石板ホラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 08:57 UTC 版)
「牙狼-GARO- -魔戒ノ花-」の記事における「石板ホラー」の解説
アディの石板に封印されていた魔獣エイリスと9体のホラー。 エイリスと共に封じられていた9体のホラーは、エイリスの封印のために符術を施された特殊なホラーであり、魔戒騎士に倒されてもその邪気は魔戒剣に封印されずに石板の破片となって残るという性質を持つ。それをそのまま放置しておくと再び復活してしまうため、マユリの「籠」の中に取り込んで処理する必要がある。 アズダブ (#01) エイリスが封印された石板が破壊された際にその石板の中から出現したホラーで、正体は身体の一部が魚のような姿。幻覚を操る能力を持ち、水分を含んだ無数の鱗を飛ばして攻撃する。 石板が展示されていた博物館の警備員・セキヤに憑依し、大道芸人の如く獲物の人間に幻影を見せて驚かせては、鱗で取り込んで捕食していた。最後はマユリを襲おうとしたところを雷牙に打ちのめされた後に正体を現すが、牙狼となった彼にはいかなる攻撃も通用せず、牙狼剣の一突きで討伐された。 なお、憑代となったセキヤは以前に殺人を犯していたことが自身の回想で示唆されており、アズダブはその陰我に引き寄せられたとされる。 エクスタ (#02) 石板に封印されていた9体のホラーの1体で、正体は単眼の6つの肢を持つクモのような姿。生物・無機物問わず、自由自在に擬態する能力を持つ。 黒い子猫に化けて猫好きのホームレスの女性に憑依した後、サングラスを掛けた彼女の若かりしころの姿で活動し、縄張りに入ってきた人間を自販機やバイクなど現代の利器への擬態能力を駆使して襲っていた。雷牙とクロウに追い詰められるとパワーショベルとなって反撃を開始し、最後は正体を現して口から伸ばす邪悪な糸や身体から発射する針で牙狼を仕留めようとするが、脚部を車輪に変えての突進もかわされたうえ、牙狼剣の一撃で討伐された。 ステラス (#05) 石板に封印されていた9体のホラーの1体で、正体は人型の隕石のような姿。翼を背中に生やして飛行することが可能で、燃え盛る流星を生成し飛ばして攻撃する。 人間のせいで星空が汚れていると思い、人は死んだら星になって夜空を輝かせると妄信するあまり殺人を犯した外国人男性・ルークに憑依し、獲物とした人間を「願いを叶える」と唆して捕食しては魂を星に変えてコレクションにしていた。クロウに追い詰められると正体を現して飛翔し、地上に陰我の星を降らせようとしたが、クロウとの空中戦を繰り広げた末に撃墜されたところを牙狼剣による止めの一撃で討伐された。 漫画版では、星々のネットワークを介して情報収集する能力を持つことが判明している。 グランダ (#10) 石板に封印されていた9体のホラーの1体で、正体は機械仕掛けの球体のような姿。姿を消す能力と5体への分裂能力を持つ。 人間に憑依することなく、特殊な異空間の中に逃げ込んでおり、出現については場所を特定できるものの、時間帯までは特定できないという性質を持つため、雷牙とマユリは『MAKAISENKI』でホラー・ズフォーマー討伐の際に用いられた魔導具をビルの屋上へ設置し、出現まで待つという長丁場の戦いを強いられることとなった。最後はその魔導具で感知され、マユリに姿を捉えられて出現し、襲いかかったところを雷牙に討伐された。 イドラ (#14) 石板に封印されていた9体のホラーの1体で、正体は黒いドレスを纏った猿人のような姿。雷牙とクロウを同時に相手にしても掌で牙狼剣を受け止めるなど互角に渡り合えるほどの高い戦闘能力を誇り、思念体の状態で行動できる能力や相手の精神世界に侵入する能力を持つ。 とある港町に出現し、白いドレスを纏った少女に憑依して活動していた。雷牙たちとの激戦の末、一度は牙狼剣の一突きで討伐されてマユリの体内に封印されたが、まだ完全には力尽きてはおらず思念体の状態で復活してマユリの潜在意識に取りつき、一体化しようと目論む。相手の弱みに付け込んで徹底的にいたぶることを好むサディストであり、マユリの潜在意識に揺さぶりをかけて精神的に追い詰めたが、四道の協力でマユリの精神世界へ侵入した雷牙によって最後は牙狼剣の一閃で討伐され、完全に封印された。 ラテル (#18) 石板に封印されていた9体のホラーの1体で、正体は魔戒騎士の鎧の兜に酷似した頭部を持つ獣人の騎士のような姿。元魔戒騎士であるために魔戒剣を使いこなし、牙狼を圧倒するほどの高い戦闘能力を持つ。 媚空の弟の闇に堕ちた魔戒騎士・イズモに憑依しているが、すでにイズモの意識は残っておらず、人間を弱者と蔑んで強者を打ち負かすことに喜びを感じるだけの戦闘狂と化しており、自分に勝てる者は誰もいないと豪語するほど自身の強さに絶対的な自信を持つ。対峙した雷牙・クロウ・媚空を圧倒し、鎧を召還した雷牙ですら苦戦させたが、最後は媚空の術で生前のイズモの弱点を突かれて動きを封じられたところを、牙狼剣の一閃で討伐された。 散り際には元の姿に戻り、自身が纏っていたマントを残して消滅した。 アビスコア (#19) 石板に封印されていた9体のホラーの1体で、正体は黒いドレスを纏った悪魔のような姿。左肩の管楽器のベル状の器官から衝撃波を放つほか、雷を撃ち出す指揮棒と楽譜を武器として戦う。 指揮者風の男・ヨハンに憑依し、獲物とした人間の前に幻のオーケストラ楽団を率いて現れては、その者の人生を象徴した組曲を演奏して楽しませた後、楽譜に変えて喰らう。死にきれない自殺志願者を弄んで死に追いやるほど残虐な性格の持ち主であり、本来は人間を楽しませるはずの音楽でその命を弄ぶ姿が雷牙の怒りを買った。普通の人間の曲に辟易し、魔戒騎士の曲を求めて雷牙に招待状を送りつけて誘い込むが、マユリの方に興味を抱き、彼女を人質に取って戦いを挑む。最後は黄金騎士・ガロの称号を受け継ぐ者を象徴した組曲をBGMとした戦闘の末に牙狼剣の斬撃で討伐され、その曲を称賛しながら楽団と共に消滅した。 ゴギート(#21) 石板に封印されていた9体のホラーの1体で、正体は魔戒騎士の鎧に酷似した容姿を持つ騎士のような姿。魔戒剣に酷似した長剣を操り、瞬間移動能力と左手から捕食した人間の幻影を生み出す能力を持つ。 青年・マトウに憑依し、自身が最初に喰らって生み出した白服の少女・アイの幻影を、自分の娘と称して共に行動する。飄々とした雰囲気の好青年を演じているが、本性は非常に下劣で残虐であり、人間だけでなくホラーも捕食する。素体ホラーと交戦していた雷牙の前に現れ、素体ホラーを捕食して雷牙に取引を持ちかけるが、それを拒否されて彼を攻撃する。雷牙とクロウを同時に相手しても互角に渡り合えるほどの高い戦闘能力に加え、甘言による揺さぶりやアイの幻影を盾にして彼らを苦戦させるが、マユリとザルバにアイの正体を看破され、雷牙に左手を斬られてアイの幻影を生み出す能力を失う。アイの幻影の消失を悲しむそぶりを見せるもその直後、彼女が娘であることは嘘であると共に本物のアイを実の父親の前で捕食したことを、笑いながら暴露する。そのことで怒りを爆発させた雷牙の猛攻に押され、最後は牙狼剣の一閃で討伐された。 ジエンダ(#22) 石板に封印されていた9体のホラーの1体で、正体は素体ホラーを禍々しくした細身の龍人のような姿。巨大な眼球を思わせる球状の右手による殴打が主な攻撃手段。 青いドレスを纏った女性に憑依して人間を捕食していたが、その際にゴギートの体内から転移したエイリスに寄生される。その後、エイジに打ちのめされた後に眠らされて捕獲され、そのまま抵抗すること無く体内に潜んでいたエイリスの種を抽出された際に石板の破片を残して消滅した。 エイリス(#22 - #25) 「メシアの涙」と称される、石板に封じられていた古のホラー。開花・覚醒までの間は種となってホラーの体内に潜む性質を有する。完全に覚醒すると人間界と魔界が1つに繋がってしまうとされており、その花には死者を蘇らせる力を持つと言い伝えられている。 種の状態では、半透明な植物の胚のような姿をしていたが、クロウの体内から抜け出した際には頭部から蔦のような触手を伸ばした白いウェットスーツを纏った妖艶な人間の女性の姿に変貌し、開花の準備を迎えた際には、その姿をさらに禍々しくしたホラーの始祖・メシアを髣髴させる半裸の女性の姿となった。頭部の触手から飛び道具となるトゲや人型の傀儡などを生成して攻撃するほか、時空を歪める能力を持ち、あらゆる時代にゲートを出現させたり、接吻することで魔戒騎士の鎧の装着時間を奪い取ったりすることが可能であり、過去に雷牙の両親を異空間へ引きずり込んだ張本人でもある。 復活した当初は、同じ石板に封じられていた9体のホラーの1体・イドラの体内に種となって潜んでいたが、イドラが雷牙に討伐された際にゴギートの体内へ転移し、最終的にジエンダの体内に潜んでいたところをエイジに捕獲された。その後、「開花の地」へ赴くべくマユリに寄生しようとするも、「空を飛べる自身がマユリの身代わりとなる」というクロウの取引に応じて彼の肉体を乗っ取り、活動を開始する。衝撃波やクロウの体術を駆使して雷牙とエイジを圧倒し、エイジに重傷を負わせた後、吼狼の飛翔能力を用いて轟天を駆る雷牙と激闘を繰り広げながら「開花の地」である慟哭の湖へ向かい、そこで雷牙との肉弾戦を繰り広げた末にクロウの体内から抜け出して湖に根を張り、先端に白い球体のような蕾を備えた禍々しい大樹のような物体・エイリスの樹を形成しながらあらゆる時代に枝を伸ばし、湖底から吸い上げた無数のホラーを枝の先端を介して送り込もうと目論む。立ち向かった雷牙を翻弄し、鎧の装着時間を奪い尽くして彼を心滅獣身・牙狼へと変貌させて退けた後、開花の時を迎えるが、最後は心滅獣身を克服し、光覚獣身・牙狼へと変化した雷牙の一撃に大樹諸共打ち砕かれ、四肢を失ってもなお迫ろうとしたところをマユリによって石板に再封印された。
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