図書館世界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 04:12 UTC 版)
「ヤミと帽子と本の旅人」の記事における「図書館世界」の解説
必ずしも主要な生活の場を図書館世界としていなくても、特定の本に属さないものはここに記す。 こげ 本作の主人公。一人称は「俺」。冒頭でいきなり黒い帽子と布切れになってしまい、謎の少女「ちび」に着られ「こげちび」として本の世界を巡り、初美を捜す。異世界へ渡る度に、様々な肉体に憑依出来る能力を持つ。 実は図書館世界の監視者である「狩人」の一人で、初美の義妹である「制服の少女」葉月に憑依したことにより、自分自身を葉月だと錯覚していた。物語の後半では、力を失いSD化したリリスに装着されることになる。 狩人としては、憑依した人物の肉体のコントロールを得るほか、自らの鎌を太刀として具現化するという能力を持つ。狩人の鎌の基本性質であるかすっただけで死ぬという性質は必ず保持される代わりに「強力な」世界に行くほどリーチが縮む。大原則として上位の世界ほど強力でリーチが縮むが、本の世界同士に差がないわけではない。またこれらの能力以上に取り付いた人間の肉体を強化したりは出来ないが、狩人の本能として達人級の戦闘術をもつ。 ヤミ(リリス) 声 - 朝宮咲 図書館の管理人。帽子とマントでワンセットである「狩人」達のボス「ジョウ・ハーリー」を纏い、操ることで宇宙に匹敵するとも言える広さの図書館全ての本を管理している。因みに「ヤミ」というのは職業名で、本名は「リリス」。アダムの前妻にして魔王でもある。アダムの2番目の妻であるイブ(初美)を恨んでいる。ちなみに彼女自身でもジョウ・ハーリーの莫大なソーマの消費を安定して補うことはできず、イヴのいる本を保持している必要がある。アニメ版ではこの前提が一切説明されていないため、玉藻の前に帽子を奪われた(=絶対的な力の差を見せつけられた)ことでなぜあれほど狂乱したのか理解しがたくなっている。 アニメ版の広報などでは巨乳キャラとして扱われることが多いが、原作の文章上では他のキャラの胸のサイズを僻むシーンが多く、少なくともほかのヒロインと比べれば小さい部類である。 自らがヤミであることを利用し、本の世界の住人の魂をアルカディアにかき集め、バクに食わせてソーマを奪い取り理想の都市アルカディアを作らんとする。この事からわかるとおりアニメ版との乖離が最も大きいキャラクターである。またグッドEDでさえ、(明示的には)魂をかき集める事を止めてはいない。イブのEDでは、結果として一人になった葉月に悪魔になって自分を手伝えとまで言っている。 アルカディアの市長の座に返り咲いたものの、役目自体は娘であるセイレンに丸投げしている。なお原作中「アルカディア」が本であるのか図書館世界の都市なのかかなり混乱が見られる。 初美(イブ) 声 - 赤白杏奈 東葉月の義理の姉で、本作のキーパーソン。実は、様々な本の世界を旅している「イブ」。アダムの妻であり、全ての本の世界の人類の母。主人公は彼女を捜し、本の世界を旅することになる。 アダムなき今図書館世界で最高の力を持ち、言葉を発するだけで本の世界の宇宙を崩壊させるほどの力があるため、日常会話を手話でこなす。また成人として存在することも本の世界には耐え切れない負担であり、必ず赤子の姿で入り、成人前に図書館世界に帰らなければならない。 なおアニメ版では成人年齢を明確に16歳とし、彼女が葉月達の世界から離脱することが発端となっているが、原作では年齢制限と無関係の事件が発端である。また、EDによっては彼女が現在の本の世界に残留する事があり、そこで「あと二年ある」旨の発言がある。原作での成人年齢とは20歳か、あるいは彼女と葉月が通う学校がいわゆるアダルトゲームの学園ならば、それ以上である可能性がある。また、アニメ版とのもう一つの違いとしては人格と美貌以上にやたら人をひきつけるという設定はない。 料理を得意とするが、ホットケーキだけはうまく作れない。もっとも作中ではその部分的に緑色になっているホットケーキしか作ったことが無い。 主として男漁りを目的として旅していると示唆する記述がいくばくかある。また、オービット自身が発行した同人誌で幼い頃から繰り返し義兄の東衣緒を誘惑していた事が明かされている。 ジョウ・ハーリー ヤミの纏う目玉つきの帽子。図書館の世界の全知全能の創造神ヤミ・ヤーマことアダムが図書館世界より消え去った後、世界を管理するために残したアイテム。使用者に(コストを無視すれば)全能の力を与え、これをもつものが図書館の管理者ヤミとなる。使用には莫大な魔力の消費が伴いイブ自身か、イブが在住している本を持つことでソーマの供給を受けたものでなければ命を吸い取られてしまう。基本業務として、常に無限の狩人を生み出し図書館世界を巡回させ、移動するものを無差別に攻撃する。 狩人は五体もいれば、図書館で五指に入る力を持つリリスを倒せる、通常の狩人の一万分の一の力のこげの鎌でも図書館世界の住人なら、かすっただけで魂を消せる、というほど絶対的である。 ちび 物語の前半で主人公を纏って旅をする謎の少女。初美と瓜二つの容姿を持つイヴの欠片。無意識に今までイブがいたことのある本の世界(の当該時点、場所)に一行を案内していた。 アーヤ 図書館世界や本の世界の間を自由に行き来出来る、謎の存在。実はCOREブランドの作品『トーラス・ゼロ』に登場するアーヤと同一人物。同ブランドの作品『ファナティカ』にも神様として登場している。 イタズラ好きで好奇心旺盛。着ぐるみ好きという噂あり。ケンちゃんの主でもある。実は作中最も上位の世界に住むとされる。 ケンちゃん 冒頭でこげの旅に同行することになった、関西弁を操る謎のオカメインコ。その正体はアーヤの眷属にして、天竜八部衆の一人であるソーマの守り神「乾闥婆」。アーヤと同じくCOREブランドの作品『トーラス・ゼロ』には、人間の姿で登場する。 通称「嫁はんズ」なる13羽の妻がおり、またその全員を平等に愛している愛妻家。 謎の女性と子供達 声 - 岬友美 顔のない月よりの出張。 元の世界を探して狭間の世界を旅する三人。謎の女性こと「知美」は『顔のない月』からのスピンオフキャラであり、男の子の方を「旦那様」、女の子の方を「お嬢様」と呼ぶことから、男の子の方が主人公の羽山浩一、女の子の方がヒロインの倉木鈴菜に相当する。 普段羽織っているマントの下には、非常に露出の高いボンデージ下着を着けている。また、下腹部には蛇のタトゥーが施されている。 車掌 図書館の間を行き来する汽車の車掌。明らかに銀河鉄道999のパロディ。 制服の少女(東 葉月) 声 - 岩田由貴 初美の義妹で、2年間に渡りこげに憑依されていた本物の「葉月」。???なる作品に登場予定とされ、明らかに顔のない月2を思わせるような発言が繰り返されていたが、少なくともゲーム版の桃華月憚に出演してはいない。 アニメでは主役に抜擢されているが、原作では「最初にこげが取り付いていた人物でこげのメインボディ」程度の扱いしかない。 幼い頃から病弱だった自分をずっと守ってくれていた初美を溺愛するあまり、彼女に近づく人間のことごとくに対してバリアーを張る。物語の約2年前、度を越した初美への独占欲から情緒不安定に陥り、彼女のホットケーキを払いのけて逃げ出した。その瞬間、心が現実世界からこぼれ落ち、入れ替わりにその身体に乗り移ったのがこげだった。 一見するとシャープな印象の美少女であり、且つこげのベースたる存在だが、喋り方は極度におっとりとしており、一人称も「僕」と微妙な相違がある。ちなみに原作では彼女自身が狩人の刀を出すことは一切できないため、いくつかの広報イラストなどの刀を持っている「葉月」はすべて「こげ」であり精神的には男性、ということになる。 実は、『顔のない月』に登場する東衣緒の実の妹。
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