立体配座による異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/14 01:35 UTC 版)
液相や気相では、単結合周りの回転は通常は自由であり、多数の異なる形態(立体配座)を取り得る。従ってこれらの立体配座のいずれかが一致する分子は同じ立体異性体である。しかし、大きな立体障害などの原因で単結合周りの回転障壁が大きくなると、異なる立体配座を持つ分子同士を分離することができるようになる。こうして分離された分子同士は、互いに配座異性体(atropisomer /conformer)または回転異性体(rotamer /rotational isomer)であるという。典型的な例はオルト置換ビフェニル誘導体である。 一般的ではないが、二重結合のシス-トランス異性体は非常に回転障壁の高い配座異性体であるという見方もある。
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