魔族勢力
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「蜘蛛ですが、なにか?」の記事における「魔族勢力」の解説
バルト・フィサロ(Balto Phthalo) 声 - 梅原裕一郎 魔族を動かす実務担当。公爵位に就き、首都周辺を統治する。また、先代魔王の治世から魔族領の政治の要として日々の激務に耐えてきた。 第四軍団長も兼任していたが、魔族全体を見るために、後にメラゾフィスに団長の座を譲った。魔王の圧倒的かつ底知れない実力を理解しており、彼女の采配によって魔族に無意味に見える犠牲が出る現実に対して歯噛みしながら従っている。 アーグナー・ライセップ(Erguner Ricep) 声 - 桐本拓哉 第一軍団長。人族領と直接対峙する領地を治める「辺境伯」。 バルトをして魔王になると相応しいという実力と風格を兼ね揃えた古参軍団長で、軍事の中心人物でもある。疲弊した魔族領をエルフから引き出した援助まで密かに用いてある程度立て直し、規格外の強者アリエル相手に面従腹背の態度を取っていながら尻尾を掴ませない食わせ者だったが、白による分体を利用した情報収集で背任行為が発覚。魔王に従うしか選択肢がない立場を理解する。 人魔大戦では人族側の最重要拠点「クソリオン砦」の攻略を担当し、互角の戦力で攻め手に関わらず戦況を拮抗させるが、主人公によって召喚されたクイーンタラテクト(白の分体仕様)による無差別攻撃を受けて軍は壊滅的な損害を受け、アーグナー自身も勇者パーティと戦いで命を落とす。 サーナトリア・ピレヴィ(Thanatolia Pilevy) 声 - 大原さやか 第二軍団長。 サキュバス族の血を引くと噂される肉感的な美女。策を弄すのを得意とする。暴君として振る舞う魔王アリエルを打倒するためコゴウをはじめ他の軍団長と手を組もうとしているが、その動きを当の魔王からは見透かされている。 人魔大戦ではアノグラッチの群れを人族にけしかけ、攻略を担当した「オークン砦」を自軍を無血のまま壊滅させた。 コゴウ 声 - 藤井隼 第三軍団長。 たどたどしい喋り方が特徴的な巨漢で、見た目通りあまり頭の回る方ではない。犠牲を払う人族との戦争を憂いているが、気弱な性格で魔王の脅し相手には意見を引っ込めるしかなかった。 サーナトリアを介してポティマスと繋がりを持っていた。 メラゾフィス(Merazophis) 第四軍団長。吸血鬼。 詳細は、「#主人公サイド」の「メラゾフィス」の項を参照。 ダラド 声 - 橘龍丸 第五軍団長。主人公は彼を見て歌舞伎役者のようなイメージを抱いた。 魔王へ忠誠を誓う武人。彼の生家は元々魔王への忠義心が厚かったが、先代魔王の雲隠れのため魔王不在の時期が長く居合わせることになった。そのためダラドにとっての「人魔大戦」は己の真価を魔王相手に見せられる晴れ舞台であった。そのため彼自身の士気も非常に高く、暑苦しいといえるほど血気盛んだった。 指揮官としては硬軟を組み合わせた攻城策を同時並行で進めつつ、自身も前線で刃を振るって血路を拓こうとするなど個人の戦闘力や武将としての技量は一般的な魔族基準に照らし合わせればけして低くはなかった。ただし、「人魔大戦」の各戦線が短期で勝敗を決する中、突出した要素を持たない彼の軍では正攻法で砦を落としきれず、魔王による大戦終結を聞き届けることになる。 ヒュウイ・ギデク(Huey Guidek) 第六軍団長。見た目通りの若齢でありながらこの地位に上り詰めた魔法の天才だった。 人魔大戦ではロナントによる攻勢に晒され、戦死した。 ブロウ・フィサロ(Blow Phthalo) 声 - 木村昴 第七軍団長。バルトの弟。 理知的な兄とは正反対で見た目も言動も粗野な人物だが、性根はまっすぐで公務にも真面目に当たっている。主人公に一目惚れしているが、第一印象のままの蛮行を働いたことから、当の本人からは内心「チンピラ」扱いされている。その手前、彼なりに不器用でわかりやすい好意を向けていても届いているとは言えない。 恐怖政治を敷く魔王相手にも突っかかっていく反骨心旺盛な性格だが、その態度をあからさまにしていたことが災いし反魔王派を纏めて押さえつける立場に追い込まれる。人魔大戦では勇者ユリウスと一騎打ちに挑み、敗死した。 当初は第四軍所属であり、忙しい兄に代わって軍団を動かす、実質的な第四軍の指揮官となっていた。 ラース 第八軍団長。その正体は、魔物に転生した転生者のひとり笹島京也。 詳細は、「#主人公サイド」の「ラース」の項を参照。 黒 第九軍団長。その正体は、管理者のひとりギュリエディストディエス。 詳細は、「#主人公サイド」の「ギュリエディストディエス」の項を参照。 白 声 - 悠木碧 第十軍団長。 色白な肌に純白のローブを纏った、すべてが真っ白な少女。勇者ユリウスを腐蝕攻撃で殺害した張本人。ソフィアからは「ご主人様」と呼ばれ、彼女が逆らえない対象。正体は白織。 詳細は、「#主人公サイド」の「白織」の項を参照。 フェルミナ(Phelmina) 種族 - 魔族 第十軍副軍団長。 単純な戦闘力、指揮能力のみならず、渉外業務や書類業務など多岐に渡る能力の高さや人柄の良さは軍団長「白」からも高く評価されており、他の軍団員からも厚く信任されている。元は魔族の名家である侯爵家令嬢であり、若輩ながら魔族の未来を負って立とうとする誇りと自負に満ちた人物だった。 真面目な努力家タイプだったが、高慢で手玉に取りやすい婚約者ワルドの性格を見据えて手加減しながら彼の顔を立てるなど器用な人物でもあった。 しかし魔族の高位貴族子弟たちが通う学園でソフィアが無意識のうちに吸血鬼真祖としての魅了を振りまき、将来の魔族領を担っていくだろう男子生徒たちが軒並み骨抜きにされていく。そのことを危険視し、当然の危惧から排除に乗り出そうとするが、婚約者だったワルドをはじめ魔族上層部に事前に察知されたことによって失敗してしまう。 結果として家名も将来もすべてを失ったところを第十軍団長「白」に拾われる。そこで彼女の手による地獄の特訓を経て、他の軍団員の共々人類の英雄とされる水準のステータスを手に入れ、自身は世界最高峰の暗殺者としてのスキル群を取得していった。その実力は他の普通の軍団長に匹敵するか、もしくは凌駕する水準にある。 根無し草になってしまった自身のことを拾い上げてくれた軍団長に対しては恩義を感じており、彼女のことはご主人様と呼ぶほどである。ただし彼女からの指令で裏仕事を重ねる過程で世界の裏側を知ってしまうなど、なにかと心痛を重ねる日々を送ってくる苦労人でもある。 なお、自身が転落人生を辿る原因となったソフィアに対してはしっかり遺恨を保っており、同僚として認識しつつも互いの性格が気に入らず微妙に嫌い合っている仲である。一方でソフィアの性格を誰よりも理解するものの一人であり、暴走しがちな彼女の目付け役として戦場では行動を共にすることが多い。 ワルド 種族 - 魔族、吸血鬼 第十軍構成員。 元はフェルミナと同じく魔族の名家出身で公爵家の嫡男、彼自身も身分に似合った潜在能力を持つ人物だった。なおワルド自身は外面はいいものの、内面は非常に気位が高くひたすらに負けず嫌いなで克己心が旺盛な性格をしていた。 が、正体不明にも関わずあらゆる方面で自分を上回る才覚を有するソフィアが自分の通う学園に現れ、彼女相手にはどんな努力を重ねても歯が立たない。やがて現状を認めた彼はソフィアを崇拝し、恋慕の視線を向けていくことになる。なお、彼がソフィアに抱いていたのは恋心であると本人は自覚していたが、それとは別にソフィアの種族特性である魅了の力が働いていたことは確かである。 盲目な恋心に任せた彼は婚約者だったフェルミナの追い落とし工作を開始し、彼女の公的な身分は剥奪されることになる。なお、ソフィア本人にとってこれら一連の騒動はあずかり知らないところで起こっている体の認識であり、ワルドについてもほとんど眼中になかった。 一連の事態を知った白織によってソフィアは仕置きを受け、魅了は解除されるもののワルドの恋心に翳りはなく、少しでも彼女に近いところにいたいという一心だけで学園卒業後は第十軍への配属を志願した。 しかし、第十軍の水準は極めて高く、魔族のエリートであるはずの彼ですら大きく穴を開けられていた。その上、軍団員から尊敬されるフェルミナに無礼を働いたワルドには軍団内に居場所がなかった。焦燥した彼はソフィアに眷属としての吸血鬼にしてくれるよう懇願し受け入れられるものの、相変わらずソフィアがワルドに向ける興味は薄かった。肝心のステータスも向上は見られたものの、軍団の水準に追いつけるレベルでもなく諦念が残る結末となった。ただし、ワルドはそれでも後悔はないのだという。
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