生合成経路
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メシマイシン生産細菌としては、例えば、Streptomyces venezuelae(英語版)が知られる。Streptomyces venezuelaeがメシマイシンを生合成する際には、メシマイシンのアグリコンであるmethynolide部分は、5分子のプロパン酸と、1分子の酢酸が原料として使用される。 1分子目のプロパン酸 - methynolideの1位・2位の炭素と、2位の炭素に結合しているメチル基の部分。つまり、ラクトンを形成するカルボキシ基も、このプロパン酸に由来する。 2分子目のプロパン酸 - methynolideの3位・4位の炭素と、4位の炭素に結合しているメチル基の部分。なお、3位の炭素に結合している水酸基は、プロパン酸のカルボキシ基が還元された形である。 3分子目のプロパン酸 - methynolideの5位・6位の炭素と、6位の炭素に結合しているメチル基の部分。 4分子目のプロパン酸 - methynolideの9位・10位の炭素と、10位の炭素に結合しているメチル基の部分。ただし、10位の炭素に結合している水酸基は、プロパン酸のカルボキシ基ではない。プロパン酸のカルボニルの炭素は9位の炭素だと判明した。 5分子目のプロパン酸 - methynolideの11位・12位・13位の炭素の部分。なお、ラクトンを形成する11位の炭素に結合している水酸基は、プロパン酸のカルボキシ基が還元された形である。 酢酸 - methynolideの7位と8位の部分。なお、7位の炭素に結合しているケトン基は、この酢酸のカルボキシ基に由来する。 なお、methynolideの3位の水酸基に脱水縮合してエーテル結合しているデソサミンが分子内に有する、3級アミンの部分、つまり、窒素にメチル基が2つ結合している部分へのメチル基は、アミノ酸の1種であるメチオニンからメチル基を転移させて供給される事が判明した。これに対して、methynolideが有するメチル基はメチオニン由来ではないことも明らかにされた。 これらの知見は、Streptomyces venezuelaeに、炭素14で標識したメチオニン、1位の炭素だけを炭素14で標識したプロパン酸、2位の炭素だけを炭素14で標識したプロパン酸、1位の炭素だけを炭素14で標識した酢酸などを与えて培養した事で得られた。
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生合成経路
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「マイコスポリン様アミノ酸」の記事における「生合成経路」の解説
MAAsは、バクテリア、藻、菌類及び植物ではシキミ酸経路により生合成され、必須芳香環アミノ酸であるフェニルアラニン、チロシン及びトリプトファンが原料となっている。また、ペントースリン酸経路も関与していることが報告されている。
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生合成経路
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「3β-ヒドロキシ-Δ5-ステロイドデヒドロゲナーゼ」の記事における「生合成経路」の解説
ヒトのステロイド産生経路。3β-HSDは左側の縦に長い緑色の長方形。 ラットの副腎皮質ホルモン生合成経路。上から二番目の酵素が3β-HSD。
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生合成経路
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「ホスファチジルコリン」の記事における「生合成経路」の解説
ホスファチジルコリンは、以下の経路(Kennedy pathway)で生合成される。 コリン ⟶ {\displaystyle {\ce {->}}} ホスホコリン ⟶ {\displaystyle {\ce {->}}} CDP-コリン ⟶ {\displaystyle {\ce {->}}} ホスファチジルコリン ケネディ回路の詳細はWikipedia英語版en:CDP-choline pathway、または、Wikipathway、または、レビュー論文 (html) The Kennedy pathway. (May 2010). doi:10.1002/iub.337. http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/iub.337/full. が詳しい。 また、ホスファチジルコリンはホスファチジルエタノールアミンのメチル化によっても生合成される。 エタノールアミン ⟶ {\displaystyle {\ce {->}}} ホスホエタノールアミン ⟶ {\displaystyle {\ce {->}}} CDP-エタノールアミン ⟶ {\displaystyle {\ce {->}}} ホスファチジルエタノールアミン ⟶ {\displaystyle {\ce {->}}} ホスファチジルコリン ホスファチジルエタノールアミンのメチル化反応はホスファチジルエタノールアミン-N-メチルトランスフェラーゼによって触媒され、ホスファチジルエタノールアミン1分子とS-アデノシル-L-メチオニン3分子から、S-アデノシル-L-ホモシステイン3分子とホスファチジルコリン1分子を生成する。
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生合成経路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/15 04:12 UTC 版)
緑の香りの生合成において最も重要な酵素は脂肪酸ヒドロペルオキシドリアーゼ(hydroperoxide lyase:HPL)である。HPLは、リポキシゲナーゼ(lipoxygenase:LOX)により合成された脂肪酸ヒドロペルオキシドを開裂してC6アルデヒドとC12オキソ酸を生成するシトクロムP450酵素である。LOXの基質は遊離脂肪酸とそのヒドロペルオキシドと考えられている。例えば、リノレン酸を基質とする場合、リノレン酸はLOXによる酸化とHPLによる開裂を受けて(Z)-3-ヘキセナール(青葉アルデヒドの一種)が合成される。さらに、その後の酵素反応により(Z)-3-ヘキセノール(青葉アルコール)や(E)-2-ヘキセナール(青葉アルデヒドの一種)が、そして(Z)-3-ヘキセノールから(Z)-3-ヘキセニルアセテートが合成される。HPLとLOXによる緑の香り生合成経路の候補はいくつか推測されている。植物細胞が破壊されたときに液胞に多数含まれているリパーゼが細胞質中に放出され、膜脂質を分解することにより基質である遊離脂肪酸が現れるとする説や、リパーゼの分解を経ずにLOXが膜脂質を直接基質とする説などがある。
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生合成経路
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生合成経路としてまず、芳香族アミノ酸の前駆体であるコリスミ酸は一群の酵素(EntA、EntB、およびEntC)によって2,3-ジヒドロキシ安息香酸(DHB)に変換される。このとき、EntD、EntE、EntF、およびEntBによってDHBのアミド基でのL-セリンへの架橋は触媒される。3つのDHB-セリンはそれぞれ分子内環化され、エンテロバクチンとなる。セリンのキラリティーによりエンテロバクチンには相当数の立体異性体が生まれるが、活性があるのはΔ-cis異性体のみである 。
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生合成経路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 18:17 UTC 版)
アフラトキシンB1は特化した脂肪酸合成酵素(FAS)とポリケチド合成酵素(PKS)に由来する。これらは共にノルソロリン酸合成酵素として知られる。生合成はFASによるヘキサン酸の合成に始まり、これは次に反復型I型PKCのためのスターターユニットとなる。PKSは7つのマロニルCoA伸長ユニットをヘキサン酸へ付加し、C20ポリケチド化合物を作る。PKCはこのポリケチドをある特定の方法で環化し、アントラキノンのノルソルリン酸を形成する。レダクターゼが次にノルソルリン酸側鎖上のケトンの還元を触媒し、アベランチン(averantin)を得る。アベランチンは2つの異なる酵素、ヒドロキシラーゼとアルコールデヒドロゲナーゼによってアベルフィン(averufin)へと変換される。これは、アベランチンの側鎖の酸化と環化を触媒し、アベルフィンのケタールを形成する。 この時点以降、アフラトキシンB1の生合成経路はかなり複雑になり、いくつかの大きな骨格変化が起きる。ほとんどの生合成酵素は特徴付けされておらず、いくつかの未知の中間体が存在する可能性がある。しかしながら、分かっているのはアベルフィンがP450酵素、AvfAによって(バイヤー・ビリガー酸化の形式で)酸化されることである。これによりエーテル環が開き、転位により酢酸ベルシコナール(versiconal acetat)が形成される。次に、エステラーゼEstAがこの酢酸エステルの加水分解を触媒し、ベルシコナールに1級アルコールが形成される。ベルシコロリンA(versicolorin A)中のアセタールはベルシコナール側鎖の環化から形成され、これはまずVERBシンターゼによって触媒され、次にVerB(デサチュラーゼ)がベルシコロリンBを還元してジヒドロビスフランが形成される。 ベルシコロリンAのデメチルステリグマトシスチンへの変換を触媒する酵素は2つ以上存在する。オキシダーゼのAflNとレダクターゼのAflMである。これらの酵素は分子状酸素と2つのNADPHを使ってアントラキノン骨格の水酸基の1つを脱水し、分子状酸素を使ってキニン骨格を開く。開環段階においてアルデヒドが形成されると、酸化されカルボン酸となり、続いて脱炭酸が起こり閉環してデメチルステリグマトシスチンで見られる6員環エーテル環系が形成される。次の2段階は2つの異なるメチル基転移酵素、OmtBおよびOmtAによるデメチルステリグマトシスチンのキサントン部位上の2つのヒドロキシ基のS-アデノシルメチオニン(SAM)によるメチル化である。これによってO-メチルステリグマトシスチンが得られる。最終段階において、O-メチルステリグマトシスチン中の芳香環の酸化開裂と1炭素の欠失が起こる。これは酸化還元酵素OrdAによって触媒される。次に、最後の再環化が起こりアフラトキシンB1が形成される。
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生合成経路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/05 05:35 UTC 版)
高等植物の色素体および一部の細菌は、糖などの栄養から中心代謝経路を経て自らカロテノイドを生合成することができる。動物はカロテノイド生合成経路をもたないが、食物から摂取したカロテノイドを代謝し、ビタミンAなどをつくる。本項目では色素体や細菌内でのカロテノイド生合成経路について述べる。
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