電子黒板とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 電子黒板の意味・解説 

電子黒板

電子黒板 海の近くにある学校デジカメ撮影したや貝の画像を山の近く学校送り、山の近く学校野鳥植物の画像を海の近く学校へ。高機能の電子黒板を使えば遠距離にある学校間で生きた教材容易にやり取りできるようになります
 電子黒板とは、一般的にホワイトボード薄型ディスプレイなどに記した文字図形などを電子データ変換できる情報機器のことをいいますが、機能価格はさまざまです。ホワイトボードの上スキャナー左右に移動して手書き内容一括読み取ってプリンタ出力するスチールボードタイプから、フィルム状のホワイトボード部を巻き取ることで複数面を使用できるフィルムボードタイプ、プロジェクタ使ってパソコン画面スクリーン投影するインタラクティブボードタイプ、プラズマディスプレイカラー液晶など薄型テレビ形式の大画面備えパソコン映像機器一体化した高機能タイプまであり、これらを総称して電子黒板といいます
 日本製販売台数トップ日立ソフトの「Star Boardスターボード)」。世界70カ国で使用され、約13台の販売実績ありますなかでもプラズマディスプレイ採用した高機能タイプ学校ICT対応モデル)は、画面タッチ機能によりパソコンが苦手な人でも簡単に操作できるのが特徴テキスト手書き言葉の意味詳しく知りたければパソコンを介してインターネット検索も可能。電子ペンや指タッチにより2人同時に書き込む機能もあり、計算問題競わせるなどで学習への参加意欲集中力高められます。また実物投影機映した教科書地図立体物草花昆虫など)を画面映し出し、その上から書き込みできます。さらにネットワークを介して遠隔地にある学校教材交換することもできます
 パイオニア2月10日マイクロソフトウィンドウズ7対応した新製品機種発売しました残しておきたい画面保存して次の授業再生する振り返り授業」が可能な機能や、タッチ機能など搭載してます。パナソニック豊富な品ぞろえ普及力を入れてます。
 高機能の電子黒板を用いた授業は、アナログ黒板では得難い臨場感想像力高め効果期待できます。また教師板書費やす時間短くて済むため、生徒との対話により多く時間を割けます。授業強調したいポイントアナログ黒板書き出し、そのイメージづくりは電子黒板でといったアナログ・デジタル併用効果的ようです
 電子黒板は、前政権提唱したスクール・ニューディール構想追い風に、小中学校への導入進みました平成21年度補正予算昨年9月政権交代に伴い見直されましたが、文部科学省データをみると、「電子黒板」については予算額約98億円のうち約18億円が執行停止され、約80億円が交付決定交付内定済みとなってます。日立ソフトによると、2009年度094月から今年3月末)の販売見込み国内外で42200台。このうちスクール・ニューディールによる内需は7200台とのことです。
 平成22年度は「電子黒板を活用した教育に関する調査研究」が本格的に全国モデル校で始まります文科省では学校への導入効果見て今後施策参考にします。

(掲載日:2010/02/26)

電子黒板

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/26 15:21 UTC 版)

CeBIT(2007)で展示されていたインタラクティブ・ホワイトボード

電子黒板(でんしこくばん)または、インタラクティブ・ホワイトボード: Interactive Whiteboard(通称:IWB)、または : Interactive board または : Smart board)とは、1991年にSMART Technologies Inc.(カナダ)が発明したコンピュータのデスクトップを投影する2次元表面型のデバイスであり、ユーザーがその表面上に行ったことをコンピュータに入力する機能を備えている。電子黒板としての利用も可能だが、プロジェクターと共に使用することにより汎用的な対話型コンピュータスクリーンとなる。

様々な場面で利用可能であり、学校、ビジネスでのプレゼンテーション、共同作業などが主な用途とされる。

  1. 大スクリーン上で接続されたPCにあるソフトウェアを直接操作する。例えばウェブブラウザなども利用可能。
  2. ホワイトボード(あるいは似たような表面)にユーザーが描いたものをソフトウェアに直接取り込む。
  3. 手書き文字認識と組み合わせた利用も可能。

類似のシステムとしてタッチパネルがあるが、ホワイトボード並みの大きさではかなり高価になる。

入力方式

インタラクティブ・ホワイトボードは、1991年にカナダのスマート・テクノロジーズ社[注釈 1]が開発した。USBシリアルポート、あるいはBluetoothなどの無線でコンピュータと接続する。このためのデバイスドライバを接続するコンピュータにインストールしておく必要がある。このドライバは指やスタイラスの位置やホワイトボード表面への接触状態をマウスの動きかデジタルインクに変換する。このため、ホワイトボード表面が感圧式になっているか、赤外線を使った位置検知システムなどを使用している。以下、インタラクティブ・ホワイトボードの5種類の方式を解説する。

デジタル感圧型
2枚の電気伝導性のシートの間に微妙な空隙がある。これに触れると表面のシートが接触し、その部分で通電する。シートの電気抵抗値によって接触した座標がわかる。つまり、この方式では指でもスタイラスでも使うことができる。ボード上に指やスタイラスで圧力を加えると2枚のシートが接触して電気信号が発生し、コンピュータに渡される。
電磁気型
タブレットと同じ方式。ボード表面の直下にX軸方向とY軸方向のワイヤが埋め込まれていて、コイルを埋め込んだスタイラスとの電磁誘導で接触位置がわかる。スタイラスは電源供給型(バッテリー内蔵か、ホワイトボード本体から有線で電源供給)と電源を使用しない型(ボード側で電気信号を発生)がある。動きを伴うような部品が存在しない。専用の電子ペン/スタイラス以外のもの、たとえば指などは使用できない。正確度はプロジェクターの解像度に依存する。ボード内の磁気センサーが磁気ペンによって活性化され、信号をコンピュータに送る。この場合、マウスを浮かせた状態の効果や右クリックを含めたマウス機能全てをサポートすることが多い。
レーザー
ホワイトボードの上辺の両端に赤外線レーザーが設置されている。レーザー光線がホワイトボード表面を灯台の光のように監視している。スタイラスやマーカーについている反射板がレーザー光線を反射することで、その位置を検知する。マーカーあるいはスタイラスは電源不要だが、反射テープを使用する方法や、CMOSカメラを使用したDViT方式(特許成立済)が最初に登場した。CMOSカメラを使用し、指やスタイラスで位置検出を行う方法がある。
赤外線超音波
上下左右に赤外線発光素子を置き、縦横斜めに赤外線を走らせ 遮られた位置を検出することにより、座標を拾う方式。ホワイトボード表面を押すと専用電子ペンが超音波を発し、2個の超音波マイクロフォンがそれをキャッチし、音の到達時間の差から三角法的に位置を計算することにより検出位置の精度を上げているものもある。
この場合もホワイトボードの表面は何でもよいが、指やスタイラスで位置検索を行う。特殊な例としてマーカーまたはスタイラスには電源が必須なものもあり、それ以外のものでは位置を検出できない。
光学赤外線
ホワイトボード表面を指やマーカーで押すとボード上の表面を監視している赤外線発光装置とCMOSカメラなどの受光装置によって三角法的に位置を計算するDViT方式や赤外線イメージセンサ方式がある。この場合もホワイトボードの表面は何でもよく、指で操作でき特別なペンは不要である。また、赤外線イメージセンサ方式では、複数点のタッチができるなどの利点がある。

デジタル感圧型機種以外は、電子黒板ソフトウェア自体が特別なアプリケーションであり、電子黒板ソフトウェアにWindowsの方式を採っていないためWindowsのメニューやタスクバーは使用できない。

コンピュータ画面の投影

コンピュータ画面の投影には以下の方式がある。

フロントプロジェクション
ホワイトボードの前方からプロジェクタで投影する方式。この方式の欠点は、操作者がスクリーンの前に立つと体の影ができてしまう点である。感圧式では、指や通常の指し棒をスタイラスとして使えるものもある。
リアプロジェクション
プロジェクタがボードの後方から透過的に投影する方式。操作者が観客や生徒に向きあったときにプロジェクタの光で目が眩むことがない。しかし、フロントプロジェクションよりも高価で大型であり、後方に広いスペースが必要などの問題がある。2008年になり、リアプロジェクションは家庭用も業務用も含めソニー、JVRをはじめ各社がこの事業から撤退している。
短焦点プロジェクション
一部メーカーから短焦点プロジェクションが可能なシステムが発売されている。この場合、プロジェクタはホワイトボードに投影が可能である。これにより、影の問題も軽減される。ホワイトボードとプロジェクタを一体化した機種もある。

位置合わせ

多くの場合、ボード表面とコンピュータ画面の表示位置との位置合わせが必要である。例えば、一連のドットを表示して、ユーザーがそのドットを押していくことで位置合わせが行われる。一般的ではないがホワイトボード表面に仕込まれた光センサで自動的な位置合わせを行う方式もある(特許 7,001,023)。ただし、この方式ではボード表面に光センサーを埋め込むため、通常の表面に何箇所か穴が開いたような状態になるので通常の電子黒板としては使いづらいと思われる。

学校での利用

欧米ではインタラクティブ・ホワイトボードの学校への導入が進んでいる。教育ソフト、Webサイトなどコンピュータの画面上に表示できるものなら何でも表示し生徒に見せることができる。プロジェクタはコンピュータと接続すればインタラクティブ・ホワイトボードとして使用でき、「オブジェクト」を使用できる機種では教材作成がきわめて容易であり、極めて効果的な授業が可能である。DVDプレイヤーなどと接続することも可能である。 さらに、授業でホワイトボード上に教師が描いたことを記録しておき、後で生徒に配布することもできる。これは復習の意味もあるし、授業を休んだ生徒にとっても有用である。さらに記録を印刷しないで時系列的なデータとし、同時に教師の音声を録音して付与することで授業を再現することが可能となる。

日本では、プロジェクタタイプだけでなく、大画面薄型テレビ形式のディスプレイを使用したシステムの学校への導入が進んでいる。

多くの業者がインタラクティブ・ホワイトボードに加えて教室での応答システムを提供している。例えば、何らかの問題を表示し、その答えを全生徒から得るといった使い方ができる。

また、黒板とは違い、チョークを使用しないので、気管支炎などチョークの粉塵が原因で起こる人体への影響をなくすことができる。

2013年11月、沖縄県石垣市は公立の小中学校全校(小学校20校及び中学校9校)の全ての教室に電子黒板を導入することとなった[1]

オフィスでの利用

オフィスでは、議事録の代わりとして、コピーボードやインタラクティブ・ホワイトボードを使うことが多い。

インタラクティブ・ホワイトボードの活用

プレゼンテーションでは、プレゼンテーションソフトウェアと組み合わせて使い、その場での手書き要素も用いることで単なるスライドショー以上の効果を発揮する。スライドショーへの直接手書きを保存できる機種もある。インタラクティブ・ホワイトボードと遠隔データ会議も活用すれば出張も減り、CO2削減にも貢献できる。

脚注

注釈

  1. ^ : SMART Technologies Inc.

出典

  1. ^ “石垣市教委、電子黒板 全教室に 授業分かりやすく”. 琉球新報. (2013年10月19日). http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-214033-storytopic-5.html 2013年10月22日閲覧。 

参考文献

  • Dostál, J. Reflections on the Use of Interactive Whiteboards in Instruction in International Context. The New Educational Review. 2011. Vol. 25. No. 3. p. 205 – 220. ISSN 1732-6729.
  • Beauchamp, G and Parkinson, J (2005) Beyond the wow factor: developing interactivity with the interactive whiteboard. School Science Review (86) 316: 97–103.
  • Glover, D and Miller, D, Averis, D and Door, V. (2005) The interactive whiteboard: a literature survey. Technology, Pedagogy and Education (14) 2: 155–170.
  • Smith, H.J. , Higgins, S., Wall, K., and Miller, J. (2005) Interactive whiteboards: boon or bandwagon? A critical review of the literature, Journal of Computer Assisted Learning, 21(2), pp.91–101.
  • 清水康敬(著)『電子黒板で授業が変わる・電子黒板の活用による授業改善と学力向上』高陵社書店、2006年11月6日、ISBN 4771106576
  • 中川 一史 (著), 中橋 雄 (著) 『電子黒板が創る学びの未来―新学習指導要領 習得・活用・探究型学習に役立つ事例50』 出版社: ぎょうせい (2009/3/7) ISBN 978-4324085929
  • 岡澤永一(著)『小学校英語 with 電子黒板』《意味あるやりとり》のための31活動案 出版社:ドリマジック、2010年8月1日 ISBN 978-4990527402

関連項目


電子黒板

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 05:32 UTC 版)

黒板」の記事における「電子黒板」の解説

1983年12月通常のホワイトボード利用価値高めるため、コピーを可能とする書き消し可能なシート利用した5面巻き取り式電子黒板『かわら版』が誕生した。これが、現在のファックス方式電子黒板の草分けとなった1986年以前5面巻き取り方式欠点改良した画期的な4面エンドレス方式の『メディアボード』をはじめ、大手家電メーカー続々と電子黒板市場参入した。これ以降各社商品は、多機能タイプ単機廉価タイプに2分されていった1988年以降次第激化する価格競争の中、メーカー側余分な機能削除した電子黒板を発売した。そして、4面エンドレス及び2面廉価版主流となっていった。 1996年まで、全体的な市場規模は、毎年着実に伸びていったが、製品上・販売上弱い部分持った企業次第減少していく半面コンピュータ接続可能で、用紙普通紙印刷可能な電子黒板が誕生した

※この「電子黒板」の解説は、「黒板」の解説の一部です。
「電子黒板」を含む「黒板」の記事については、「黒板」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「電子黒板」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「電子黒板」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「電子黒板」の関連用語

1
デジタル‐ホワイトボード デジタル大辞泉
100% |||||

2
電子情報ボード デジタル大辞泉
100% |||||

3
サーフェス‐ハブ デジタル大辞泉
76% |||||

4
デジタル掛図 デジタル大辞泉
76% |||||


6
56% |||||

7
ジャムボード デジタル大辞泉
56% |||||

8
フューチャー‐スクール デジタル大辞泉
56% |||||



電子黒板のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



電子黒板のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
財団法人経済広報センター財団法人経済広報センター
Copyright(C) 2025 KEIZAI KOHO CENTER. SANGYO DATA PLAZA All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの電子黒板 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの黒板 (改訂履歴)、徳島市千松小学校 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの電子黒板 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS