IR
IRの意味、IRとは何か
IRとは、インベスター・リレーションズ(investor relations)、または統合型リゾート(integrated resort)の略称。略称は両方とも「IR」であるが、その意味は異なる。インベスター・リレーションズ(IR)の意味
インベスター・リレーションズとは、営利企業が取引先企業や株主といった利害関係者(ステークホルダー)に、自社の経営状態や財務状況、将来的な業績予想といった情報開示を行う活動のことである。インベスター・リレーションズ(IR)における具体的な活動としては、Webサイトを通してCSR報告書を開示したり、説明会を開催して企業情報を提供したりすることなどが挙げられる。企業は情報を開示することで活動内容を透明化することができ、社会的な信頼を得られるようになる。資金調達もしやすい環境になる。
統合型リゾート(IR)の意味
統合型リゾートとは、カジノやホテル、アミューズメントパーク、ショッピングモール、国際展示場などさまざまな施設が一体となった複合的な施設のことである。統合型リゾート(IR)はマカオやシンガポールなどにあり、多くの外国人観光客が訪れている。ちなみに、マカオにおける歳入の80%がカジノによる税収となっている。日本でも外国人観光客を増やすために統合型リゾートの開発を進めている。2016年に「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」、いわゆるIR推進法が衆議院本会議で可決された。これにより、今まで違法だったカジノが法律上認められることになった。一方で、カジノ解禁によってギャンブル依存症の人が増加したり、施設周辺の治安が悪化したりするのではないかといった考えを持つ人も少なくない。統合型リゾートの運営にマフィアや暴力団などの反社会勢力が関与するのではないかといった懸念もある。
統合型リゾート
別名:統合リゾート、統合型リゾート施設、複合型リゾート、複合リゾート、特定複合観光施設
英語:Integrated resort
ホテルやテーマパーク、水族館、カジノといった多種多様な観光施設・娯楽施設を集約したリゾート施設。とりわけ、カジノを含んでいることが念頭に置かれている場合が多い。
カジノを併設する統合型リゾートの典型例もしくは成功例として、シンガポールで2010年に開業した「リゾート・ワールド・セントーサ」(Resorts World Sentosa)と「マリーナベイ・サンズ」(Marina Bay Sands)を挙げることができる。両施設はいずれも米国ラスベガスに匹敵する規模のカジノが併設されており、カジノ目的で近隣諸国からやってくる観光客を多く呼び込んでいると言われている。リゾート施設全体として成功を収めているだけでなく、国の経済にも寄与貢献していると評されることが多い。
シンガポールでも日本でも、統合型リゾートの推進は、「カジノ誘致」の反対派への対抗という意味合いが強かった。日本におけるカジノ誘致の構想は1999年に遡り、当時の東京都知事であった石原慎太郎知事がお台場にカジノを設置する「カジノ構想」を打ち立てたのを皮切りとして、全国各地の地方自治体がカジノ導入を検討し、経済効果の試算などを行ってきた。しかし、2013年現在、東京都をはじめ、日本各地のカジノ構想はいずれも具体化に至っていない。その大きな理由として、カジノに対する「賭博」のマイナスイメージが根強く、誘致に伴う地元の治安悪化が懸念されていることが挙げられる。統合型リゾートの誘致にあたっては、カジノ単体にとどまらずに大規模なリゾート開発を行うことで、カジノのマイナスイメージの払拭が目指されている。
2013年12月現在、安倍晋三首相はカジノの合法化に積極的な構えを見せており、政府の観光立国推進閣僚会議では、カジノについては明言を避けながら、「特定複合観光施設」の名称のもとで統合型リゾート推進法案の制定が検討されている。大阪府、東京都、沖縄県などでも、既存のカジノ誘致計画を統合型リゾートの誘致計画に修正する形で、盛んに検討が進められている。
関連サイト:
「観光立国実現に向けたアクション・プログラム」をとりまとめました - 観光庁
カジノを含めた統合型リゾート(IR)の立地 - 大阪府
アイ‐アール【IR】
読み方:あいあーる
《integrated resort》⇒統合型リゾート
統合型リゾート
(Integrated Resort から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/16 01:17 UTC 版)
統合型リゾート(とうごうがたリゾート、英: Integrated Resort、略称:IR)は、国際会議場・展示施設などのMICE施設、ホテル、リゾート、商業施設(ショッピングモール)、レストラン、カジノ、劇場、映画館、アミューズメントパーク、スポーツ施設、温浴施設などを一体化した複合観光集客施設[1][2]である。
- ^ “IR実施法案に関する基本的な考え方”
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- ^ ジェイソン・ハイランド『IR〈統合型リゾート〉で日本が変わる カジノと観光都市の未来 』KADOKAWA、2019年6月、25-33頁。ISBN 978-4-04-082282-2。
- ^ 渋谷和宏『「IR」はニッポンを救う!カジノ? それとも超大型リゾート? 』マガジンハウス、2019年6月、15-22、26-35頁。ISBN 978-4-8387-3057-5。
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このような暴力団がカジノへの関与に強い意欲を持つことは、容易に想定される。この点、カジノ営業を行う事業主体からは暴力団を排除するための制度が整備されるとのことであるが、事業主体として参入し得なくても、事業主体に対する出資や従業員の送り込み、事業主体からの委託先・下請への参入等は十分可能である。カジノ利用者をターゲットとしたヤミ金融、カジノ利用を制限された者を対象とした闇カジノの運営、いわゆる「ジャンケット」(VIP顧客をカジノに送客し、カジノ事業者からコミッションを得る者)を典型とする、顧客とカジノとの間の「媒介者」としての関与等、周辺領域での資金獲得活動に参入することも可能である。しかも、これら資金獲得活動を行うに際しては、暴力団員が直接関与する必要がなく、その周辺者、共生者、元暴力団員等を通じて関与することが十分可能であり、これら業務を通じて獲得した資金が暴力団の有力な資金源となり得る。
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- ^ 民進党有志議員がIR推進議連を発足 党執行部のカジノ法案反対の姿勢を覆す勢いはなく… 産経新聞 2016年11月24日
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- ^ カジノを含むIR法が成立 野党徹底抗戦も異例の会期再延長で衆院本会議採決 産経新聞 2016年12月15日
- ^ 政府、依存症対策に着手=カジノ法施行受け閣僚会議 IntegratedResorts 2016年12月26日付
- ^ 政府、統合リゾート導入へ推進本部発足 日本経済新聞 2017年3月24日付
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- ^ (日本語) 参議院選挙 2019 自民党あさと繁信 ギャンブル依存対策について語る ~ ギャンブル依存症は「自己責任でリカバリーして」 2020年1月24日閲覧。
- 1 統合型リゾートとは
- 2 統合型リゾートの概要
- 3 日本での動き
- 4 IRに関する発言
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