少女クラブ版初出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 15:27 UTC 版)
サファイア 声: 太田淑子 (白石冬美 )/ 冬馬由美 主人公兼ヒロイン。版によってはサファイヤとも。天使チンクのいたずらで、男と女のふたつの心を持って誕生したシルバーランド(少女クラブ版ではサファイヤ国)の王女。国の法律で男性にしか王位継承権がないため、王子として育てられた。かつらで謎の美少女「亜麻色の髪の乙女」に変装して行った舞踏会で隣国ゴールドランドの王子・フランツと恋に落ち、途中からは仮面をつけて「リボンの騎士」に変装した姿で悪党に正義の剣を振るう。 原作では「王子として生きなければならない宿命」と戦う王女として描かれ、フランツから仇敵と誤解されて憎まれてしまい葛藤する。なかよし版ではおしとやかで儚げな性格で、少女クラブ版ではなかよし版よりも活発で溌剌とした性格。 アニメ版では年齢が原作より低めで、活発と言うよりもやんちゃなお転婆娘。自分は王子らしく生きたいと思っており、女の子扱いされると激怒していたが、フランツに恋をしてからは成長とともに自分が女性である事を受け入れていった。その後にチンクの優しい願いを受け取ったチンクの父である天の神様によって男性の心を決別し解放することになり、無事に女性の心を持つ王女へと戻りフランツと結婚することになった。 チンク 声: 貴家堂子 / 熊谷ニーナ サファイアに男の心を飲ませてしまった天使の子供。父である天の神様に罰としてサファイアから男の心を抜き取る事を命じられ、人間に転生させられ下界に落とされてしまう。以降は、サファイアを助ける小さなナイトとして大活躍。元々は裸で背中に翼が生えた見るからに天使らしい姿だったが、地上に下ろされた後は天使の羽のついた緑の帽子と服を身にまとっている。神の奇跡のような不思議な力を使う。動物と会話ができる。 原作ではあくまでもサファイアから男の心を取って天国に帰るために行動しており、特に少女クラブ版ではそれが顕著。しかし、なかよし版では途中で苦悩し、使命よりもサファイアを助ける事を優先するようになる。一方でアニメ版ではサファイアとは姉弟のような関係で、「サファイアのアシスタント」を自称し、彼女のためならどんな苦しい事でもすると誓っている。 フランツ・チャーミング 声: 喜多道枝、井上真樹夫(40・41話のみ) / 宮田幸季 隣国ゴールドランド(少女クラブ版ではシルバーランド)の王子で、サファイアが変装した「亜麻色の髪の乙女」と恋に落ちる。原作とアニメではほぼ別人。ファーストネームを持つ作中唯一のキャラ。 原作では生真面目で品行方正な美青年。陰謀に巻き込まれ、王様を暗殺した容疑をかけられて投獄されてしまう。自分を救ってくれた「亜麻色の髪の乙女」に感謝し愛を深めるが、その正体であるサファイアのことは自分を陥れた怨敵と勘違いして憎んでいる。 少女クラブ版ではヘケートと人魚姫、なかよし版ではビーナスから想いを寄せられている。なかよし版では見かねたブラッドに教えてもらうまでサファイアが「亜麻色の髪の乙女」だと気づかなかった。少女クラブ版では数ある版で唯一自力でサファイアが「亜麻色の髪の乙女」だと見破り、理解者として彼女を見守る包容力を見せている。少女フレンド版では25世紀からタイムマシンで来た発明家という設定で、先祖のサファイアが実は女性だったと知り恋に落ちる。 アニメ版ではスター・システムにより、ロック・ホームが遊び人風でそつのないませた少年として演じている。サファイアの性別を探るようジュラルミンに頼まれていたためサファイアが女だと察しており、投獄もされていないのでサファイアとは気の合う悪戯友達だった。サファイアが亜麻色の髪の乙女の正体だと知ると命に代えてもサファイアを守る事を誓い、ともにX連合に立ち向かっていく。サファイアと親しい口ぶりのリボンの騎士に焼き餅を焼いた末、身を引こうとしたことも。 王様 声:小林恭治 (富田耕生)/ 丸山詠二 サファイアの父。プラスチックが王位継承者になる事を危ぶみ、生まれたばかりのサファイアを王子に仕立てさせた。 アニメでは40歳くらいだが、原作では白いひげを生やしていて老人と言っていい年齢。 王妃 声:新道乃里子 / 山田美穂 サファイアの母。高貴な品格と心優しさを兼ね備えた美しい貴婦人。 王女として生まれながら、王子として生きなければならないサファイアのことを憂いている。 ジュラルミン大公 声:雨森雅司 (熊倉一雄 )/ 茶風林 王様のいとこ。熊の耳に似た髪型が特徴。息子のプラスチックに王位を継がせてシルバーランドを我が物にする野望を抱き(ジュラルミン本人には王位継承権はない)、王子とされているサファイアの正体が女である事を暴こうと画策する。 少女クラブ版・アニメ版では念願叶って王位奪取を果たした矢先に、ナイロンの裏切りに遭い暗殺されてしまう。なおアニメ版では第40話でナイロン共々、X連合と密かに取引していた。なかよし版では、プラスチックがサファイアと共にナイロンの毒矢を受けて瀕死の重傷を負う事態となってしまい、自分の罪を恥じて自害する。 プラスチック 声:北川智恵子 ジュラルミンの息子。18歳。父に似ずボンクラで、年齢よりも幼い言動のため側近の手を焼かせる。 アニメ版ではどこからどう見ても幼児にしか見えず、ジュラルミンの死後はナイロンに放り出されてしまい、崩壊する城もろもと消息不明を遂げた。 少女クラブ版・なかよし版では父の望み通り王位を継ぐことになるが、少女クラブ版ではチンクの父の助けによって、なかよし版ではサファイアの男の心を飲み込んでしまい、それぞれ異なる理由で賢君に大変身。サファイアの正義感を受け継いだため皮肉にも父の方針に反対し、サファイアの忠実な騎士となる。 ナイロン卿 声:納谷悟朗 / 掛川裕彦 ジュラルミンの腹心。悪知恵に長けた陰謀家で、大きな鼻が特徴。様々な策略で、何度もサファイアを追い詰める。 少女クラブ版・アニメ版ではジュラルミンには出世欲から従っているだけで、ジュラルミンを裏切り殺害してしまう。その後少女クラブ版では王の暮らしに疲れ、罪を懺悔してシルバーランドを去る。アニメ版ではプラスチックを追い払って王位に付き、X連合を迎え入れるが、エックスに使い捨てにされた挙句、ジュラルミンの亡霊の復讐を恐れるあまり錯乱状態となり、崩壊する城もろとも最期を遂げた。なかよし版では隣国の王・ウーロン候と組むも悪事が露見して国を追われた挙句、フランツに「あんなやつほうっとこう」で片付けられてしまう。 なお、テレビアニメ版で声を担当した納谷は、アニメ版のナレーターも兼任していた。 うらなり博士 声:西桂太 シルバーランドに仕える学者で、サファイアの王子としての教育係。口調がズーズー弁でなまっている。サファイアが王子として育てられたきっかけは、うらなり博士が上述した口調のせいで、誕生したサファイアを王女と言ったのを発音の違いから(「王ズ様」)、伝令が王子だと勘違いしたため。 少女クラブ版ではばあやと恋仲だが、サファイアをめぐってケンカばかりしていた。最終回ではサファイアとフランツの結婚式の予算の余りで、ばあやとの結婚式を挙げられることが決まったとばあやに話していた。 ばあや 声:麻生美代子 サファイアの乳母で、サファイアの王女としての教育係。サファイアが王女として生きられない事を常に嘆いている。 ガリゴリ 声:池田一臣(近石真介) 王室に仕える小柄な侍従。大型のカメラを使った写真撮影が得意で、マリという一人娘がいる。 魔王メフィスト 声:塩見竜介(納谷悟朗) 原作では魔法博士にして大魔王という設定で少女クラブ版にのみ登場。娘・ヘケートの乱暴な性格に困り果て、彼女をおしとやかで女らしい性格にしようとサファイアの女の心を狙う。しかし、娘のことは非常に愛しており、彼女の死に関わったフランツに復讐しようとしたこともある。 アニメ版では逆におとなしすぎるヘケートを大魔女にしようと、ヘル夫人と夫婦でサファイアの男の心を狙う(人間の男の心には魔力を増幅させる力があるらしい)。最後は大魔王に逆らってX連合からヘケートを守り、大魔王によって山に姿を変えられてしまう。 ヘケート 声:荘司美代子→白石冬美→武藤礼子→栗葉子 悪魔の娘。少女クラブ版・なかよし版・アニメで設定がまったく異なる。 少女クラブ版ではメフィストの実の娘だが、乱暴な性格で父親の頭痛の種。困り果てたメフィストが、もっと女らしい性格にするために、サファイアの女の心を狙うことになる。ネズミの耳のような髪形をしている。 なかよし版では母・ヘル夫人が「大国の王子と結婚させるために魔法で造った娘」。髪型はサイドテールで、性格も乱暴というより蓮っ葉。ヘル夫人が「本来の目的のため」にサファイアの女の心を狙うことになる。本人は女らしさを押しつけられることに反発しており、服装も動きやすいパンツルック。 アニメではメフィスト・ヘル夫婦の一人娘で、原作とは逆に魔女としてはあまりに優しすぎ、おとなしすぎる性格。それが災いしてか、魔法もあまり使えない。「このままでは魔女として一人前になれない」と心配した両親が、もっと強気な性格にするためにサファイアの男の心を狙うことになるが、当の本人はサファイアと友達になってしまう。悪魔の山を攻略しに来たX連合の小隊長・ガーナと恋に落ち、大魔王に永遠の命と魔力を奪われるが、皮肉にもそれによって人間になり、ガーナとの恋の障害はなくなって彼と結ばれた。 原作ではいつのまにかフランツを本気で愛してしまい、それゆえに命を落とすことになる。特になかよし版では、母が死ねば自分も死ぬと知りながら母を倒そうとするフランツに手を貸し、醜い姿を見られたくないと一人死んでいく最も悲劇的な役を演じている。少女クラブ版ではフランツを愛したのはサファイアの女の心を飲んだため。なかよし版ではサファイアと関係なしにフランツに好意を抱くが、想いを口にすることはなかった。 ガマー 声:森山周一郎→大塚周夫(25話のみ) シルバーランドの牢番。背中にこぶのある小男で、『ノートルダムのせむし男』の主人公・鐘つき男カジモドがモデル。 ジュラルミンに投獄されたサファイアと王妃を虐げてこき使う。ジュラルミンから二人の殺害を命じられるが、サファイアを追う途中で階段から転落。サファイアに介抱されたことで改心・和解する。 スター・システムによって、『ジャングル大帝』等で登場してきたロンメルが演じている。
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