《珪藻土》の正しい読み方
「珪藻土」の正しい読み方
「珪藻土」は、「けいそうど」と読む。「珪藻土」の意味解説
「珪藻土」とは、珪藻という植物プランクトンの死んだ殻が化石になり、堆積してできた土のことである。海や河川、湖や沼などで珪藻が発生し、死滅するとそこに沈殿し堆積する。珪藻は二酸化ケイ素でできた硬い殻によって細胞が覆われているので、堆積していく間に殻だけが残り、化石化したものが珪藻土となる。日本は海に囲まれ、河川や湖が多い環境なので、珪藻土が豊富に産出される。「珪藻土」の特徴は、多孔質であること。「珪藻土」の粒には、10億分の1cm程度の極めて小さな孔(あな)が無数に開いているため、調湿や防臭効果がある。その性質を生かして、建築材料として壁の表面に塗布することで、湿度の高い時には湿気を吸い、湿度の低い時には湿気を放出することで調湿し、臭い分子も吸着してくれる。また、「珪藻土」の主成分である二酸化ケイ素は、熱伝導率が低く、耐火温度も1250度と高温に強いので、火災にも強い素材といえる。その他にも、多孔質なので水分をよく吸うため、バスマットや食器の水切りマット、コースターなどの素材としても使われている。
なぜ「けいそうど」と読むのか・理由
「珪藻土」の「珪」とは、珪藻の主成分であるケイ素(珪素)のことである。ケイ素を含んだ藻が化石化して土になっているので、「珪」「藻」「土」のそれぞれを、音読みで「ケイ」「ソウ」「ド」と読む。「珪藻土」の類語・用例・例文
「珪藻土」の類語は無い。「珪藻土」の用例・例文
土壌は珪藻土に似た緻密なもので、浅い靴跡が残った。(野尻抱介「太陽の簒奪者 (ハヤカワ文庫)」より)
「完成しないで一番困るのは、この家の人たちだ」 皆が手を止めている最中、脚立の上に腰を下ろし、一人壁に珪藻土を塗る手を休めずに、裕二はそう言った。裕二の言葉に男たちは冷静になり、良く話し合い、そしてユニット風呂も無事に風呂場に納められて家は見事に完成し、優勝した。(日明恩「埋み火」より)
現在、みがき砂につかわれる珪藻土は、むかし海中で大繁殖した珪藻の化石である。(星新一「生命のふしぎ」より)
柔らかな色の壁は流行りの珪藻土塗り、寝室の隣にはシャワー・ブースとウォークイン・クローゼット。(村山由佳「星々の舟」より)
「珪藻土」の英語用例・例文
珪藻土は英語では「diatomaceous earth」「diatom earth」となる。Diatomaceous earth for walls curtain· cloth for catalyst treatment deodorant enhancement.「壁は珪藻土、カーテン・クロスは触媒加工を施し、消臭効果アップ。」
These materials are difficult to use, and when changed, the pool operator is left with a large quantity of waste sand or diatom earth to dispose of.「これらは、装置が大きく操作が面倒な上、ろ材の交換時には多量の使用済みの砂や珪藻土の廃棄処理が必要だった 」
Such deposits are called “diatomaceous earth.”「こうした堆積物は『珪藻土』と呼ばれている」
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