ことわり)」は中国思想の重要な部分を表す意味になっていった。「理」の類語・用例・例文
「理」の類語には「論理」「理論」などがある。いずれも、「物事の筋道を明確にするための法則性」についての言葉だ。ただし、「論理」や「理論」はあらゆる分野にあてはまる。一方、「理」は宗教や哲学の分野で使われることが多い。そのほかの分野で使われることもあるものの、基本的には宗教や哲学の用語だといえるだろう。そのほか、「答え」「理屈」なども「理」に近い言葉だ。しかし、「理」には「万物の起源」というニュアンスがある。「答え」や「理屈」にはそれほどまでに壮大なニュアンスは含まれていない。以下、「理」を使った例文を挙げていく。「宇宙の理を解き明かす。それは私が哲学を志した以上、いつかは達成したい夢のひとつだ」
「厳しい修行の末、その僧侶はついに理を見つけた。そして、民衆に広めるための教義を生み出した」
「科学を信頼しすぎてはならない。自然の理を侵犯することになりかねないからだ」
「命あるものはやがて消えてしまう。それが世界の理だ」
「理」の英語用例・例文
「理」は東洋思想に該当するので、英語圏にまったく同じ言葉はない。強いてあげるなら、理由を意味する「reason」が「理」に近い単語だ。以下、英語で「理」を使った例文を挙げていく。Why were humans born? Knowing the reason should lead to the richness of life.(なぜ人間は生まれてきたのだろうか。その理を知ることは人生の豊かさにつながるはずだ)
Don't think you know the reason of this universe. Because humans cannot be gods or Buddhas.(森羅万象の理を知ったつもりになるな。人間は神や仏になれるわけないのだから)
The reason of this world is strange. It causes something that no one expected.(この世の理は不思議なものだ。誰も予想していなかったことを起こしてしまう)
- 《理》の正しい読み方のページへのリンク