りったい‐いせいたい【立体異性体】
立体異性体
立体異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/14 01:35 UTC 版)
立体異性体(りったいいせいたい、stereoisomer)は異性体の一種であり、同じ構造異性体同士で、3次元空間内ではどう移動しても重ね合わせることができない分子をいう。立体異性が生じる原因には立体配置の違いと立体配座の違いがある。
- ^ a b Basic Terminology of Stereochemistry(IUPAC Recommendations 1996) 外部リンク参照
- ^ a b 日本化学会(編)『標準-化学用語辞典-第2版』丸善(2005/03)、初版(1991/03)
- ^ a b 大木道則;田中元治;大沢利昭;千原秀昭(編)『化学大辞典』東京化学同人(1989/10)
- ^ J. John McMurry 『マクマリー有機化学〈上〉』第5版 東京化学同人(2001/03) 9.立体化学
- ^ a b K.Peter C. Vollhardt; Neil E. Schore 『ボルハルト・ショアー現代有機化学〈上〉』第4版 化学同人(2004/03) 5.立体異性体
- ^ 大木道則『立体化学-第4版』東京化学同人(2002/02),初版(1961/03) 162頁
- ^ 長倉三郎、他(編)『岩波理化学辞典-第5版』(1998/02)
- ^ 化学大辞典編集委員会(編)『化学大辞典-第3版』共立(2001/09)、初版(1960/09)
- 1 立体異性体とは
- 2 立体異性体の概要
- 3 外部リンク
立体異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/05 01:19 UTC 版)
立体異性体とは、分子式および構成原子のつながり方までは等しいものの、原子同士の空間的な配置が異なるもの同士をいう。その結合様式の違いから、幾何異性体とジアステレオマーおよびエナンチオマー(光学異性体)に分類される。 不斉源がn個ある場合、その化合物の異性体は2n個でき、そこから2つ選択したときの各々の関係は、ジアステレオマーかエナンチオマー、あるいはメソ体の関係になる。光学異性体を2次元平面上で表すには投影式を用い、光学異性体同士はRSやDLなどの命名法を使って表記する。
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立体異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/22 00:09 UTC 版)
菊酸には2箇所のキラル中心が存在し、その場所は、いずれも分子内対称面になり得ない構造をしているため、この2箇所がS配置であるかR配置であるかの組み合わせによって、合計4つの立体異性体が存在する。例えば、菊酸の4つの立体異性体の中で、(1R,3R)-菊酸は、ピレトリンIの部分構造である。
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立体異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 07:03 UTC 版)
詳細は「立体異性体」を参照 立体異性体は、原子間結合は同じだが、原子の幾何的配置が異なる異性体のことである。立体異性体には、互いの鏡像を重ね合わせられないエナンチオマー(鏡像異性体)と重ね合わせられるジアステレオマーが存在する。そのほかに、立体配座の異なる配座異性体もある。例えば、オルト位に固定されたビフェニル基を持つ化合物には鏡像異性体が存在する。 E/Z異性体は回転できない二重結合を中心に持つ位置異性体の種類である。E/Z表記(英語版)はカーン・インゴルド・プレローグ順位則に基づく絶対配置と呼ばれる。EおよびZはイタリック体で表す。一方、アルケンの立体異性体の表記方法にはシス/トランスによる表し方もある。これは二重結合をはさんで2つの置換基が相対的にどちら側にあるかを示すもので、相対配置と呼ばれる。シス-トランス異性体は幾何異性体とも呼ばれるが、これはIUPACでは推奨されていない。異なる置換基が3つ以上二重結合に結合した炭素に結合している場合、E/Z表記が用いられる。 詳細は「錯体#性質」を参照 立体異性体は錯体にも存在する。組成式がMX2Y2で正方形型の錯体や、組成式がMX4Y2で八面体形の錯体にはシス-トランス異性体が存在する。同じ八面体形で、組成式がMX3Y3である錯体にはfaceとmeridinalの異性体が存在する。また光学異性体も存在する。 立体異性体の化学的性質は類似しており、光学異性体については物理的性質も似ているが、酵素との反応などの生体活性は異なる。また、旋光の回転が光学異性体どうしでは逆になる。
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立体異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/03/06 01:38 UTC 版)
2-フェニルシクロペンタン-1-アミンは、2つの立体異性体を持つ化合物である。以下の2つのエナンチオマーが存在する。 (1RS,2SR)-trans-2-フェニルシクロペンタン-1-アミン (1RS,2RS)-cis-2-フェニルシクロペンタン-1-アミン ラセミ体の(±)-trans-2-フェニルシクロペンタン-1-アミン((1R,2S)-trans-2-フェニルシクロペンタン-1-アミン(左)と(1S,2R)-trans-2-フェニルシクロペンタン-1-アミン(右)の1:1混合物)は、シペナミンの活性成分である。さらに、Candida antarctica由来のリパーゼBによる(±)-trans-2-フェニルシクロペンタン-1-アミンの速度論的光学分割は、アミノ分解反応により効率よく進む。 ラセミ体のcis-2-フェニルシクロペンタン-1-アミン((1R,2R)-cis-2-フェニルシクロペンタン-1-アミン(左)と(1S,2S)-cis-2-フェニルシクロペンタン-1-アミン(右)の1:1混合物)は、薬理作用を示さない。
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立体異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/10 04:51 UTC 版)
「カテキン#異性体」も参照 ガロカテコールには不斉中心が2位と3位に2つあり、合計で4つの立体異性体を考えることができる。 (2R,3S): (+)-ガロカテキン (2S,3R): (−)-ガロカテキン (2R,3R): (−)-エピガロカテキン (2S,3S): (+)-エピガロカテキン 不斉中心2位のエピマーは、緑茶等に含まれる有名な(±)-ガロカテキン(gallocatechin、GC)であり、(+)-ガロカテキンも(-)-ガロカテキンも没食子酸残基がトランス型になっている。
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立体異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/20 03:29 UTC 版)
シンチンは分子の中央に位置するシクロプロパン環に2つのキラル中心が存在し、以下の立体異性体を持つ。
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立体異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/07 02:35 UTC 版)
イノシトールには、ヒドロキシ基の位置により 9種類の異性体が存在する。最も一般的なものは myo-イノシトール(ミオイノシトール)である。 IUPAC命名法において、「イノシトール」は、1,2,3,4,5,6-シクロヘキサンヘキサオールの慣用名として認められている。立体化学を表すときは、各ヒドロキシル基がシクロヘキサン環の上下どちらを向いているかに着目し、以下のような形式で表す。対応する接頭辞とともに示す。 allo-イノシトール(英語版) (1,2,3,4/5,6-イノシトール) chiro-イノシトール (1,2,4/3,5,6-イノシトール) D体、L体が存在D-chiro-イノシトール(英語版) L-chiro-イノシトール(英語版) cis-イノシトール(英語版) (1,2,3,4,5,6/0-イノシトール) epi-イノシトール(英語版) (1,2,3,4,5/6-イノシトール) myo-イノシトール (1,2,3,5/4,6-イノシトール) Infobox 内に構造を図示 muco-イノシトール(英語版) (1,2,4,5/3,6-イノシトール) neo-イノシトール(英語版) (1,2,3/4,5,6-イノシトール) scyllo-イノシトール(1,3,5/2,4,6-イノシトール) これらのうち、chiro-イノシトールのみが光学活性化合物であり、ほかはすべてメソ体である。 myo- scyllo- muco- chiro- neo- allo- epi- cis-
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立体異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 04:11 UTC 版)
2-ブタノールにはキラリティーがあり、(R)-(−)-2-ブタノール と (S)-(+)-2-ブタノールの2つの立体異性体が存在する。普通これらはラセミ体として存在する。 (R)-(−)-2-ブタノール[14898-79-4] (S)-(+)-2-ブタノール[4221-99-2]
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立体異性体と同じ種類の言葉
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