F-X (航空自衛隊)
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F-X(エフエックス)とは、Fighter-eXperimental(試作戦闘機)の略称で、日本の航空自衛隊の次期主力戦闘機導入計画を指す略語。次期戦闘機導入にかかわる計画やそれによって選ばれる機体を指す用語であって、"F-X"という制式名称の航空機が存在する(あるいは存在した)わけではない。F-X計画と呼ばれていたことのある計画には、1950年代から2010年代までに以下の4つが存在する。最新の現在進行中のF-2戦闘機の後継機に関しては次期戦闘機を参照。
注釈
- ^ 今回のF-Xでは予備機を含めた2個飛行隊(一個飛行隊定数 24機)の約50機の導入が予定されている。
- ^ 日本のF-Xは代々ライセンス生産方式であることから、完成機輸入、ノックダウン生産方式と違って自社工場で生産するわけではないためライセンス料やブラックボックスの輸出で利益を出す。
- ^ その場合の機体価格は1億5,220万ドルから8,340万ドルと大幅値下げした。
- ^ F-2戦闘機の初期生産時は120億円[44]、平成16年度量産価格は98億円
- ^ 第401飛行隊にはプローブ・アンド・ドローグ方式空中給油ポッドを増設したC-130Hが配備されている
- ^ BAe ホーク→BAe/MD T-45では陸上機を艦上機として再設計する際にエアブレーキの位置が変更されている。
- ^ ただし、2011年12月時点でメーカー側は正確な調達価格を公表していない。
- ^ ちなみにF-22Aは9~10、F-15Cは0.76、F-16ブロック40は0.26となる。
- ^ ただし、日本仕様のベースとなったE型は空軍仕様であり、通常時は使われることの無い着艦機能は元から省略されている。
- ^ ただし、F-4EJ改はには折り畳み翼が残されている。
- ^ 一応F/A-18A/Bのカナダ仕様としてCF-18の前例があるが、こちらは北極での運用で有効なためである。
- ^ 給油方式が合えば他の機種への給油が可能でS・ホーネット同士でも給油が可能である。
- ^ C/D型の場合、通常の戦闘行動半径は290海里(約537km)。
- ^ 原型のA/B型は1978年
- ^ 原型のF-16は1974年
- ^ ただし50億円とする報道あり
- ^ 調達価格は2012年度予算ベースで1機あたり本体のみで約89億円、必要部品を含め約99億円と報道された。
- ^ 開発難航によりさらに価格が高騰する可能性あり
- ^ 非開発国に約100億円での販売実績あり
- ^ 機体内部に武装を格納した状態での最大速度
- ^ 機内搭載燃料のみでの戦闘行動半径
- ^ 機種選定時は×でスーパークルーズはできないとされていた。2019年時点では、マッハ1.2のスーパークルーズにも対応できるとされている。
- ^ 全備重量でマッハ1.3を実現
- ^ 第5世代に分類されるステルス機
- ^ ステルス性を考慮し前方からのRCS低減
- ^ RCS低減を図るもタイフーンより劣る
- ^ 部分的に電波吸収材を使用
- ^ 機体製造は三菱重工、エンジンはIHI、ミッション系アビオニクスは三菱電機がそれぞれ製造・修理を担当する[67]
- ^ 日本独自の改造も許可
- ^ エンジン、レーダーは禁止:供与
- ^ 製造の度に米に開発経費を支払う必要あり(後述)
- ^ F-2を最後に「要撃」と「支援」の区分をなくしたため、F-Xに統合された。
出典
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- 1 F-X (航空自衛隊)とは
- 2 F-X (航空自衛隊)の概要
- 3 今後のF-X
- 4 脚注
- F-X (航空自衛隊)のページへのリンク